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2010年6月 7日

Xbox360 LIVEアーケード『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』

パッケージ

 Xbox360 の Live Arcade 版『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』(以下、『月下』)をクリアー&実績コンプリート達成。2007年の8月頃に配信されたゲームで、序盤だけやって放置になっていたのを今頃になって再開。PS1 版が発売された頃にもハマッていたが、1997 年のゲームなので、実にあれから 13 年経ったことになる。こ、この数字はヘコむなー。

 今更語るまでもないほど有名で優れたゲームだし、すでに PS1 版もクリアー済だったが、それでもやっぱり楽しかった。ちょうどいい具合に記憶が薄れていたのも良かったのかもしれん。Xbox360 版は読み込み時間がなく、PS1 版の頃よりもストレスフリーで遊べるので、ある意味、最高のバージョンともいえる(※2010 年 12 月 16 日から、ゲームアーカイブスでも配信されている。価格は 600 円。PS3 と PSP でプレイ可能)。

 マップ完成率的なものがあるゲームに弱い俺としてはもうそれだけで充分ハマる要因になるのに、ゼルダ的に「ちょっとずつ探索範囲が広がる」作りと、「工夫次第ではあらゆる場面で楽勝になる」というバランスブレイカー上等な太っ腹な作りがたまらん。ダイアナックルと聖水サイコー!

 それはそうと『月下』はバグというか裏技というか的な小技がしこたま存在するゲームで、それがまた魅力のひとつでもあるのだけど、いわゆる “バージョン違い” のせいで、「初期ロットではできたけど……」という技も多い。

 で、問題なのが、ネット上に存在する『月下』の情報は主に PS1 版の初期ロット・後期ロットとサターン版についてのものがほとんどで、Xbox360 版についてはホンットに情報がないということ。実際に自分で試したことと調べた情報を照らし合わせた結果、どうやら Xbox360 版は後期ロットと同じらしいということは分かったのだが、その調査過程でイロイロと知らなかったものを見つけてしまったので、ご紹介。

 まずはリヒターモードにおいて、開始直後に門が閉まる前に門に挟まると没マップへワープできるという、スティール・ボール・ランの大統領も真っ青のバグ。Xbox360 版は読み込み時間がなく、動画と違って「RICHTER」と名前入力をした直後に即始まるため、かなりタイミングが難しい印象を受けたのだが、一応できた。スライディングではなく、左方向へのダッシュでないとダメ。左方向へスライディングすると城外へ出てしまい、2度と戻ることができなくなる。

01
落下地点。右に行くとセーブポイントがある

02
脱出すると、入口の地面にあるフタのようなものが開き、以後、自由に行き来できる

 この技のメリットは「最初のセーブポイントに達する前にスタート地点でセーブしておける」ということくらいだが、通常ではマッピングされない部分に侵入できるため、リヒターモードにおける探索率パーセンテージの限界を突破できる。マップマニアは、最初にこれをやっておいたほうがいいかもしれない。

 なお、サターン版はこのバグを使わずに普通に行けるようになっていて、サターン版独自のマップに繋がっている。

 こちらは、アルカードのタイムアタック動画。実質の本編開始は 1:23 頃から。動きが完全にイカレててフイタ

 本編の主人公・アルカードは、前方ダッシュはできないがバックダッシュはできるという変わり者なため、通常移動は後ろを向いてバックダッシュ連打というのが半ば常識になっているのだが、バックダッシュ中に「一瞬だけ盾を構える」ことによって、バックダッシュからバックダッシュに繋げる際の硬直時間がなくなるという点に着目し、すさまじい速度で移動するというウル技を常用。タグでも「カサカサ動画」とか「悪魔城カサカサ」とか「アルカサカサ」とか言われ放題。これ、俺の知ってる『月下』と違うよ!

