2021年11月 2日
Polymega、届く……!
予定通り、10 月 28 日に到着。長かった……。最初は予約から半年後に発売の予定だったのに、まさか3年かかることになるとは……。恐る恐る、いくつかインストールしたりプレイしたりしてみたが、とりあえず初期不良ということはなさそうで一安心。
ただ、ディスクを入れたときに毎回「ウィーウィーガガーーガー」と結構大きな、ディスクドライブ系では聞いたことのない音を出しながらディスクを飲み込んでいくのでビビる。あと、ディスク挿入口にあるクッション材のような物が厚すぎるのか、かなり強く押し込まないとイカンのも珍しい。PS3 ~5 感覚の、スッと入ってウィーンって感じを想像していると、完全に予想の斜め上をいく。
気付けば、Polymega 到着からもう 5 日経っていることに驚いてしまうが、現時点でだいたい 120 本ほどをインストール完了。手持ちの CD 系タイトルは事前にだいたいの数を数えてエクセルで管理していたのだが、PS1 が約 400 本、サターンが約 130 本、メガCD が 20 本、PCエンジンの CD 系が約 50 本で、計 600 本ほどある。全体の 5 分の 1 くらいをインストールし終えた感じだが、ダンボール箱に詰めて、その上に荷物を積んでいる等、カンタンには取り出せない位置にしまい込んでしまっている物もあるので、断捨離と整理整頓を併行している。
んで、だいたいこういう話になると、さりげなくレアソフトを数本織り交ぜた、あざとい感じのゲーム棚の写真を載せたりするのがネットのクソなとこじゃないスか。そこで、何の仕込みもなしに撮ったらどうなるのか。さあ、イカレたメンバーを紹介するぜ!
撮った写真を見て自分でビックリしたんですけど、適当に撮って、こんな微妙な棚ってあります? 逆に難しくない? 普通、どうやったって1~2本くらいはいい感じのソフトが混ざってるもんじゃない? しかも 50 音順とか機種別とかクソくらえだぜって感じの詰め込み方もスゴい。文庫本と音楽 CD も参戦。
なんか恥ずかしくなってきたので、すぐに取れる位置にあった、多少お高そうなソフトを急いでかき集めてきました。あったわー。たまたま部屋にあったわー。
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そういや Polymega データベースの、PS1『ICEMAN DIGITAL PLAY STAGE』の解説文をたまたま見ていて気付いたのだが、毎日コミュニケーションズが出していた「広技苑」に掲載されている解説文と一言一句同じで、「T.M.Revolution」を「TM Revolution」、「浅倉大介」を「朝倉大介」と、誤字まで同じ。ポリ、やっとるな、これは。
●エミュレーションの精度
俺が予約していたのはベースユニットのみなので、現段階で試せるのは PS1、サターン、PCエンジンのCD系、メガCD の 4 種類に絞られる。ネオジオCD は『クイズ キング オブ ファイターズ』しか持っていないし……。
エミュレーションの精度は予想より高く、特にサターンはこのコントローラを買っておけば、理想的な形で遊べる。メニューを出すためのボタンがないが、「上とスタートボタンの同時押し」で可能。
まったく同じデザインでサターン実機用のコントローラもあるので、間違って買わないように。
サターンはこれで、実機が手放せない理由だった『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』『ウィザードリィ リルガミンサーガ』『リンダキューブ完全版』あたりが遊びやすく、画面写真が撮りやすくなったのが嬉しい。実機はセーブデータの不安もあるからなぁ。後からフロッピーディスクドライブも買ったが、今はもうフロッピーディスク自体がいつダメになるか……。あと、サターン版『幻想水滸伝』は実機だとメニュー画面を開くのが遅くてやっていられなかったが、Polymega なら普通にいける。
PCエンジンとメガCD も安定しているが、これは元となっているエミュの「Mednafen」と「Kega Fusion」がすでに高いレベルで完成されているからだろう。
●メモリーカード系の不具合
今後、改善の余地があるのは PS1。ゲームの挙動はだいたい問題ないのだが、BIOS なし状態だとステートロードをしたらメモリーカードのセーブデータが全部消し飛ぶソフトが多い。BIOS あり状態だと発生しないようだ。Polymega を買う人の全員が全員 BIOS を用意しているとも限らないので、これの原因を突き止めて改善してもらわないことには、PS1 は安心して遊びづらいだろう。
