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2022年6月 2日

トロフィーが付いた PS1 クラシックタイトルの検証

 日本を除くアジア圏では先月 5 月 24 日にスタートした、新生『PlayStation Plus』。先週から香港タグで仕様を確認していたのだが、本日から日本でもサービススタートということで、比較しながらの軽いレポートを。先週の時点でアップしようと思っていたのだが、万が一、日本と仕様が違ったら意味がないので、本日諸々を再確認した。


●トロフィーの有無
 PS1 タイトルでトロフィーの搭載が確認できたのは『みんなのGOLF』『ワイルドアームズ』『I.Q. インテリジェントキューブ』『サルゲッチュ』『サイフォン・フィルター』の 5 タイトル。『サイフォン・フィルター』は国内と海外で発売元が違うこともあり、なんとなく国内には来なさそうな気がしていたのだが、本日、国内のリストにも来ているのを確認した。

japan
懐かしのスパイクのロゴが確認できる、国内版『サイフォン・フィルター』

 トロフィーは日本語化されており、海外では『Evelybody's Golf』やら『Hot Shots Golf』やらタイトル名のバリエーションが多い『みんなのGOLF』も、トロフィーリスト上では先週の時点で『みんなのGOLF』になっていたことから、おそらく国内と海外で共通。PS4 / PS5 版でトロフィーが別扱いになっており、PS5 があれば、PS4 / PS5 版の両方をダウンロードすることができる。

title

『ジャンピング・フラッシュ! アロハ男爵ファンキー大作戦の巻』『鉄拳2』『ミスタードリラー』には、トロフィーはない。とりあえずソニータイトルには必ずトロフィーが付くのかなと思っていたら、『ジャンピング・フラッシュ!』には付かないあたり、どういう基準なのかよく分からん。

●単品販売
 日本はこれやってくれるかな~と心配していたのだが、本日、各タイトルが 1,100 円で販売されているのを確認。ただし、全タイトルが単品販売されているわけではなく、国内タイトルでは『鉄拳2』と『ミスタードリラー』は単品販売されていない。これらを遊びたいなら、PS Plus プレミアムに加入するしかない。

 また、各メディアが報じている記事内に、

「初代PlayStation世代のタイトルの一部は、PlayStation Storeから単品での購入も可能です。過去にこれらのタイトルのデジタル版(オリジナル版)を購入されたことがある方は、PlayStation Plusに加入することなく、100円の割引価格でPS4版およびPS5版(クラシックス版)をダウンロードすることができます。なお、クラシックス版をご購入いただいてもオリジナル版を割引価格(100円)でご購入いただくことはできません。」

 ……ということが書かれている(※ソニー公式サイト内で、どこにこの記述があるのか不明)のだが、これがゲームアーカイブスのことを示しているのだとしたら、ちょっとおかしい。俺はゲームアーカイブス版の『ワイルドアームズ』を購入しているが、今回の『ワイルドアームズ』を単品で買おうとすると、普通に 1,100 円の表示になる。不具合の可能性もあるので、「ゲームアーカイブス版を買ったことがあるのに、特に安くなっていない」という人は様子を見たほうがいいかも。
(後日追記:数日後に見てみたら、100 円になっていた。やっぱり不具合?)


●画面はキレイ
 PS3 時代、ダウンロード購入したものは画面がほんのりぼやけ、ディスク版を挿入すると画面クッキリという変な仕様だったゲームアーカイブス。『プレイステーション クラシック』の画質も随分とアレだったが、今回は……問題なし! ドットクッキリ。

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画像が重たくなるので 1280×720に縮小しているが、実際は 1920×1080 で表示される。

 昨日の時点で Game Watch では各タイトルのレビュー記事が掲載されているが、『みんなのGOLF』の記事で使用されている画面写真の画質がひどすぎてビックリした。PS4 / PS5 版は、設定をどういじくっても、こんなひどい画質にはならん。実機をコンポジット接続で繋いで録ったのか?


●その他の機能
 トロフィー機能の有無はソフトによるが、クラシックタイトルは共通で「どこでもセーブ」機能「巻き戻し」機能映像フィルターの選択機能等が付いている。ポリゴンは明らかにキレイになっているが、キレイになったがゆえの違和感もある。

ニーナ

『鉄拳2』より、「こんな顔だったっけ……」と感じなくもない、ニーナ。ポリゴンがキレイになりすぎたことで、顔面の凹凸が初期の『バーチャファイター』みたいになっている。

 Polymega で PS1 版の『鉄拳2』のニーナを撮影してみたのが以下。

ニーナニーナ

 ポリゴンのカクカク具合と画質の低さがちょうどいい具合で組み合わさっていて、これに加えて当時はブラウン管だったわけで、そう考えると、おぼろげに人の顔に見える絶妙なラインを上手く目指していたのが分かる。

サムネイル
巻き戻し機能はサムネイル選択式。結構前まで遡れる。

どこでもセーブ
どこでもセーブは 6 か所まで可能。


「設定」には「ビジュアルプリセット」と「映像」と「コントロール」の 3 つがある。

●「ビジュアルプリセット」
「デフォルト」「レトロクラシック」「モダン」の 3 つがあり、「レトロクラシック」は走査線が入るお馴染みのフィルター。「モダン」はよく分からんけど、妙に画面が暗くなる。「デフォルト」でいいと思う。

