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2016年12月30日

ゲームアーカイブス奇譚

 最近、記事が映像関連続きだったので、ついでにこれも。未アップ記事の年末大片付け。

 5年ほど前に「ゲームアーカイブスのゲームは勝手にアンチエイリアスがかかってぼやける」というような記事を書いたのだが、先日、PS Vita でゲームアーカイブスを起動してみたらクッキリしていて「!?」となった。試しにスクリーンショット機能で撮影してみると、画面写真上でもドットがクッキリ。


PS Vita 上でのゲームアーカイブス版『ワイルドアームズ』。

 PS3 のゲームアーカイブスは設定をどういじってもぼやけるのだが、PS1 のディスクを PS3 に入れてプレイする場合はクッキリで、好きなゲームがゲームアーカイブスで配信開始されても素直に喜べない状況だった。画質のためには結局ディスク確保しとかにゃならんというか。

 今回改めて起動してみたが、別にコッソリとアップデートが来ていたわけでもなく、やっぱりぼやけていた。あれからググッてみても情報がないし、原因も不明なのでそういう仕様なのだろうと思っていたのだが、まさか PS Vita は別扱いだったとは……。

 たしかに、PS3 と PS Vita では同じゲームアーカイブスでも微妙に機能が異なっていて、セーブデータの形式も違う。PS3 はセーブデータひとつ分のデータを PS3 用に変換した PSV 形式で、PS Vita はメモリーカード1枚分を変換した VMP 形式。PS Vita 版にはキーの割り当て機能もある。でもこれは R2・L2 に相当するボタンがないことによる措置みたいなものだと思っていたし、まさか画質が変わるとは思わなかった。変わるとしても、PS3 のほうが上だという固定観念があった。

 ちなみにますますワケの分からんことに、Vita TV は PS3 と同じで、ぼやけるほうのゲームアーカイブスだったりする。


Vita TV 上での、ゲームアーカイブス版『ワイルドアームズ』。

 念のため、他のゲームでも試してみよう……ということで『パラサイト・イヴ』。画面が明るくてカラフルなゲームで試したほうが差が分かりやすいが、ディスクを持ってるのにゲームアーカイブス版も買ったゲームなんて限られてるから、勘弁してくれ。


PS3 上での、ディスク版『パラサイト・イヴ』。


PS3 上での、ゲームアーカイブス版『パラサイト・イヴ』。

 結果は変わらず。やはりゲームに関係なく、ディスク起動はクッキリで、PS3 と Vita TV のゲームアーカイブスは絶対ぼやける。携帯機の PS Vita だけが例外のようだ。

 多分これ、良かれと思ってゲームアーカイブス側でアンチエイリアスをかけて、ドットクッキリ=画面が粗いと思われないようにしているのだと思うが、人によっては、余計なお世話なんだよな……。どうしてもそういうことやるなら、メニューで選択式にさせてくれ。

 ていうか PS Vita のゲームアーカイブスはメニューで「バイリニアフィルタリング」のON・OFF が可能で、PS3 はこれが強制的にかかっている可能性が高い。2011 年頃の記事をググると、こうやって画面をぼやけさせたほうが綺麗と感じる人たちが一定数いるようで参った。フォントの縁をキレイにするのとはワケが違うと思うんだがなぁ……。

 ……ってことは、PS Vita の偽トロキャプチャなどを使えば、ゲームアーカイブスで配信されているタイトルはすべてクッキリ状態での撮影が可能になる……? うーむ、まさかこんなところで PS Vita が PS3 を上回るとは。しかし、偽トロの画質が正確に分からないのが難点。Vita TV と同等なら不要だし、YouTube で偽トロ Vita 動画を探し回ってみると、なーんか Vita TV 的な画質に見える。エンコードの過程で微妙に劣化しているだけという可能性もあるので、判断がつかない。

 あと、PS Vita はダウンロード販売されている PSP のゲームも起動できるが、これの画質も良い。『ブランディッシュ』で試してみたが、Vita TV ではぼやけた感じだったのに、クッキリ。スクリーンショット機能に対応していなかったので、画像は撮れなかったが……。

 PS Vita は本体機能としてスクリーンショット機能を持っているが、特定の場面で撮影禁止になったり、ゲームアーカイブスに関してはタイトルごとに対応状況が異なる。↑の『ワイルドアームズ』は、たまたまスクリーンショット機能に対応しているゲームだったから撮れたが、『パラサイト・イヴ』は未対応で撮れず。

 PSP はD端子による外部出力ができたが、画質はあまり良くなかった。つまり、PSP のゲームを最高画質で撮影できるのも PS Vita の偽トロということになる(※ダウンロード販売されているものに限るが)。

 PS Vita を外部出力可能にしてほしい&コントローラで遊びたい、という欲求は Vita TV で叶ったはずなのだが、謎の画面ぼやけ、早々に生産終了してしまうなど、なんともままならない。一体何なんだ。PS Vita を高画質で外部出力できてしまうとマズい謎の勢力でも暗躍しているのか……。

 ・ ・ ・

 なんでこんな記事書いてるかというと、『サガ スカーレットグレイス』が全然終わらなくて、長時間やると首と肩と頸椎に来そうだからあんまれやれないしで、嗚呼、イスにもたれてコントローラでプレイさえできればッ……と思ったのだった。良いゲームだから、もし来年早々に「PS4 のダウンロードソフトとして移植!」とかやられても、多分喜んで買うよ。それで読み込み時間も短縮されるなら大歓迎だ。

 というわけで、PS Vita の秘められたパワー編でした。今回の記事のために超久々に PSP を起動してみたら、何もしてないのにアナログスティックの入力が時々入りっぱなしになる変な症状に。ググッてみたら、分解して掃除したら直るとかナントカ。そこの大掃除来るかー。

 皆様も、しばらく起動していないゲーム機にはご注意ください……。

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2016年12月28日

『ファイナルファンタジーXV アルティマニア』レビュー

 

 本日 28 日は FF15 のアルティマニアの発売日。予告通り、早速買ってきたぞ。

 とりあえず、目に留まった情報をいくつか……。


レガリアは当初、飛ぶ予定がなかった。ファンの要望に応えたもの
(『シナリオ SIDE』595 ページのインタビュー発言より)

 そうだったのか……。しかも、要望があった当初は実現可能かどうかも定かではなかったらしく、たしかに、それなら飛行型レガリアが本編にまったく関わりがないのは頷ける。


「少なくともコルとイリスとアラネア、可能ならばルナフレーナまで使えるようにしたいですね」
(『シナリオSIDE』596 ページのインタビュー発言より)