よく分からんのは、消えたメモリーカードのデータがまれに復活することがあること。メモリーカードにセーブ→ステートセーブ→ステートロード→メモリーカードをチェックしてみたら中身が全部消えている、というパターンが多いのだが、一度ゲームを終了して再起動すると、メモリーカードの中身が復活していることがある。
一応、「ゲームをやめるときは必ずメモリーカードへのセーブで終わる」ことと、「再開するときはステートロードを使わずにメモリーカードのロードで始める」ことを徹底すればプレイできなくもないのだが、『みんなのゴルフ』の「VS MODE」でステートセーブを駆使しまくりながら新キャラ解放をしていたら、9ホール目でできる「試合の中断セーブ」がバグり、存在しないはずのコース0で中断したことになっていたり、しかもそんな中断データが2つに増えていたりと、奇妙な現象が確認できた。ステートセーブとロードによって、ゲーム内の無関係な部分の何かの数値が書き換えられてしまっているのでは……? と、正直、怖い。
上の中断データは読み込もうとするとブブーッと音が鳴り、下のデータは選ぶとゲームがフリーズする
また、初めて訪れたコースの第1打前に気付いたのだが、「祝ホールインワン」の立て看板が立っていた。たしかこれはプレイヤーがホールインワンを出したコースに立つ看板のはず。怖い。
ステートロード時に何らかのマズい処理が行われているのは確かだと思うので、なんとか直ってほしい。ここさえ直れば、ほぼ完璧な互換機だ。
現在、このメモリーカードデータ消失バグが確認できているのは、『アーク ザ ラッド』『EVE ZERO』『エクソダスギルティー』『かまいたちの夜』『クロノトリガー』『パラサイト・イヴ』『バイオハザード』『ファイナルファンタジー』『ファイナルファンタジーII』『ファイナルファンタジーIV』『ファイナルファンタジーV』『ファイナルファンタジーVI』など。『アーク ザ ラッドII』『アーマード・コア』『東京魔人學園剣風帖』『東京魔人學園朧奇譚』『ドラゴンクエストIV』では、なぜか起きない。
また、PS1 の『真・女神転生 if...』はアトラスの他タイトルのセーブデータがあるとボーナスがあるのだが、対象タイトルの 1 つである『峠MAX』でセーブしてみたところ、ちゃんと共有のメモリーカードにセーブされていて感心……したのも束の間、なぜかセーブデータ 1 つでメモリーカードの空きブロックをすべて埋めてしまう謎の症状を確認。『峠MAX 2』も同様。『真・女神転生 if...』でセーブ(空きブロック 14)→『峠MAX』でセーブ(空きブロック 0)という、変なことになる。もちろん、『峠MAX』のセーブは 14 ブロックも使わない。
ただ、これも BIOS あり状態だと起こらないようで、BIOS なし状態だとメモリーカードまわりに致命的な不具合があるのは確かなようだ。
●使用できるコントローラ
現状、公式サイトで書かれているコントローラだけが対応しているようだが、公式サイトに書かれていない物では、Xbox360 のコントローラだけが、そのまま使えるようだ。Xbox One コントローラや、Xbox360 と Xbox One で両用できる系のコントローラはダメだった。
サターンは上で書いた物がベストとして、PS1 用にベストなコントローラを今後模索したい。初期の、スティックを使わないゲームであればプレイステーション クラシック用のコントローラでも良さそうだが、十字キーがアレだからなぁ。ちなみに公式ショップなら、プレイステーション クラシック用のコントローラだけを税込 2,310 円で購入できる。
Xbox360 で PS2 系のコントローラが使えるようになるコンバータをかますことで動く物がいくつかあるらしいのだが、なんとしても使いたいほどの PS2 系コントローラがなく……。Xbox One のエリートコントローラに対応してくれんかなぁ。
●M.2 SSD
Polymega は外付けストレージにも対応しているらしいが、せっかく本体内に入れる所があるんだし……というわけで M.2 SSD を買っておいた。……1年前に。あの頃は、もうすぐ届くと思っていたんだ……。だって、「住所の最終確認だ。そろそろ送るぜ?」というメールが届いて数日後に延期発表、それから1年待つことになるとは思わないじゃない……。
