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“彼女の部屋” と、真理殺害の謎

画面写真

 上の画面写真は、END 失敗編「彼女の部屋で……」に至るシナリオの、途中部分。透が OL 3 人組の部屋へ行き、ドア越しに会話しているときに後ろから真理の悲鳴が聞こえる……という展開だが、真理が「OL 3 人組を助けに行く」と言っていたところを透が「分かった、僕が行くから」と宥めていたので、真理はこの部屋から動いていないはずである。

 ペンション内の部屋は作りが同じなので見分けがつきにくいが、上の画面写真を見る限り、「自分の部屋へ彼女を引き込んだ」という文章があるので、2人が居るのは透視点でいう「自分の部屋」、つまり透の部屋だ。この後、文を注意して読んでみたが、真理が勝手に部屋を移動したという表現はなく、透が部屋を出た後、真理がドアのロックボタンまで押している。この状況で、犯人はどうやって真理を襲えたのか?

※この謎について、この記事のコメント欄にて、abさんより「犯人は小林さんを殺害したことでマスターキーを得ており、暗がりに乗じてマスターキーで忍び込んだ説」を提示して頂きました。ありがとうございます。しかし、停電で暗くなってはいるものの、廊下で殺された春子の様子を透の部屋の入口から確認できる程度の暗さなので、足音は殺したにせよ、春子殺害後、透に気付かれずに真理が居る透の部屋まで移動した手段は、まだ詰め切れていない感じです……。

 まあ、それはともかくとしても、END タイトル「彼女の部屋で……」はミスではないかと思う。「透の部屋で……」だよなァ。ゲームボーイアドバンス版ではプレイステーション版のミス(フローチャートとエンディングリストのNO.のズレ)が修正されていたが、この「彼女の部屋で……」については、そのままだった。 真相や如何に。
(※追記:PS Vita 版でも修正はされず。うーむ……?)

透が “俺” ……?

 透の一人称は徹底して “ぼく” である。
 しかし【夕食だ!】の会話において、叔父さんが弁護士を辞めて云々の場面で “俺” を使っている。就職活動を控えて憂鬱であろう透にとって、「弁護士を辞めてまで何故!?」という憤りが、つい口調にまで出てしまったのだろうか。

プレイステーション版
写真はプレイステーション版だが、スーパーファミコン版でも同様。
俺
PS Vita 版も同様。

 まあ単純な校正ミスだとは思うが、この他にも「指差し」と「指さし」が混在している箇所もあった気がする。昔は特に深く考えもしなかったものだが、皆さんも編集者気分でチェックしてみると、おもしろい発見があるかもしれない。

 ※abさんより、「サバイバル・ゲーム」で透が真理を部屋に引き入れた際や、真理とふたりで地下室の香山の死体を発見したときなどにも「俺達」という表現を使っている、という情報を頂きました。ありがとうございます。これは気付かなかったなぁ……。

俺3
香山発見時。
俺2
これなどは、同ページ内で「俺」と「ぼく」が混在している。

 これらのことから、透の「俺」は感情が高ぶったときに出ている印象なので、透は素の状態だと「俺」で、人前……特に真理の前では、意識して「ぼく」を使っているのかもしれない……。

真理が “小林さん” ……?

 真理は小林を「叔父さん」と呼ぶが、犯人入力で小林を指定した場合のみ、「小林さん」と言う。ただし、PS Vita 版では「叔父さん」に修正されている。

スーパーファミコン版
写真はスーパーファミコン版だが、プレイステーション版でも同様。
叔父さん
PS Vita 版では「叔父さん」に。

 機械的に、「●●さん」という文章に「入力した犯人名」を当てはめているからこうなったような気もするが、「こばやし」と入れたら「小林さん」となる処理がされているのだから、小林のときのみ「叔父さん」表記にもできたはず。PS Vita 版では修正されていることから、やはりこれも一種の校正ミスなのだろう。

 ※このネタは、あさねぼう さんより情報提供頂きました。ありがとうございます。

PS Vita 版での田中の死体が……

田中の死体

 上の写真は PS Vita 版での田中の死体グラフィックだが、よく見ると右足が 2 本ある。たまに、漫画で指が 6 本になっていたり、両手とも右手になっていたりするミスがあるが、殺人事件を取り扱う話でこの手の間違いはヤバい。「2 人分の死体が混ざっているのでは?」などの可能性が消せなくなってしまう。描く人も描く人だが、開発陣も指摘しないと……。

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