 DLC に関するインタビューでの発言。あれ? シドニーはないの? 武器種「マシンナリィ」はシドニーのためにあるような気がしたけど……。
 とりあえず、コルとイリスとアラネアはストーリー上でゲスト参戦しているので、大した労力ではないはず。データはあるわけだし。
 ルナフレーナはバトルデータが一切なさそうだから、1から作ることになると思うが、開発にそんな労力を割いてもらってまで、皆、ルナフレーナを使いたいだろうか。自分の体に他人の病を移して癒すヒーラーみたいなもんだし、戦闘で傷ついた者を無制限に癒せるのかって問題と、癒せたとして、癒すごとに自分にダメージが来るのでは。自分で作ったルナフレーナの設定、ちゃんと把握しての発言なんだろうか。

「その能力とは別で、単なるケアル使いです」っていう話だとしたら、ますますルナフレーナである意味はない気もするが、よくよく考えたら FF15 の世界にケアルないんじゃね? ということに気付き、物理的回復薬のポーション以外での回復魔法って実はスゴい貴重な役回りなんじゃね? しかも回復必須の超強敵追加と同時にルナフレーナ使用可能なら、むしろ大歓迎なんじゃね? と考えていくとアリな気もしてきたが、そういうイメージ全部吹っ飛ばして物理攻撃キャラだったらどうしよう。「本編ではよくもあんな役回りにしてくれたなオラァ!」とか叫びながら殴りかかるキャラだったら使います。


アラネアの年齢は30歳
(『シナリオ SIDE』30 ページ「キャラクター&ワールド」より)

 あんな、特撮モノの女幹部みたいな恰好で飛び跳ねまくって攻撃するのに、三十路だったとは。いや、年齢聞いたらますます特撮モノの女幹部っぽくて、なんか興奮してきた。

 あと、『バトル+マップ SIDE』のほうに設定資料が少しだけ載っているのだが、そこにアラネアのイラストも。小さいけど。アラネアは白くてデカい前垂れみたいなのを着けていて、下半身は前も後ろも見えにくいのだが、イラストによるとFF11 でいうところのコレであることを確認。全国四千万の竜騎士ファン感涙。

 リアルにツッコむと、なんで何の仕掛けもないのにあんな異常な高さまで飛べるのかとか、戦闘を生業とする傭兵のコスチュームに、あの高さのヒールはちょっとありえなくないかとか色々出てくるけど、そんなのどうでもいいから、アラネアが使用可能になる DLC を早く出してくれ。最初に予定されている仲間3人分の DLC なんて後回しでいいから。

 というわけで、アラネアファンのために、ゲーム中に録っておいた動画を置いておく。PS4 の録画機能で撮影したものなので、解像度が自動的に 1280×720 にされていたり、エンコードの過程で映像がちょっと粗くなっている気も。

 このダンジョンは暗いことや、このボス敵が大きい&飛んでるということもあって、敵に激突する瞬間のアラネアの様子がよく分からないのが難点。もっと良い環境で撮りたかったが、ストーリー上ではこのダンジョンでだけの共闘で、その後は屋外戦闘のときに稀に手助けしてくれるのだが、それを狙いつつ時間帯が日中・晴れを狙って撮るってのはなかなか時間がかかるので、そのうち撮れたら撮りたい。

 あと、攻略本によると、アラネアの技「エア・スペリオリティ」は回転落下式のクリティカル版があるらしい。初登場時のアレだろうなァ。というわけで初登場シーンも録っておいたのでドウゾ。


結局よく分からなかったこと

 ……ほぼ全部。過去のアルティマニアで時折見られた、「このとき、このキャラクターは何を思っていたのか」などはストーリー解説の中でベニー松山がやってくれると思っていたが、あくまでゲーム中のセリフと画面写真だけを使ったダイジェストに留まっていた。さすがのベニー松山も攻めきれなかったか……。

 あと、インタビューのページで気になった箇所をいくつか。誌面はQ&A方式ではないけど、分かりやすくするためにインタビュアーはQ、開発の返答はAで書いている。


Q.エンディングでノクトとルナフレーナが映るシーンには、どんな意味が込められているのでしょうか?

■A.そこはプレイヤーのご想像におまかせします。

 で、出たー、プレイヤーのご想像におまかせしちゃうパティーン
 あのな、これ「答えません」って言ってるのと同じだからな。この言葉を使うときは、失礼を覚悟で使ってほしい。

 しかし、便利な言葉だよなぁ。これで通るなら、日常でも皆こればっかり使うと思うぞ。

 教師「オイ、今、何時だと思ってる。なぜ遅刻した?」
 生徒「先生のご想像におまかせします」

 社長「どういうことかね! 予算はオーバー、予想収益も大幅に下回っているじゃないか! 説明したまえ!」
 部下「社長のご想像におまかせします」

 どっちも、ブン殴られて終わりだよな……。


■Q.少し話はそれますが、エンディング直前の玉座のシーンで、天井から何体も吊り下がっている人形は何だったのでしょう?

 よくぞ聞いた! 意味ありげだったけど何だったんだアレ。誰かの死体だと思ってたけど、誰の死体かも明かされないから、ひたすら「?」だった。

■A.あれは、アーデンが玉座の間でノクティスたちを長いあいだ待っていた、という描写です。
  アーデンは、一般の感覚とかけ離れた趣向を持つ猟奇的な性格なので、
  ノクティスを待つ10年間にあんな風景を作り、王の空間を汚して遊んでいた、というニュアンスですね。


 えー……。そういうことを表現したいなら、もっと分かりやすい描写あると思うけど……。結局、死体なのか人形なのかも分からないまま。

 好意的に解釈するなら、あんまり残酷なことをすると CERO 的にマズかったり、発売に支障が出たりするから、やりたい表現ができなかった可能性はある。あの王の間にはクレイラス(グラディオラスの父親)の死体もあったはずだし、少し地下に行けばレギスの死体もある。猟奇的、と言うなら、それこそ首を切って並べてノクティスたちをブチギレさせる程度のことはやらないと、今の時代、衝撃は与えられないと思うが、死体損壊や首切りは時代的にどんどん表現できなくなってきてるからなァ。ましてや、FF という健全ブランドでそんなリスクは冒しそうもない。