 こちらはサターン版のマリアモード動画。ハイジャンプと飛び蹴りの移動範囲がチートすぎて、もはや別ゲー。3:20 辺りのヒポグリフと、9:00 辺りのシャフトの倒し方がひどい。アルカードがヒーコラ言いながら悪魔城さまよってる間、マリアはこんなフリーダムな探索してたなんて……。節子、これマリアやない、マリオや!

mz

 最後に、海外の人が作ったのであろう、超『月下』動画。

 以前に FF と DOA のキャラがドラゴンボールみたいな戦いを繰り広げる動画があったけど、あれを彷彿とさせる。これはもう作品に対する愛だなぁ……。どうやって作ったんだろう。

■おまけ

 リヒターモード攻略用に、リヒターの操作法と最短ルートマップを作ったので、これから実績コンプを目指す人がいれば、参考までに。

リヒター操作法

悪魔城

逆さ城

 Xbox360 版はヘルプに載ってない操作が多すぎなので、技表を自作した。特にハイジャンプが載ってないのはひどい。これ使わないとクリアできねーよ!

 最短ルートマップについては、進行ルート上にあるセーブポイントには寄りつつ、あまり労力を必要としない位置にある Life up の位置を記している。「燭台に聖水」の位置にある聖水を取ったら、以後、アイテムは聖水を手放さずに進み、ボスはラスボスも含めてすべて聖水のアイテムクラッシュで OK。

ベルモントの復讐
ワイはやったで……。


■おまけ2

 Xbox360 版は初回配信時に間違って海外版が配信され、後日、ちゃんとした日本語版が再配信されるという経緯があったのだが、誤配信時の海外版を消していなければ、そのまま別のゲームとして遊ぶことができる(基本的に日本語で遊べるが、モンスター名や音声は英語)。

 日本語版はめでたく実績 200/200 にできたので、記憶がしっかりしているうちに海外版もやってしまおうか……とチマチマやってたときの1コマ。

烹
アルカードは大変なものを入手していきました


 実際は「ソウルオブバット」を入手する場所なのだが、文字数からして全然違う「烹」に文字化けーション。なぜここだけ化ける……? 「ソウルオブバット」はコウモリに化けるアイテムだからという高度なアメリカンジョーク?


■『月下』のススメ

 『月下』は、超絶難度アクションゲームとして有名だった『ドラキュラ』シリーズを、比較的誰でもクリアーできるアクション RPG として方向性を大きく変えた作品。実際、俺はそれまで『ドラキュラ』シリーズに大して興味もなかったのが、この作品がキッカケで最新作をチェックするようになった。ストーリーに関しては毎回「またドラキュラ復活したから倒しに行って」なので、シリーズの知識がなくても楽しめる。

 『月下』の魅力は、ひとことで言うと「収集癖を刺激する」、これに尽きるだろう。先に挙げた “探索率” ……いわゆるマップ完成率もそうだが、膨大な数のアイテム、モンスター図鑑。これらは上手く相互作用している。アイテムを求めてモンスターを探し回り、モンスター図鑑を埋めるために悪魔城をさまよう。そして探索率を最大にするのは、何の情報もナシで挑むと不可能に近いほどやり応えに満ちている。

 さらにマニアックになると、通常ならAというアイテムを取ってからでないと取れないはずのBというアイテムを、Aなしで取るというテクニックに目覚め、2周目以降はメニュー画面で各シーンまでの到達時間が表示されるようになるため、否が応にもタイムアタック欲を刺激される。

 さらにさらに、神経質な人によっては、レベルアップ時のステータス成長が気に入らなければリセットを繰り返すといったファイアーエムブレム症候群を発症する可能性すらある。やろうと思えば、どこまでも楽しめてしまう悪魔のソフトなのである。悪魔城だけに。なんつってなガハハ。

追記:
 時々、「昔のゲームだからかグラフィックが……」という理由で、体験版をやってみたけど敬遠したという話を聞くのだが、おそらくオプションでの「グラフィック」の項目がデフォルトで「エンハンスド」になっているので、これによるところも大きいと思う。これは画面にアンチエイリアスをかけて綺麗に見せるためなのだが、このゲームの場合、なんだか逆効果になっている。「オリジナル」にするとドットクッキリで、むしろこっちの方が綺麗に見えるのでオススメ。


追記2:
 PSP『悪魔城ドラキュラX クロニクル』にも収録されているが、『月下』をアンロックするにはステージ3辺りまで進める必要がある。


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コメント

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投稿者 hernewbag : 2013年9月 2日 19:58

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