俺は↑のシリコンパワーのやつを購入して使っているが、Polymega 上でフォーマットして問題なく使えている。
これを選んだ理由は、単に1年前に 1 TB の物の中では安いほう(11,000 円ほど)だったことと、得体のしれない怪しいメーカーではないことの2点。
容量は悩んだが、仮に1ゲーム 700 MB としたら、1,000 本インストールして 700 GB。その半分だと、500 本インストールして 350 GB。多分 500 GB で充分だよなと思いつつ、今後ソフトを買い足す可能性を考えて 1 TB にしておいた。PS1 とセガサターンを全コンプしているようなコレクターレベルなら 2 TB も視野に入れるべきかもしれないが、そこまでいくと、インストールし終わる前に Polymega のディスクドライブが壊れそうな気がする。
M.2 SSD は熱くなりやすいらしいが、Polymega でのエミュレーション程度の発熱では、そこまで神経質にならなくてもいいだろう……多分。ヘタにヒートシンク付きの物を買うと、多分フタが閉まらない。
●気になった事柄
気になった部分で、良い点は○、悪い点は×で箇条書きにしてみる。
×本体が壊れたときにデータ類を救出する方法がないのが怖い。
現状、セーブデータは本体内蔵のストレージから動かせないし、インストールしたゲームは本体にインストール情報を持っているため、インストールした SSD を取り外しても新しい本体に移すことができない。数百本をインストールした後に壊れたら……と思うと、インストールは程々にしつつ、インストールしたゲームをちゃんとプレイすることを重視したほうが良さそうだ。とりあえずセーブデータは SD カード経由で PC とかにバックアップしておけるようにしてほしいものだ……。
×インストールしたゲームが、どのストレージに入っているかが分からない。
ボケーッとしながら次々とインストールして、間違って本体内蔵ストレージにインストールしたことがあったとしたら、それを消したくても、後からどうしようもないな、これ……。
○プレイステーション 1 とセガサターンの、BIOS なしの状態での起動状況が、予想より良い。
正直、中身はエミュレータなので、もっと表示がおかしくなったりまともに遊べないタイトルもあるんじゃないかと思っていたのだが、BIOS なしでも予想以上に完璧に動作していて驚く。
120 本インストールした現状で支障が出たのは、BIOS なしでは動かなかった『アーマード・コア マスター オブ アリーナ』、おそらくはデータベースの情報ミスで、ディスク 1 とディスク 2 が別バージョンのゲームとして登録されているがためにゲームが開始できない『ノエル(限定盤)』、BIOS ありでも、どうやっても最序盤でゲームが止まる『サイレントメビウス CASE: TITANIC』、なぜかコントローラ操作が一切きかない『聖剣伝説 Legend of Mana』、なぜかメモリーカードへのセーブができない『キングスフィールドII』の計5本。症状的に、どれも割とすぐにアップデートで直りそうな感じではある。
ただし BIOS なしだと、一部のゲームでフォントが少し異なる。
PS1『サイレントメビウス CASE: TITANIC』での比較。上が BIOS なし、下が BIOS あり状態のもの。
×BIOS ありとなしの切り替え方法が面倒
各タイトルの起動検証のために BIOS なしで試しているのだが、BIOS ありとなしの切り替え方法が「micro SD カード内に BIOS ファイルがあるかどうか」しかないので、いちいち micro SD を取り出して PC に繋いで BIOS ファイルを書き込んだり削除したりするのがメンドイ。ゲーム起動時か、システム設定画面で選べるようにしてくれないものだろうか……。BIOS ありとなしではステートセーブに互換性がないのは承知の上。
●おまけ:現状インストールできなかった系のソフト(※インストールできないゲームでも、ディスクのまま遊ぶことはできる。ただしステートセーブができない)……
・PS1『あすか120%ファイナル』
データベースになく、インストールできない。
・PS1『UNO』
赤ジャケット版と、白い『SuperLite 1500』版があるのだが、『SuperLite 1500』版はインストールが可能。しかしデータベースのジャケット画像は赤ジャケット版になっている。データベースの登録情報が逆になっている?