 というか、単純に飲み物や食べ物のゴミを玉座付近に撒き散らして、ゴミ屋敷みたいな惨状にするだけで、長い間待っていたことの表現や、王の空間を汚す表現、ノクティスたちへの挑発など、全部一気に可能になると思う。なんでそこで謎の人形を吊るすという表現になるのか。この発想をしたヤツが一番猟奇的だよ。意味不明で怖いわ。


 ・ ・ ・

 ゲームが 3D 主体になってきた頃、紙媒体で見る 3D のダンジョンマップの見づらさに、攻略本の限界を感じたことがあった。そもそも現在ではその辺りを飛び越えて攻略本そのものが死滅しかかっているし、ネットの Wiki に加えて、素人が動画を投稿するのが当たり前の時代になったことで、攻略動画の恩恵もスゴいことになってきている。

 そんな中、紙媒体の意地とでも言うべきか、隠しダンジョン・プティウォス遺跡の解説は執念を感じた。
 プティウォス遺跡は敵が一切出て来ず、ひたすらジャンプだけを駆使して進む、マリオみたいな変わり種のダンジョンなのだが、方向感覚なんて一瞬で消し飛ぶ鬼の立体構造であり、紙媒体という平面で解説することを全力で拒むかのような、まさに攻略本殺しのダンジョン。特にキツい終盤はページがほぼ画面写真オンリーで、写真に矢印を描いていくことで「ここは、こう! 次はこっち!」という力技で対応。「まあ、こうするしかないよね」とは思うが、残念なことに、動画を観たほうが遥かに分かりやすい。そろそろアルティマニアも書籍という形態から、攻略Webサイトやアプリなどのデジタルに移行する必要性を感じてしまった。
 このダンジョンの攻略手順にしてもそうだが、キャラクターの各技や名シーンなども動画で観れたら、攻略本としての存在価値は現状よりかなり上がるだろう。

 以前にも書いた気がするが、いつ頃からかアルティマニアは一定以上の分厚さであることが義務付けられてでもいるかのような、「本当に、この分厚さが必要か?」という気がしてならない。読み応えはあるが、欲しい情報に対する検索性は恐ろしいほど低い。この辺りも、デジタル化することでだいぶ解消されるだろう。

 ただ、アルティマニアは『FF9』のときに「オンラインアルティマニア」として、一度デジタル化に挑戦している。FF9 のオンラインアルティマニアは比較的短期で公開停止になってしまったことから、何か問題があったか、あまり評判がよろしくなかったのかなという気がするが、回線速度の上昇や動画の普及など、今では事情がだいぶ異なる。あの頃はとにかく重すぎて何か調べる気にもならなかったが、今ならいけるんじゃないだろうか。

『シナリオ SIDE』は 608 ページ、『バトル+マップ SIDE』は 750 ページあるので、まだ全部じっくりと読めていないが、結論としては、FF15 の不明だった点を解明するための情報はほとんどなく、攻略に関してはネットで事足りてしまう今の時代、価格相応の何かが得られるとは言い難い。

 FF15 はクリアーするだけなら攻略Wikiすら不要なくらいのゲームなので、いくら詳細でクオリティが高かろうとも、税別で 1,600 円と 1,800 円と考えたとき、その名の通り、もはやマニアしか買わない一品になりつつある気もする。……マニアだから買うけど。

 FF のアルティマニアはバトル編とシナリオ編の2冊に分かれるのがスタンダードだが、ゲームとしてやり込む際はバトル編だけ手元にあればいい……という今までのアルティマニア定説を覆し、写真付きの全食事データや全サブクエストデータ、全釣り具データなどがシナリオ SIDE に掲載されているので、バトル+マップ SIDE よりも今回はむしろシナリオ SIDE のほうがページを繰る機会は多いかもしれない。
 とはいえ、クリア後の隠しダンジョンの詳細な攻略や、全討伐依頼データ、全敵データなどはバトル編に収録なので、しゃぶり尽くそうとしたら、どっちも必要なのだが……。

 現時点の FF15 で必要と思われるデータは十二分に詰め込まれているので、年末年始に攻略本を読みながらチマチマ進めたい人は買って損なし。特に、入手できるアイテムがランダムのキラキラポイントでの各アイテムの入手確率(50%-25%-25%で3種のアイテム等)の情報は攻略 Wiki でも網羅しきれないので、地味に助かるはず。各敵も細かく弱点が設定されているゲームだが、どの敵はどの武器種がダメージ倍率いくつだとかも完璧に載っている。個人的には釣りをやりたかったのだが、どこで何が釣れるのかの情報を調べようとすると結構メンドイので、この本のまとまった情報はありがたかった。

 単にクリアーだけしたいライトユーザーには不要。知り尽くしたい人や攻略本スキーは必携。今までのアルティマニア以上でも以下でもない、ある意味では無難な作りではあるが、今の日本における最強の攻略本制作集団が創り出した百科事典みたいなこの2冊、畏怖と畏敬の念をもって読み漁りたい。


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2016年12月20日

ドリームキャストのキャプチャ環境

 昨日の記事でドリームキャストの画面写真撮影のためのキャプチャ環境について少し話したので、ついでに、前々から書こうと思っていたドリームキャストの映像ケーブルネタを。XCAPTURE-135,000円 とお高い商品なので、買うのを決意するまでには紆余曲折あったのだが、そのときに試した、いろんなケーブルたちによる実際の画像をお届けしてみたい。

 『電幻天使対戦麻雀 シャングリラ』のオープニング画面。目や唇は動いている画面なので、各写真によって目元と口元に多少の差はある。小さい画像のままだと差が分かりづらいと思うが、画像をクリックして大きくした後、左上の矢印マークを1回クリックしてからマウスのホイールで拡大・縮小が可能なので、お試しを。

 各画面写真の接続方法は、画像の左上に書いてある通り。VGA 接続は、その画質が一目瞭然。XCAPTURE-1 とデミロを使用。純正 VGA ボックスはプレミア価格になりすぎていることもあり、同等の機能を持つデミロが無難なセン。拡大すると、画像の精細さが分かると思う。この状態をキャプチャできたときは感動したものだ。

●S端子

 映像信号としてはコンポジットを除くと最下位になるが、そこまで悪くはない。ただ、焦点が微妙に合わない感じというか、ほんのりとぼやけているのが分かると思う。

●RGB ケーブル

 ドリームキャストは、非公式に RGB 21 ピンケーブルが存在している。正直、怪しさ爆発のシロモノで、画質的にも中途半端な位置なので、オススメはしない。S端子よりは多少エッジがクッキリしている気がするが、S端子と比較してそこまで変わっているようにも見えない。S か VGA の映像信号を RGB 端子に変換しているだけだと思う。