モダン

先程の『みんなのGOLF』の画像が「デフォルト」で、↑が「モダン」。そして↓が「レトロクラシック」。

レトロクラシック


●「映像」
 アスペクト比をいじる設定のみで、「ネイティブ解像度」「1:1」「16:10」「16:9」「正方形ピクセル」「ワイドズーム(ストレッチ)」の 6 種。初期状態は「16:9」になっている。

ネイティブ解像度
ネイティブ解像度

1:1
1:1

16:10
16:10

正方形ピクセル
正方形ピクセル

ワイドズーム(ストレッチ)
ワイドズーム(ストレッチ)

「ネイティブ解像度」は PS1 当時の解像度なので、320×224 とかそんな感じの、スゲー小さい画面。「ワイドズーム(ストレッチ)」は画面端まで映像を引き伸ばす例のやつ。これも、初期の「16:9」のままでいいと思われる。

「コントロール」は、キーコンフィグでもあるのかと思ったら、この画像が表示されるだけ。

コントローラ

 おそらく、設定をいじる必要は基本的にまったくないと思われる。


●気になった点
 メモリーカードは、1 つのゲームにつき 2 枚が挿してある状態になっていて、ゲームアーカイブスの頃は可能だった「異なるゲーム間でのメモリーカードデータのコピー機能」はない。そのため、他のゲームのセーブデータがメモリーカード内にあると何かしらの変化があるゲームには、現状では対応できないと思われる。今のところはそういうゲームが配信されていないので、大丈夫だが……。

 あと、ゲームアーカイブス時代にはあった「取扱説明書のスキャン画像」が確認できないので、説明書を読まないと分かりづらいゲームは厳しいかも。プレイステーション クラシックの公式サイトで説明書の pdf を落とせるので、とりあえず『ジャンピング・フラッシュ! アロハ男爵ファンキー大作戦の巻』『I.Q. インテリジェントキューブ』『ミスタードリラー』『ワイルドアームズ』の 4 本ならカバーできる。

 ・ ・ ・

『みんなのGOLF』と『ワイルドアームズ』は特に大好きなゲームなので、トロフィーコンプまでがんばりたい。元々、Polymega でやり込む予定だったのだが、思いがけず公式からトロフィー付きでリリースとあっては、こちらでやり込むしかない。

 あと、先週からシコシコと用意していたのだが、『鉄拳2』『みんなのGOLF』の攻略メモページを作ったので、プレイ予定の人は役立ててほしい。『ワイルドアームズ』も作ろうとしたのだが、ダンジョンマップ制作が地獄すぎた。

『みんなのGOLF』は、18 ホールという長丁場でたった 1 打のミスがすべてを台無しにすることもあってキツいゲームだったが、今回のリマスター版はどこでもセーブできるので、納得いくまでショットの打ち直しができるのは大きい。ホールインワンを達成するトロフィーだけはちょっとキツそうだが、昔やってたときはいくつかのホールでホールインワンが出た覚えがあるので、多分そこまで鬼畜ではないだろう。今回はどこでもセーブもあるし。

『ワイルドアームズ』のトロフィーはしっかりとゲーム全体をカバーする内容になっていて、隠しボスのラギュ・オ・ラギュラの撃破までがトロフィーになっているので、ほぼ完全にやり込まないとトロフィーコンプリートは厳しい、久々にガチな RPG タイトル。好きなゲームなのでコンプリートしておきたいところだが、やはり時代の流れか、戦闘のモッサリ感がなかなかスゴい。

 少しでもサクサク進めるために何かないか……というわけでアイテム無限増殖技がまだ使えるかをチェックしたところ、いけた。3 人分のプロローグを完了しないと試せないので面倒だったが、これなら多少はサクサクいける……かなぁ。

 欲を言えば倍速機能は欲しいが、画面はキレイだし、どこでもセーブできるしで、プレイ環境は問題ない。あとは、どの程度のペースでタイトルが追加されていくか、どの程度の割合でトロフィー有/無なのかが、継続的に加入するかどうかのカギになりそう。バンナムさん、後付けでいいので『鉄拳2』と『ミスタードリラー』にもトロフィー付けませんか……?


●おまけ:PlayStation Plus のプランについて

 新規加入はともかくとして、現在 Plus に加入している状態からのプランアップグレードが少々ややこしい。たとえば俺の場合は今年の 8 月で Plus が切れるのだが、この状態でプレミアムにアップグレードしようとすると、12 か月 プランしか表示されず、額は 1,231 円と表示される(※日割り計算らしいので、人によって変わる)。

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 まず、12 か月 プランしか表示されないのは、以前に購入したときに 12 か月プランを買っていたため。最後に買ったのが 1 か月とか 3 か月とかなら、その月数のプランが表示されるはず。

 んで、1,231 円というのは月額ではなく、8 月 28 日までの残り約 3 か月間に対するアップグレード料金。「とりあえず 1 か月あたり 400 円ほどを追加で払って、残りの期間をプレミアムにしてくれ」ということ。1,231 円を払った後は 8 月 28 日まで支払いは発生しないが、放っておくと 12 か月プランで次の 1 年分を契約することになるので、それがイヤなら、いまのうちにキャンセルしておく必要がある。キャンセルしても、8 月 28 日まではプレミアムのサービスを受けられる。

キャンセル
実際にプレミアム加入直後にキャンセルしてみた例

 いきなり問答無用で 12 か月契約開始ではなく、「現在のプランをアップグレードして、残り期間をプレミアムにするところで一旦ストップできる」というのが若干分かりにくい表示なので、しばらくは混乱が見られると思うが、妥当な感じではないだろうか。

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