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2024年1月25日

Polymega のスーパーファミコンとPCエンジンのモジュールを入手

 昨年 10 月に、Amazon で予約してから 3 年半が経過していた Polymega のスーファミ&PCエンジンのモジュールが強制キャンセルされたのだが、なんと、その直後に少数ではあるが Amazon で突然普通に販売されたらしく、それを知ったときにはもう売り切れ。さすがにこのときは「なぜ、あとちょっと待てなかった Amazon……? ていうかその少数の仕入れの中に、俺が予約してたやつもあっただろ……? 一言、言ってくれれば……」と言いたくもなった。だって、3 年半経ってキャンセルされてガックリしてるのに、フラッと Amazon 見て「おっ、なんかあるじゃ~ん」と購入ボタン押した人が買えたってのは、さすがに理不尽だよ……。

 先日、1 月 12 日に World Game Express で予約開始のポストがあったので予約。1 ユニットあたり約 15,000 円なので、スーパーファミコンとPCエンジンのモジュールで計 3 万になってしまうが、レアすぎ&入手困難すぎの期間が続きすぎてサッサと買わせてくれ状態だったので、勢いで予約した。公式で買うと、送料の問題で 18,000 ~ 2 万くらいになるので、多分これでも割安。ちなみに、ポストが投稿されてから 4 ~ 5 時間後には売り切れていた。んで、予定通りに 17 日に到着。World Game Express には感謝しかない……。

 画面写真を撮る機材としてはレトロフリークで問題ないのだが、肝心の動作や再現性の面では、レトロフリークは正直イマイチだったりする。
 たとえば昨年末に「風来のシレン」の記事を書かせていただいたときに気付いたのだが、レトロフリークでのスーパーファミコン版「風来のシレン」は、画面スクロール時の挙動が時々おかしくなる。単純に内部で使用されているエミュレータの質がよろしくないのだろうと思うが、多分、ハードスペック的にも、レトロフリークはスーファミの動作が結構ギリギリのラインなんじゃないかなという気がする。Polymega はレトロフリークよりはスペックが高いので、スーファミの動作は安定している。


■使ってみて気付いたこと その 1:明るさ

「なんかスーファミは画面が微妙に明るいな」と思い、いろいろ試行錯誤していたのだが、結論として、Polymega のデフォルトの明るさ設定が「1.20」になっているのが原因ぽい。これを「1.00」にすると、正常らしき色になる。この 1.00 ってのはガンマ値のことかな……?


仮想ディスプレイ→ Y を押すと「拡大・明るくする」の画面になるので、そこでキーの左右で調整できる。


 最初はキャプチャーソフトのせいかと思っていたのだが、同じ場面を「普通にキャプチャソフトで表示した場合」と、「Polymega の『画面キャプチャ機能』で撮った画像をキャプチャーソフト経由で見た場合」で、明るさに差が出ていることに気付いた。


通常のゲーム画面


Polymega の画面キャプチャ機能で撮った画像を確認中の画面


 Polymega の「画面キャプチャ機能」で撮った画像をキャプチャーソフト経由で見た場合は明るさが正常だと思われ、つまりキャプチャーソフトのせいではなく、「Polymega がゲームとして画面を出力しているときだけ若干明るくなっている」ことになる。ここに気付くまで、だいぶかかってしまった。

 これが正しい色だと判断する理由のひとつとして、「1.00」は拡大時のドット周りの色の滲みがないことが挙げられる。


左が「1.00」、右が「1.20」


 ちなみにこの明るさ設定は全ハードで共通のようで、明るかったのはスーファミに限ったことではないということになる。PS1 やサターンも今まで明るかったということになるが、大して違和感を覚えなかったのは、ドットではなくポリゴンのほうがメインのゲームが多いからだろうか。

 ……というか、デフォルト値が 1.20 というのが気になっていて、購入してから今までに、気付かないうちに自分でいじって 1.20 にした可能性もあったりするのか……? でも、こんなとこいじった覚えないしなぁ……。というわけで、Polymega をお持ちで「なんか画面明るくね?」と思っている方は、一度確認してみるとよいと思われます。


■使ってみて気付いたこと その 2:謎の画面乱れ

 ゲーム中、1 分間に 1 ~ 2 回程度の頻度で画面が一瞬乱れることがある。頻度にはバラつきがあって、出ないときはなかなか出ない。この症状は PS1 やサターンでは発生しないので、もしこれがロムカセット特有の吸い出しミスによるものだとしたら、インストール時にデータベースと照合したタイトル名が表示されれば OK ……というわけでもなさそうなのか?


動画にしてみた。『ドラゴンクエスト I・II』『ボディコンクエストII』『ミスティックアーク』のそれぞれでチラつきが発生したシーンを繋ぎ合わせている。『ドラゴンクエスト I・II』のチラつきは、設定で YouTube の画質を「1080p 60 HD」にして大きいサイズの画面で見ないと、チラついた瞬間が分からないかも


 PC エンジンモジュールも手に入れたので、とりあえず『ボディコンクエストII』と『レディソード』だけインストールして試してみたところ、『レディソード』は何分待っても画面が乱れることはなかったが『ボディコンクエストII』では発生した。
 ……となると、読み取りに失敗している可能性が高い。吸い出したデータをチェックできればいいのだが、Polymega はそのへん徹底してガードされているため、吸い出しが失敗しているかどうかが確認できない。

 以前、うーぱーぐらふぃくすで吸い出しをおこなった際、吸い出したゲームが「動くけど途中で止まる」という症状に見舞われたことがある。結局これは不具合ではなく、吸い出しの失敗によるものだったことが分かったのだが、吸い出したデータを PC 上に移動して、チェックするソフトで調べてみて初めて分かったこと。これができない Polymega だと、データが正常に吸い出せているかを確認する術がない。

 ただ、吸い出しミスだとすると不可解な点もある。現在、スーパーファミコンソフトは 15 本ほどインストールしたのだが、15 本すべてで、この現象が発生している。15 本もインストールすれば、1 本くらいは正常に読み込んでいてもおかしくないものだ。しかも、インストールした 15 本はどれも状態が良いものばかりで、端子もキレイ。これで吸い出しミスとなると、判定が相当シビアな気もしてくる。

 NES でプリインストールされているソフトで数分間観察してみたころ、画面乱れは発生しなかった。また、同じくプリインストールされている PCエンジンの『改造町人シュビビンマン2』も乱れない。乱れるのは、すべてカセットからインストールしたものばかり。スーファミの消えたプリインストールゲームが次のアプデで復活するらしいので、それで再確認してみたいところ。

 このポストを見ると、v1.1.31 以降で発生した不具合の可能性も……?

 画面乱れがなければ、あとはもう完璧としか言いようがない再現性なので、ステートセーブありでスーファミを楽しむなら、Polymega はベストな選択肢となる。画面乱れは一時的な不具合であってほしい……。

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