 国内メーカーのものから海外の超怪しいものまで試したが、共通していたのは「画面が微妙に暗い」こと。RGB 接続は元々暗くなりがちというのもあるが、海外製の怪しいケーブルは2種類試したところ、色合いが若干おかしいものも。これは接続方法というよりケーブルのほうに問題がある気もするし、なにぶん、どうしても古いケーブルになるので、これが完璧な状態なのではなく、「ケーブルの劣化なのではないか」とか考え出すとキリがない。

 仮に暗くなくても、画期的に良くなったとも言えないレベルだし、価格も中途半端に高く、そこまでして手に入れるものでもないと思う。もし安くて見つけたら、比較用というか調査・検証用に確保しておくのもいいかもしれない。

●VGA to HDMI

 これを使用……なんだけど、なんか商品の見た目が違うな。購入履歴から検索したので、これに間違いはないはずなのだが……。ウチにあるのは、白くて正方形のヤツ。

 これの本来の用途は、HDMI 端子しかない液晶モニタなどに、D-Sub 15 ピンのパソコンなどを接続するためのもの。理由はよく分からないが、色が明らかに死んでいる。ただ、画面下部の文字を見ると分かると思うが、S端子や RGB と比べるとクッキリしている。映像信号は紛れもなく VGA を引っ張っているのだろう。……変換の過程で何か事故ってる感はあるが。

●VGA

 そして皆様お待たせいたしました。絶対正義、VGA 接続。VGA to HDMI を試したときに、映像信号を分配して液晶モニタに映したほうで見るとメチャクチャ綺麗だったので、「これは本来のポテンシャルではない……HDMI に変換する過程で何かおかしくなっているに違いない……しかし、これ以上はもう XCAPTURE-1 しか……」という、欲望と真実の探求と財布のせめぎ合いの中、真相がハッキリして心底ホッとした。
 ただ、ドリームキャストのゲームには VGA 対応とそうでないものがあって、未対応のものは表示できないので注意。ここのリストが詳しい。

 XCAPTURE-1 は普通に現行機のキャプチャ機器としても優秀なのだが、HDCP に対応していないため、PS3 のキャプチャはS端子で行う必要がある。USB 3.0 ポートが必須な点も注意。その他だと、コンポジット、S端子、D端子、VGA、HDMI のキャプチャが可能なので、これひとつでだいたい賄える。
 ただ、D端子はそこまでひどくない、むしろ高画質と記憶していたが、HDMI と比べると雲泥の差なので、少しでも高画質で PS3 の画像や動画を残しておきたい場合はオススメできない。HDCP を突破できる機器を間にかますという方法も。

 パソコンに内蔵するキャプチャーボードなら、同じく電波新聞社の SC-512N1 が、ほぼ同等の機能を持つ。といっても、USB 3.0 ポートさえあればパソコンのケースを開けてなんやかんやする手間なくサクッと使える XCAPTURE-1 が出た今となっては、わざわざこっちを選ぶ必要性はよく分からんけども……。

 あと、XSYNC-1というユニットがあれば、これに加えて RGB 21 ピンのキャプチャも可能になるため、フレームマイスターが不要になると思われるのだが、結構前から品切れに。来年2月に、これも復活してくれんかなァ……。

 ・ ・ ・

 というわけで、ドリームキャストのキャプチャに関しての色々でござんした。「ちょうどドリキャスを高画質で録画しようと思ってたところなんだよ!」という奇特な人の参考にでもなれば幸いでゴンス。

 最後に、XCAPTURE-1 とアマレコで『ゾンビリベンジ』を録画した動画を。できればタイトルをクリックしてYoutubeに飛んでから見たほうが、大きい画面で観れる。どんな感じかを伝えるためのものなので、スゴい中途半端なところでブツ切りだけども。YouTube にアップした動画はどうしても多少劣化するのだが、それでもこの画質で録画できちゃうんだぜ……。


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2016年12月19日

見本誌で気付く衝撃

 二次元ドリームマガジンにて連載させて頂いているコラム『二次元Gスポット Xtasy』。今月の見本誌を見てみたら、画面写真が判別できないレベルの真っ黒っぷりになってて吹いた。これは紙への印刷ならではの現象なので、本誌を買った人しか分からないと思う……。

 チェック段階の PDF ファイル上では「画面が暗いけど、元々こういう場所だし、ここでしか出ない敵なんだよな……まあなんとか見えるし……」と思ったのが運の尽き。ちなみにチェック段階では、こんな感じ。

 というわけで、お詫びというわけではないですが、使用した画面写真の元画像を載せておきます。真っ黒じゃなかったほうの写真も結構な見えにくさだったので、本誌を買って下さった方は、これ見て補完してくだせぇ……。


真っ黒だったほう。ドリームキャストの『ゾンビリベンジ』。


真っ黒ではないけど、よく分からなかったほう。Xbox One の『デッドライジング3』。

 ちなみにドリームキャストはXCAPTURE-1を使用して、VGA 接続による最高画質で撮影したのだが、最高が聞いて呆れるよね……。10 年以上コラムやってて、この暗さは潰れるとか気付けよって話だよね……。本文の締めが「笑い事じゃない。」だったけど、読者からすればこっちのほうが笑い事じゃないよね……。アホやってん……ワイがアホやってん……。

 あと、キャプチャー環境で思い出したけど、同じく電波新聞社のフレームマイスターが生産終了らしく、いつか買おうと思ってる人は品薄の恐れが……って、すでに業者か何か分からんけど 47 万で謎の出品が。ボッタクリもここまでくると、すがすがしい。

 マイコンソフトのニュースリリースによると、生産終了の理由は部品の調達が困難になったためだそうで、来年2月に最後の発注をかけるらしく、その頃が最後の入手チャンスになりそう。RGB 接続をキャプチャーしようと思うと最も現実的な手段なので、スーファミやサターンをはじめ、RGB 改造を施したファミコンやニンテンドウ64、PCエンジン……といったあたりのハードを最高画質で見たい・記録しておきたい人で、フレームマイスターをまだ持っていない人は、来年2月に備えるとよろし。あとメガドラとかネオジオもだっけ……スマン、そっちは疎いんだ……。

