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2020年4月23日

PS4 / Nintendo Switch / Steam『聖剣伝説3 TRIALS of MANA』体験版

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 1か月ほど前に体験版が配信されて、やってはいたのだが、「まあ、まだ日はあるし……」と思っていたらついに発売日を迎えてしまったので、今のうちに体験版の感想程度のものを書いておきたい。発売日ということで各メディアが製品版のレポートを上げている中、まさかの1か月前の体験版レポート。

『2』がアレだったので不安だったが、体験版をやってみた限りでは何の不安もない仕上がり。特に、ゲームシステムを 3D にしたのは正解。『1』と『2』のリメイクは、素材は 3D で作っておきながら、見せ方を 2D にすることにこだわったせいで変な不具合が色々とあったので、やっとまともなリメイクが出てきたという感じ。『聖剣』シリーズをしっかりとリブートするなら、いっそ、このシステムで『1』と『2』をもう一度リメイクしたほうがいいんじゃないだろうか。

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右スティック押し込みで敵をロックオン、□ボタンで回避行動が可能。敵の攻撃範囲は事前に分かるので、自分が範囲内にいたら回避しつつ、攻撃していく。スーパーファミコン版当時とは違って、「3D アクション RPG」というものと、その操作法のスタンダードが確立されている今だからこその取っ付きやすさと遊びやすさがある。
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必殺技はカットイン演出があるが、オプションで ON / OFF が可能。
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街中でもジャンプできたり、気付きにくい場所にアイテムが隠されていたりと、探索する楽しみをちゃんと作っているのも好印象。

 名曲「Powell」も聴けて満足。特に変わったアレンジを施すこともなく、あくまで現代の音源で鳴らしました的な順当な進化。スーパーファミコン版のオリジナル音源も選択できる。あの印象的なドラムの音も、あえて再現している気がするが、うるさすぎない程度に調整されている感じで好感触。

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BGM音源は、オプションでいつでもオリジナルとリメイクの切り替えが可能。

 あえて不満を挙げるなら、ダッシュが左スティック押し込みということだろうか。キャラチェンジが R2 / L2 ボタンに設定されているが、使用頻度を考えると、これとダッシュのボタンを入れ替えさせてほしい。キーコンフィグ機能はあるのだが、動作ごとに変更できるボタンが限られていて、ダッシュは「左スティック押し込み」「右スティック押し込み」「左右スティック同時押し込み」の3種類からしか選べない。まさか、背面ボタンアタッチメントがここで欲しくなるとは……。

 ……という内容を1か月前に手元にメモッていたのだが、発売日にダッシュに関するアップデートが行われるらしい。この書き方だとボタンはそのままかなーという感じだが、一度ダッシュボタンを押せば、立ち止まったりしてもダッシュ状態が継続されるようにできるみたいなので、それなら大丈夫か。しかし、わざわざこれだけアップデートするということは、結構寄せられた意見だったのかな……。

 スーパーファミコン版にはなかったスキルシステムなどの新要素もあり、レベルアップ時のパラメータ割り振りも合わせて、キャラクターの成長過程でカスタマイズの楽しみが広がっているのも良い。クラス3の上に、新たにクラス4も用意されているようで、パーティーの組み合わせの幅広さも考えると、長く遊べるのではないだろうか。できれば、工夫を凝らしたカスタマイズの見せ所として、スーパーファミコン版にはいなかった強敵の追加等があると完璧だと思うが……。

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きっと後々輝くパラメータだと信じて、「運」に振ってみる……。

 体験版は、各キャラだいたい1時間半ほど遊べる。仲間の組み合わせもすべて試せるようで、セーブデータは製品版に引き継げるので、とりあえずどんな感じか試したい人は体験版をプレイしてみることをオススメする。体験版にかけた時間が無駄にならないのはいい。

 ・ ・ ・

 聖剣シリーズのリメイクは『1』『2』と続けて、正直ちょっと技術力不足を感じるデキだったことと、『1』と『2』に思い入れがある人がスタッフにいないのでは? とすら感じる、微妙な雑さと細かい配慮不足が目についた。
 そんな中での『3』は特にファンも多い作品だっただけにリメイクの重責は大きかったと思うが、新たなイメージイラストと、それに合わせたキャラクターのモデリング、ゲームシステム、BGM と、あらゆる面でリメイク3作の中では頭ひとつ抜けた最高峰のクオリティを見せている。時代に合わせて変えるべき所は変え、それでいて、オリジナルの良さを消さないよう、徹底的に配慮されている。カンタンなようでいて、難しい。このクオリティを『1』リメイクのときから出せていればなぁ。

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スーパーファミコン版当時の女性キャラ人気はリース一強だった記憶だが、今回のリメイクではアンジェラが随分と可愛くなっている。と言っても、性格も衣装も変わっていないが、やはり 3D モデルで見せられることの威力はスゴい。
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ショップ店員は、やっぱり変な踊りを踊っている。このグラフィックでこれをやられると「何だコイツ……」感がスゴいが、この店員は『1』『2』と、もはや伝統なので、これで正解だろう。でもゲームボーイ版の1作目からそうだけど、聖剣ワールドの店員はなぜ踊るの……?

 サントラも早くも配信開始されていて(※サントラのパッケージ版はコロナの影響で未定に)、試聴で「Sacrifice Part Three」も、ちょっとだけ聴ける。『2』のラストバトルを経験した後で、『3』のラストバトル戦でこの BGM が流れるときの鳥肌よ……。

 あとは、バグさえなければ。こればっかりは発売してみないと分からないけど……。

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