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2016年12月28日

『ファイナルファンタジーXV アルティマニア』レビュー

 

 本日 28 日は FF15 のアルティマニアの発売日。予告通り、早速買ってきたぞ。

 とりあえず、目に留まった情報をいくつか……。


レガリアは当初、飛ぶ予定がなかった。ファンの要望に応えたもの
(『シナリオ SIDE』595 ページのインタビュー発言より)

 そうだったのか……。しかも、要望があった当初は実現可能かどうかも定かではなかったらしく、たしかに、それなら飛行型レガリアが本編にまったく関わりがないのは頷ける。


「少なくともコルとイリスとアラネア、可能ならばルナフレーナまで使えるようにしたいですね」
(『シナリオSIDE』596 ページのインタビュー発言より)

 DLC に関するインタビューでの発言。あれ? シドニーはないの? 武器種「マシンナリィ」はシドニーのためにあるような気がしたけど……。
 とりあえず、コルとイリスとアラネアはストーリー上でゲスト参戦しているので、大した労力ではないはず。データはあるわけだし。
 ルナフレーナはバトルデータが一切なさそうだから、1から作ることになると思うが、開発にそんな労力を割いてもらってまで、皆、ルナフレーナを使いたいだろうか。自分の体に他人の病を移して癒すヒーラーみたいなもんだし、戦闘で傷ついた者を無制限に癒せるのかって問題と、癒せたとして、癒すごとに自分にダメージが来るのでは。自分で作ったルナフレーナの設定、ちゃんと把握しての発言なんだろうか。

「その能力とは別で、単なるケアル使いです」っていう話だとしたら、ますますルナフレーナである意味はない気もするが、よくよく考えたら FF15 の世界にケアルないんじゃね? ということに気付き、物理的回復薬のポーション以外での回復魔法って実はスゴい貴重な役回りなんじゃね? しかも回復必須の超強敵追加と同時にルナフレーナ使用可能なら、むしろ大歓迎なんじゃね? と考えていくとアリな気もしてきたが、そういうイメージ全部吹っ飛ばして物理攻撃キャラだったらどうしよう。「本編ではよくもあんな役回りにしてくれたなオラァ!」とか叫びながら殴りかかるキャラだったら使います。


アラネアの年齢は30歳
(『シナリオ SIDE』30 ページ「キャラクター&ワールド」より)

 あんな、特撮モノの女幹部みたいな恰好で飛び跳ねまくって攻撃するのに、三十路だったとは。いや、年齢聞いたらますます特撮モノの女幹部っぽくて、なんか興奮してきた。

 あと、『バトル+マップ SIDE』のほうに設定資料が少しだけ載っているのだが、そこにアラネアのイラストも。小さいけど。アラネアは白くてデカい前垂れみたいなのを着けていて、下半身は前も後ろも見えにくいのだが、イラストによるとFF11 でいうところのコレであることを確認。全国四千万の竜騎士ファン感涙。

 リアルにツッコむと、なんで何の仕掛けもないのにあんな異常な高さまで飛べるのかとか、戦闘を生業とする傭兵のコスチュームに、あの高さのヒールはちょっとありえなくないかとか色々出てくるけど、そんなのどうでもいいから、アラネアが使用可能になる DLC を早く出してくれ。最初に予定されている仲間3人分の DLC なんて後回しでいいから。

 というわけで、アラネアファンのために、ゲーム中に録っておいた動画を置いておく。PS4 の録画機能で撮影したものなので、解像度が自動的に 1280×720 にされていたり、エンコードの過程で映像がちょっと粗くなっている気も。

 このダンジョンは暗いことや、このボス敵が大きい&飛んでるということもあって、敵に激突する瞬間のアラネアの様子がよく分からないのが難点。もっと良い環境で撮りたかったが、ストーリー上ではこのダンジョンでだけの共闘で、その後は屋外戦闘のときに稀に手助けしてくれるのだが、それを狙いつつ時間帯が日中・晴れを狙って撮るってのはなかなか時間がかかるので、そのうち撮れたら撮りたい。