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2016年12月17日

PS Vita『サガ スカーレットグレイス』簡易レビュー

 年末3大ソフト、最後のひとつ『サガ スカーレットグレイス』が発売。なんとか『トリコ』はクリアーしたが、レビューはちょっとまとめづらく、遅れている。ひとまず先に『サガ スカーレットグレイス』の簡易レビューをしておきたい。以前の記事でもとりあげたTGSの動画PV などを見て、だいたいどういうゲームか把握してる人向きの記事と思ってくれい。

 気になるロード時間は、以前の「ロード時間改善動画」からは変わっていない様子。普通の RPG のように頻繁にザコ戦を行うものではなく、毎戦闘が中ボス戦のような感じであることと、ランダムエンカウント戦闘はなく、マップ上のオブジェクトに対して自分の意思で「今から戦闘に入る」ことを選ぶゲームなので、動画で見るほどにはロード時間は気にならない。

 ただ、ターンごとに行動を決定した後に入る「Ready Go」は、思った以上にテンポを削がれる。「せめて、ここさえなければなァ」と思うが、戦闘中のデータを Ready Go 中に読み込んでそうな感じなので、苦肉の策なんだろう。戦闘前準備画面に入るまで約6秒、決定して戦闘開始までに約9秒、Ready Go だけで約6秒。「大して気にならない」と突っぱねるには、少々厳しい時間なのは確かだ。

 読み込み時間の問題に関しては以前の記事↓を参照してほしい。

『サガ スカーレットグレイス』のロード改善動画
『サガ スカーレットグレイス』と Unity

 さてゲームのほうはというと、現時点では前情報以上のものは特に何もない。順番に見ていくと……

●マップ

 最初の印象通り、行き先指定画面に相当するマップ上を走るのはあまり意味を感じないし、ジョギングのような移動速度の遅さは、ここで時間を稼がれている感すらある。移動速度の遅さは、地図上での距離感の表現のためだろうし、マップ上で時折イベントを起こすことで、移動中を退屈に感じさせないよう、変化を持たせようとしているのは分かるが、結局「これまでの RPG で見られたような広大なフィールドマップを作るのが労力的に厳しかったので簡易式にしました」という以上の理由は見えてこない。


街や洞窟などの各オブジェクトは、一定距離内に入らないと表示されない。このため、実際に自分の足で隅々まで探索する必要があったり、木のオブジェクトが無数にある中にコッソリと祠が隠されていたりと、工夫は凝らされている。

『アンリミテッド サガ』の反省点として「キャラを動かせるようにした」とのことだが、「動かしたいって言っても、こういうことではないんだ……」というモヤモヤは残る。RPG における冒険の行程は旅そのものであり、旅するときに何を楽しむかというと、やはり風光明媚な景色であったり、そこを実際に歩く感覚のようなもの、だと思う。FF15 の前半はこの部分を大事にしている感じがして好印象だったが、ある意味、それとは対極的な作品。「そこは要らんと思うのでバッサリ切りました」という河津流・省略術。

 ただ、今回の開発規模やハード選択を見るに、最初から従来の RPG のようなフィールドは作れないこと前提だったような気もする。このマップの仕様も、「こうしたほうが良いでしょう?」というアイディアありきではなく、「どう省略するか」ありきというか。そう考えると、妥協点としてはほぼベストな位置なのかもしれないとも思う。

●街

 街も実際に歩いたり走ったりできるわけではなく、『ウィザードリィ』『エルミナージュ』のような、施設コマンド選択式。……とはいえ、正直もうちょい施設があると思っていたのだが、「街の人との会話」と「鍛冶屋」しかないのは驚いた。


さ、さみしい……。

 
会話対象も、ひとつの街にひとりだけで、鍛冶屋に行くと、さっき会話した町の人が「何を鍛える?」とか聞いてくる。お前が鍛冶屋かーい、みたいな。ここだけじゃなくて、全部の街がこんな感じ。

 また、「武器屋」「防具屋」はなく、すべて鍛冶によるパワーアップのみで調達する雰囲気。「道具屋」もなく、回復薬のようなものは今のところ見当たらない。そもそも戦闘中に「アイテムを使う」ということができない。また思い切ったことしてきたなーという印象。

 戦闘後に手に入るアイテムも、ほぼ「~の結晶」のみで、鍛冶屋でこの結晶を消費して鍛えていく。もうちょい、ナンタラの鉱石とかナンタラの毛皮とかにしてくれると、「お、武器か鎧の材料になりそうだな」とか「後衛の服の素材くせぇ」とか想像力も働くのだが、さすがにリングメイルの材料→水の結晶 30 個とか言われても全然ピンと来ねぇ……。

●戦闘

 そして戦闘だが……かなりデキが良い。もっとも、ここがダメならもうどうしようもないわけだが……。

 まず、敵味方の行動順があらかじめ分かった状態で始まり、これは画面下部に表示され、「タイムライン」と呼ばれる。これを見たうえで、パーティー全体の行動力を表す「BP」を消費して1ターンごとの行動を決めていく。BP は初期状態の陣形なら1ターンに1ずつ増えていく(ターンごとに BP が増えない陣形もある)。通常の RPG でいうところの「通常攻撃」は存在せず、毎ターン、全員が必ず何かしらの「技」を撃つことになる。強い技になればなるほど消費BPが多く、序盤のターンでは撃てなかったり、それを撃つために他のメンバーの行動を犠牲にしたりしていくことになる。BP が5あるなら、5人全員が消費 BP が1の技を使うか、消費 BP 5 の技をひとりが使って他のメンバーは待機か……みたいな感じ。

 重要なのは「連撃」の発生。ターン前に選択した行動とは別に、連撃が発生したメンバーたちで追加攻撃できるようなものなので、単純に攻撃回数が増える。これをいかに多く発生させるかが、戦闘を有利に進めるカギとなる。敵にも連撃が発生するため、戦闘は基本的に「敵の連撃発生を防ぎつつ、こちらの連撃発生を狙う」のが目的。

 連撃の仕組みだが、たとえば〇が味方、●が敵とすると……

 〇〇●●●〇〇〇

 こういう場合、真ん中の●は攻撃すべきではない。真ん中の●を倒すと、前後の●が繋がり、敵の連撃が発生してしまう。

 〇●〇●〇〇〇

 次に、こういう場合。●に囲まれた〇が倒されると、これまた敵の●が繋がり、連撃が発生してしまう。逆に、左か右の●を倒せば、前後の〇と繋がって、こちらの連撃が発生する。