・PS1『闘神伝 昴』
データベースになく、インストールできない。
・PS1『ノエル(限定盤)』
ディスク 1 と 2 が別のバージョン扱いでインストールされてしまうため、ゲーム起動時にディスク 1 → 2 の切り替えを必要とするこのゲームはそもそも開始できない。通常版であれば、ディスク 2 枚とも普通にインストールできる。
・PS1『バイオハザード ディレクターズカット デュアルショック ver.』
データベースになく、インストールできない。
・PS1『秘・宝・王 もうお前とは口きかん!!』
データベースにはあるが、ディスクを入れると「ゲームメディア」と表示され、インストールできない。
・PS1『ほりあてくん』
データベースになく、インストールできない。
・PCE-CD『ゲッツェンディーナー』
データベースにはあるが、ディスクを入れると「ゲームメディア」と表示され、インストールできない。
●ゲーム中に問題があるソフト……
・PS1『アーマード・コア マスター オブ アリーナ』
オープニングムービーまでは動くが、その後、画面暗転でタイトル画面が表示されない。BIOS ありだと動く。
・PS1『キングスフィールドII』
メモリーカードへのセーブができない。
・PS1『サイレントメビウス CASE: TITANIC』
オープニングイベントが終わった辺りで画面が止まり、ボイスが延々ループしてゲームが進まない。
・PS1『聖剣伝説 Legend of Mana』
コントローラ操作が一切きかない。
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クッソ長くなったけど、結論としてはスゲェ良いマシン。とはいえ、まだまだ品薄で、欲しい人に行き渡っていない状態なので、オススメしようにもできない状態ではある。上に挙げたように、インストールできないソフトや不具合が出ているソフトもあるので、ファームウェアアップデートでの修正も待ちたい。
ある程度インストールした後の「さて、今宵はどれを楽しもうか……」感がたまらん
PS1 はセーブデータ集みたいな雑誌が出ていたものだが、現状、データベースにないものはインストールできないことと、インストールできないタイトルのメモリーカードの中身は移動どころか確認すらできないため、このあたりは改善してほしい。『ラグナキュール』にはなぁ、電撃のセーブデータを使わないと仲間にならないキャラがいるんだよ……!
『スクウェアメモリーカードコレクション』も動作はするが、肝心のセーブしたメモリーカードデータの確認と移動ができないので無意味
というわけで、ようやく初期の予約者に渡り始めたばかりで、まだまだこれからではあるが、バンバン売れて、機能が増えたり対応ハードが増えたりするといいなぁ……。
ビックリしたのが、セガサターンの『GALJAN』の容量。26 メガて。インストールミスかと思って PC で吸い出してみたら、なんと 25 メガ。正常だった……。
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| コメント (4)
コメント
無事到着、おめでとうございます!
投稿者 そにいそーぷ : 2021年11月 6日 01:19
アリガトウゴザイマスー あとは耐久性が高いことを祈るばかりです……
投稿者 夢崎(管理人) : 2021年11月 6日 22:27
3年越しってエグいですね。クラウドファンディングみたい。
正に石の上にも三年。おめでとうございます。
投稿者 氷上 : 2021年11月15日 09:43
計9回くらい発売延期を繰り返したんですが、
最後のほうの2回は公式も何の告知もしないままダンマリでしたからね……。
投稿者 夢崎(管理人) : 2021年11月16日 22:19
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