 あと、攻略本によると、アラネアの技「エア・スペリオリティ」は回転落下式のクリティカル版があるらしい。初登場時のアレだろうなァ。というわけで初登場シーンも録っておいたのでドウゾ。


結局よく分からなかったこと

 ……ほぼ全部。過去のアルティマニアで時折見られた、「このとき、このキャラクターは何を思っていたのか」などはストーリー解説の中でベニー松山がやってくれると思っていたが、あくまでゲーム中のセリフと画面写真だけを使ったダイジェストに留まっていた。さすがのベニー松山も攻めきれなかったか……。

 あと、インタビューのページで気になった箇所をいくつか。誌面はQ&A方式ではないけど、分かりやすくするためにインタビュアーはQ、開発の返答はAで書いている。


Q.エンディングでノクトとルナフレーナが映るシーンには、どんな意味が込められているのでしょうか?

■A.そこはプレイヤーのご想像におまかせします。

 で、出たー、プレイヤーのご想像におまかせしちゃうパティーン
 あのな、これ「答えません」って言ってるのと同じだからな。この言葉を使うときは、失礼を覚悟で使ってほしい。

 しかし、便利な言葉だよなぁ。これで通るなら、日常でも皆こればっかり使うと思うぞ。

 教師「オイ、今、何時だと思ってる。なぜ遅刻した?」
 生徒「先生のご想像におまかせします」

 社長「どういうことかね! 予算はオーバー、予想収益も大幅に下回っているじゃないか! 説明したまえ!」
 部下「社長のご想像におまかせします」

 どっちも、ブン殴られて終わりだよな……。


■Q.少し話はそれますが、エンディング直前の玉座のシーンで、天井から何体も吊り下がっている人形は何だったのでしょう?

 よくぞ聞いた! 意味ありげだったけど何だったんだアレ。誰かの死体だと思ってたけど、誰の死体かも明かされないから、ひたすら「?」だった。

■A.あれは、アーデンが玉座の間でノクティスたちを長いあいだ待っていた、という描写です。
  アーデンは、一般の感覚とかけ離れた趣向を持つ猟奇的な性格なので、
  ノクティスを待つ10年間にあんな風景を作り、王の空間を汚して遊んでいた、というニュアンスですね。


 えー……。そういうことを表現したいなら、もっと分かりやすい描写あると思うけど……。結局、死体なのか人形なのかも分からないまま。

 好意的に解釈するなら、あんまり残酷なことをすると CERO 的にマズかったり、発売に支障が出たりするから、やりたい表現ができなかった可能性はある。あの王の間にはクレイラス(グラディオラスの父親)の死体もあったはずだし、少し地下に行けばレギスの死体もある。猟奇的、と言うなら、それこそ首を切って並べてノクティスたちをブチギレさせる程度のことはやらないと、今の時代、衝撃は与えられないと思うが、死体損壊や首切りは時代的にどんどん表現できなくなってきてるからなァ。ましてや、FF という健全ブランドでそんなリスクは冒しそうもない。

 というか、単純に飲み物や食べ物のゴミを玉座付近に撒き散らして、ゴミ屋敷みたいな惨状にするだけで、長い間待っていたことの表現や、王の空間を汚す表現、ノクティスたちへの挑発など、全部一気に可能になると思う。なんでそこで謎の人形を吊るすという表現になるのか。この発想をしたヤツが一番猟奇的だよ。意味不明で怖いわ。


 ・ ・ ・

 ゲームが 3D 主体になってきた頃、紙媒体で見る 3D のダンジョンマップの見づらさに、攻略本の限界を感じたことがあった。そもそも現在ではその辺りを飛び越えて攻略本そのものが死滅しかかっているし、ネットの Wiki に加えて、素人が動画を投稿するのが当たり前の時代になったことで、攻略動画の恩恵もスゴいことになってきている。