 なお、最初から繋がっている部分では連撃は発生しない。あくまで、敵か味方が倒されたときに発動する。なので……

 ●〇〇〇●●〇〇

 こういう場合、敵味方どちらも倒れなかったら、どちら側も連撃は1回も発生しない。〇〇〇の部分の真ん中の〇が倒されれば、こちらの連撃が発生する。

 技の中には敵のターゲットを引き付ける効果があるものもあるので、真ん中の〇がそれを使ってわざと狙われて倒され、犠牲を出しての連撃狙いもアリ。もちろん、この戦闘で仲間の頭数が減るというのは大きな痛手なのだが、敵が全体攻撃を頻繁に使ってくるヤツだったり、仲間が軒並み瀕死状態とかなら、ヘタすると次のターンで全滅も有り得るわけで、だったら、ひとり殺してでも連撃出したほうが逆転の芽はある……ということも。個人的にはパーティーアタックもできるとおもしろかったなァと思ったり。まさかの仲間殺しで逆転とかおもろいやん……。

 連撃は参加人数が多ければ多いほど強くなるので、いかに「1体倒した直後の行動順を大勢の味方で繋げるか」になる。●〇〇●〇〇〇● ←この場合に、真ん中の黒を倒せば、こちらの5人全員が繋がるので5連撃となる。これが最大。

 つまりこれ、『パズドラ』や『パズルクエスト』などの「マッチ3パズル」の応用形なんじゃないかと思う。連鎖を狙うのと同じで、あれよりは遥かにシンプルなので、ややこしすぎて敬遠するような人も出ないだろう。あれをまさか RPG の戦闘に応用するとは思わなかったので、恐るべし河津神。


技の中には、行動順を後ろへ追いやるものや、詠唱時間を延ばすものなどもあり、これらをどう使うかで戦略を組み立てていく。シリーズお馴染みの技にも意外な効果が付与されていたりして、地味だった技が格上げされていることも。

 ひととおりのクリアーまでやってみないと評価は難しいが、今のところ、問題は回復手段。先述のようにアイテムとしての回復薬は存在しないっぽいので、回復系の術が使える術士を仲間にして頼るしかないのだが、術は詠唱に3ターン必要で、3ターン目に発動なので、急な対応ができない。そこは百歩譲って先読みの戦略性としても、言い換えると「3ターンの間、敵の攻撃に耐えられるだけの強さがなければ、回復もままならない」ということでもある。術が発動する頃には味方が何人か戦闘不能になっていたりすることも多いので、せめて発動まで2ターンだったらなァと思う。

 解決法としては、「味方と敵の強さの差が開きすぎていない状態に保つ」しかない。つまり「それなりに戦って成長して、強すぎない敵には挑まない」という、至極当たり前の RPG の文法にならうしかない。別にいいんだけど、それはサガっぽくない気がして……。……サガシリーズの偏ったゲームバランスに毒されすぎているだけなのかもしれんけど。

 なお、従来の「連携」は残念ながら「連撃」に置き換えられており、あの変な連携名もない。多分これも、各技名がどう短縮されるとかの確認やデバッグにかなり手間を取るから思い切ってカットしたんかなーとか、そんな気が。戦闘後のパラメータ成長も基本的に HP のみで、時々、武器スキルが上がったりする程度。「愛がアップ!」がないのは残念だが、成長要素はいろいろあるので、そこまで気にはならない。


技にはランクがあり、使い込むことで成長していく。すべての武器・すべての技を極めるのは大変そうだ。

 
各キャラには「ロール」という性格付けがなされている。成長すると、ロールのセット数上限も上がる。新たなロールを修得することもある。

 
陣形は今回も豊富に用意されている。新たに仲間を増やすことで、その仲間が持っている陣形を修得していく。陣形次第で戦い方が激変するので、仲間になりそうなキャラクターを見つけたらガンガン仲間にしたい。個人的にこの「マジカルシャワー」は、3BP使う「生命の雨」が1BPで使えるので重宝している。

 
今回、初めてそこそこリアルな頭身になったので、シリーズお馴染みの技も「実は、こうだったのか!」というものも多い。写真は「失礼剣」。寝転がりながら片手で斬りつけるという……。確かにこれは失礼。

 
「稲妻キック」も昔は地味な体術だったが、今回は新しい仮面ライダーのライダーキックかな? と思えるくらいにパワーアップ。さらに敵の行動順を押し下げる効果があるので、今回、稲妻キック大活躍。

 ちなみに、プレイ4~5時間くらいで強引にラスボスの居る場所には突撃できたのだが、アッサリと返り討ちに。プレイ時間が曖昧なのは、ゲーム中に総プレイ時間表示がないから。最近のゲームには珍しい。ラスボスの前座のようなボス敵がいて、「まあちょっとここまで急ぎすぎたし無理だろうな」と思いつつ戦ってみたら勝ててしまったので、「まさかこのままラスボスも……?」と思ったら、どう見ても HP が足りなくて速攻で全滅。もうちょっと世界をうろついてみます……。

 あと、戦闘に入る前に必ず「達成目標」のようなものが3つほど出るのだが、それが戦闘前にしか確認できないのは不便。「よし、この戦闘はもう勝てるな」という余裕が生まれてから「あ、そういえば条件何だっけ……」ということが結構あるので、戦闘中にも確認できないとダメだろう、これは。……それとも俺の記憶力が低下しているのか?

●音楽

 期待に応えるデキ。ノリノリのイトケンBGMを聞くと、本当に久々に「サガやってるな」という感覚。今にも特撮ヒーローが必殺技を繰り出しそうなイトケン節と、サガフロ以降に時折見られる叙情的なメロディーが合わさって、新たなサガにふさわしい曲群。イトケンも、久々の新作サガ作曲ということで力が入っている気がする。河津ゲーとしては『ラストレムナント』があったが、あっちはイトケンではなかったので、本当に久々の河津×イトケンコンビとなる。『サガフロンティア』以来だとしたら、新作は 19 年ぶり? ……インペリアルサガ? 何のことかな……。『ミンストレルソング』は一応リメイクなので除外ということで……。

 21 日にはサントラが発売されるが、これは買う人多そう。サントラの公式ページには今のところ試聴はないが、画面右上の「BGM1」~「BGM3」で、3曲だけ聴ける。この「BGM2」が主人公のひとり・レオナルドの通常戦闘曲なんだけど、このイントロだけでもう勃起するよね。BGM3に至っては、もはや御本人による何かのロマサガ風アレンジにしか聞こえないほどに歌謡曲。こんなんだから「異邦人」とか「かもめが翔んだ日」のロマサガ風アレンジとか出てくるんだよ! クソッ、最高だ、もっとやれ!

 戦闘曲も良いが、フィールド音楽もずっと聴いていられる安心感がある。あのマップ移動も、この音楽にだいぶ助けられてるよ。フィールドと戦闘の音楽は4人の主人公すべてで違うので、「ラスボスはどうなるのかなー」と、ちょっと気になっている。

 ・ ・ ・

 というわけで、現時点での結論としては読み込み時間を我慢してでもやりたくなるパワーのある作品。久々に技を閃きたい人や、異常にそっけない会話を見たいという河津スキーは買って損なし。『アンリミテッド サガ』以降、警戒していた人も、今回は大丈夫。あの頃にはなかったトロフィーという新たな目標もあるので、コンプリートを目指すなら、年末年始潰しても多分足りないだろう。主人公4人いるから、大変だぜ!

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2016年12月12日

FF15 をクリアーして……


※寄り道しまくり&長時間放置が何度もあったのでクリアタイムが 40 時間超えてますが、普通にやると 20 時間くらいです。

 「えらいことやらかしてくれたなぁ」というひとことに尽きる。FF15 を 100 ページの小説とすると、「50 ~ 90 ページの原稿をゴッソリ紛失してしまったけど、それらしき原稿用紙が数枚だけ見つかったので挟んでおきますね」といった感じ。

「説明不足」という言葉では足りないほどの説明不足と、描く予定だった部分をバッサリカットして恐ろしいほど切り詰めた感のある、謎の駆け足展開。映画を観ている途中で寝てしまって、終盤でハッと目覚めたら全然意味が分からない感じに似ている。起きてたのに。

 単純に「ストーリーがクソ」なのではなく、当初の予定を何かの事情で大幅に変更・短縮しなくてはならなくなって、しかもその規模が尋常ではない印象を受ける。事実、ストーリーもそうだが、ゲームのボリュームもおかしい。

 中盤までは文句のない完成度で、水の都・オルティシアでのリヴァイアサン戦を体験したときは、「FF15 は、この世の全 RPG の中でもトップクラスに位置することになるんじゃないか」という鳥肌感覚すらあった。
 この戦闘において、プレイヤーはそんなに大した操作をするわけではないのだが、「そんなの関係ねぇ!」と言い切れるほどの圧倒的な満足感。FF の名物召喚獣だったリヴァイアサンの凄味というものを、初めて伝え切った感。今までの RPG の映像主義というか、映像に偏重した流れにはどちらかというと否定派だったが、「この迫力は、この映像レベルでないと実現できない」という説得力があった。ネタバレOKな人は↓の動画を観ると、それが分かってもらえると思う。

 JRPG は長年不作続きで、RPG というジャンルが進化していくにつれて、巨大な開発力がないと作れないシロモノになりつつあったこともあり、「もう日本の開発力ではリスクが高すぎるジャンルなのだろう」と個人的には諦めている部分もあった。
 しかし FF15 の前半戦は、そういったものを一気に払拭する、JRPG の逆転の狼煙にも見えた。中盤でこれなのだから、「このまま最後まで行ったら、このゲームはマジでスゴいことになるぞ」と。
 まさか、逆の意味でスゴいことになるとは思ってもみなかったが……。

 邪推だが、オルティシエまでを作ったところで、上から

 「もうそのへんでいいから発売できるようにしろ」
 「えっ、でもまだこれ中盤で」
 「適当にそれっぽく終わらせろ。ソードマスターヤマト風で構わん」

 ……みたいなやり取りがあったんじゃないかとすら思う。
 ソードマスターヤマトは未回収の伏線すべてに説明をしてくれるが、FF15 は説明が足りていない分、ある意味、ヤマト超えしているといってもいい。

 オルティシエまでの作りはホントにスゴく丁寧で、「世界よ、これが JRPG だ(キリッ)」って感じだったのだが、まさかあそこの段階からいきなり話を畳みに来るとは思わなかった。まだこれから広げていく段階だったのに。「世界よ、これが JRPG だ(震え声)」になってしまった。

 FF13 のときは、ストーリーやキャラクターの言動には序盤から不安があったので、急にどうこうというわけではなく、順調におかしくなっていった感が強かった。
 しかし今回は違う。中盤までこれだけのものが作れて、そこから先がなぜこうなってしまうのか分からない。
 まるで、重要なイベントシーンのムービーだけはすでに作ってあって、そこの間を繋ぐようにして開発していくはずだった予定が、何らかの理由で一気に全部おじゃんになって「できてる部分だけ繋げて、とりあえず終わらせました」感がスゴい。

 終盤からエンディングにかけては特に意味不明なのだが、もう少し「何が起きたのか」の説明を間に入れていきさえすれば、名シーンになり得そうなムービーはある。それゆえに、どうしても「惜しい、もったいない、なぜ」という感想が出てくる。
 ちゃんとしたレビューを書きたいが、まさか前半と後半で評価がここまで急転直下することになるとは思わなかったので、気力がない。怒りなんか、微塵も湧いてこない。ただただ、もったいなさによる脱力感で魂が抜けたみたいになる。

 唯一の救いは、オープンワールド RPG としての基礎部分はよくできていることと、中盤からはいつでも過去に戻ることができ、オープンワールドの探索・サブクエスト・討伐依頼がいつでも楽しめるということ。この2つのおかげで、ストーリーはもう見なかったことにして、そっちだけを楽しむことができる。トロフィー対象になっている強敵・アダマンタイマイの討伐や隠しダンジョン攻略、主人公たちの愛車・レガリアが改造を重ねて最終的に空を飛ぶなど、触れずには終われない要素がまだまだある。

 特にレガリアの飛行は「さまざまな冒険の果てにこうなるんだろうな」と期待していたので、まさか本編とまったく無関係だとは思わなかった。この映像美ならば、かつて FF6 のセッツァーがファルコン号を海の中から疾駆させた、あのときの感動を超えてくれると信じていたのだが……。ちなみに本編のレガリアは、ドタバタの駆け足展開の中でブッ壊れて、そのまま終わりである。