 そんな中、紙媒体の意地とでも言うべきか、隠しダンジョン・プティウォス遺跡の解説は執念を感じた。
 プティウォス遺跡は敵が一切出て来ず、ひたすらジャンプだけを駆使して進む、マリオみたいな変わり種のダンジョンなのだが、方向感覚なんて一瞬で消し飛ぶ鬼の立体構造であり、紙媒体という平面で解説することを全力で拒むかのような、まさに攻略本殺しのダンジョン。特にキツい終盤はページがほぼ画面写真オンリーで、写真に矢印を描いていくことで「ここは、こう! 次はこっち!」という力技で対応。「まあ、こうするしかないよね」とは思うが、残念なことに、動画を観たほうが遥かに分かりやすい。そろそろアルティマニアも書籍という形態から、攻略Webサイトやアプリなどのデジタルに移行する必要性を感じてしまった。
 このダンジョンの攻略手順にしてもそうだが、キャラクターの各技や名シーンなども動画で観れたら、攻略本としての存在価値は現状よりかなり上がるだろう。

 以前にも書いた気がするが、いつ頃からかアルティマニアは一定以上の分厚さであることが義務付けられてでもいるかのような、「本当に、この分厚さが必要か?」という気がしてならない。読み応えはあるが、欲しい情報に対する検索性は恐ろしいほど低い。この辺りも、デジタル化することでだいぶ解消されるだろう。

 ただ、アルティマニアは『FF9』のときに「オンラインアルティマニア」として、一度デジタル化に挑戦している。FF9 のオンラインアルティマニアは比較的短期で公開停止になってしまったことから、何か問題があったか、あまり評判がよろしくなかったのかなという気がするが、回線速度の上昇や動画の普及など、今では事情がだいぶ異なる。あの頃はとにかく重すぎて何か調べる気にもならなかったが、今ならいけるんじゃないだろうか。

『シナリオ SIDE』は 608 ページ、『バトル+マップ SIDE』は 750 ページあるので、まだ全部じっくりと読めていないが、結論としては、FF15 の不明だった点を解明するための情報はほとんどなく、攻略に関してはネットで事足りてしまう今の時代、価格相応の何かが得られるとは言い難い。

 FF15 はクリアーするだけなら攻略Wikiすら不要なくらいのゲームなので、いくら詳細でクオリティが高かろうとも、税別で 1,600 円と 1,800 円と考えたとき、その名の通り、もはやマニアしか買わない一品になりつつある気もする。……マニアだから買うけど。

 FF のアルティマニアはバトル編とシナリオ編の2冊に分かれるのがスタンダードだが、ゲームとしてやり込む際はバトル編だけ手元にあればいい……という今までのアルティマニア定説を覆し、写真付きの全食事データや全サブクエストデータ、全釣り具データなどがシナリオ SIDE に掲載されているので、バトル+マップ SIDE よりも今回はむしろシナリオ SIDE のほうがページを繰る機会は多いかもしれない。
 とはいえ、クリア後の隠しダンジョンの詳細な攻略や、全討伐依頼データ、全敵データなどはバトル編に収録なので、しゃぶり尽くそうとしたら、どっちも必要なのだが……。

 現時点の FF15 で必要と思われるデータは十二分に詰め込まれているので、年末年始に攻略本を読みながらチマチマ進めたい人は買って損なし。特に、入手できるアイテムがランダムのキラキラポイントでの各アイテムの入手確率(50%-25%-25%で3種のアイテム等)の情報は攻略 Wiki でも網羅しきれないので、地味に助かるはず。各敵も細かく弱点が設定されているゲームだが、どの敵はどの武器種がダメージ倍率いくつだとかも完璧に載っている。個人的には釣りをやりたかったのだが、どこで何が釣れるのかの情報を調べようとすると結構メンドイので、この本のまとまった情報はありがたかった。

 単にクリアーだけしたいライトユーザーには不要。知り尽くしたい人や攻略本スキーは必携。今までのアルティマニア以上でも以下でもない、ある意味では無難な作りではあるが、今の日本における最強の攻略本制作集団が創り出した百科事典みたいなこの2冊、畏怖と畏敬の念をもって読み漁りたい。


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