 昔、RPG の終盤といえば空飛ぶ乗り物がつきものだったが、映像の進化……特に 2D から 3D 主体になったことと、当時のハード性能での CD-ROM、DVD-ROM という媒体からの読み込みという点で限界があり、「世界の上空を乗り物で飛び回る」ということが技術的にかなり難しくなった時期があった。

 FF8 の飛空艇は飛行先のエリアデータの先読みが満足にできなかったためか異常な鈍足だったし、FF10 ではもう無理と判断されたのか、飛空艇自体はあるが自由な操作はできず、行き先はマップからの指定式になった。

 しかし↑の動画を見ると分かるように、世界をオープンワールド化しただけでなく、こんなにもリアルに飛び回ることを実現している。これを見たときは感動だった。RPG の終盤で、またあの万能感を味わえるのかと。欲を言えば、ストーリー上、ピンチのときにこの変形を経てパーティーを救ったら、どんなに感動的だったろうか……。

 ・ ・ ・

 先日の発表によると、新たな強敵やトロフィーの追加、プレイアブルキャラの追加なども行われるらしいので、RPG としての FF15 が好きな自分としては、まだこの先も遊べそうで、そこの部分については期待している。とりあえず、自動車整備工のシドニーや女竜騎士アラネアは来るだろう! 武器のカテゴリに「槍」と「マシンナリィ」という、専用キャラが居ない武器種があるから、どう見てもこの2キャラが怪しい。

 なお、イベントシーンが説明不足すぎる点は開発も認識しているようで、今後のアップデートで異例のイベントシーン追加も予定されているが、正直、絶対補完しきれないと思う。現状が歯抜けすぎるため、これを全部埋めて完璧な RPG にするには、ちょっとしたゲーム1本分以上の労力がかかるはず。

 あと、ここまで書いて、オルティシエ前までについてほめすぎな気もしてきたので、これもあえて書いておこう。主人公・ノクトが、誰に対してもタメ口すぎ。仲間内は全然OKだし、歳が近そうなシドニーあたりにもタメ口なのは別にいい。しかし、その祖父にあたるシドや、旅先で会う明らかに年上&ベテランの釣り好きのオッサンに対してもタメ口なのは閉口。
 そして極め付けが、オルティシエを擁する国・アコルドの首相に対してもタメ口。しかも腕組み状態。

 微ネタバレになるが、前王である父がゲーム中で亡くなっているため、このときのノクトはルシス国の新王として対応している状態。仮にも国のトップ同士の会話なんだから、王らしい口調……はまだ無理にしても、せめて礼儀正しい口調で頼むよ……。
 首相も、こんなガキに腕組みながらタメ口で話されても怒りもしないって、人間できてるなぁと感心していたのだが、オルティシエで水神・リヴァイアサンの儀式に挑む際、街の市民にも被害が出るおそれがあるので、避難活動も頼みたい、という話になったとき……

 さ、さささ3名? オルティシエ、めちゃめちゃデカい街ですけど、3名?
 どんなに少なく見積もっても数十人は要りません? ノクトたちの仲間がちょうど3人ですけど、別に合わせなくていいんですよ?


オルティシエの街ってこんな感じなんですけど、この街の市民の避難を3名で?

 急に「首相もおかしい説」が浮上し始めたが、この後、選択肢を選んでいくと……

 さ、最高の信頼を勝ち得たー! あんな失礼な態度で! しかもこの握手の様子が、この日の宿泊時のプロンプトの写真にあるという。これ、室内で2人だけで会話していて、しかも話の内容的に国のトップシークレットレベルだったんだけど、プロンプト、お前、見事にパパラッチしたの? 首相周りのセキュリティ、ガバガバやんけ……。

 ・ ・ ・

 ……というわけで、ノクトのタメ口なんとかしてくれのコーナーでした。こういう細かいツッコミをし始めたらキリがないのだが、こういう部分全部に目をつむっても、ひどいストーリーだったと思ってほしい。

 28 日にはアルティマニアが発売されるわけだが、FF10 以降、バトル編とシナリオ編に分かれるのが通例のアルティマニアシリーズで、初めてシナリオ編が気になる。中盤から明らかにおかしくなった各キャラクターの行動理念や、不足の鬼、意味不明の嵐と化したFF15をどうカバーするのか? 毎回、小説形式でシナリオやキャラクターの心情をカバーしたりしているが、今回もいけるのか、ベニー松山? 発売日に買いに行くからな?

 しかし、前半部分のデキが良い分、体験版には見事にだまされた形となったわけだが、一度、FFシリーズの完全復活を夢見させられた後のこれは……。この画面写真(※微ネタバレ)のセリフを借りて、このセリフでシメよう。

 ……悪い、やっぱ辛えわ。

■関連記事
FF15体験版『JUDGMENT DISC』プレイレポート

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2016年12月 7日

『懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド』レビュー

 先日、この記事で「ロクな資料本がない」と書いておきながら恐縮だが、この本、一応、全ソフトのリストが掲載されているっぽいので、「これも資料本の一種ではないか……? ううむ、チェックしておくべきか……」と悩んでいたところ、Kindle Unlimited の対象だったので、30 日無料をお試ししてみることに。先の記事のコメント欄で、この本はウィキペディア及びゲームカタログ@wiki から文章を無断転載しているらしいことを教えていただいたので、どうにも買う気にはなれなかったのだが、無料なら……。

 最近何でもそうだけど、Kindle Unlimited は放っとくと勝手に継続して契約することになってしまうので、無料期間後も契約するつもりがない人はここから解約しておくべし。

 ちなみに「どれが無断転載かなー」と思いつつ、とりあえずゲームカタログ@Wikiで『F-ZERO』を調べてみたら、「似通っている」では済みそうにないほど似ている箇所があって、初っ端からヒット。その後、ウィキペディアの『F-ZERO』の項を見てみると、これまたヒット。どう見ても両者の記述を足したとしか思えない。この本を持っている人や、同じく Kindle Unlimited で読める人は確認してみるといいと思います……。

 ・ ・ ・

 というわけでザッと読んでみたが、この内容で「パーフェクトガイド」は如何なものかと思うネーミング。「隠れた神ゲー」「音楽が良かった」「乗り物が印象的」などカテゴリ分けしてのランキング形式で 10 本選んでいくのがメインで、別に全ソフトを紹介しているわけでもない。一応、巻末に全ソフトリストがあるが、あくまでタイトルと発売日だけのもので、価格は無記載。ウーン。

 あと、気になるとこだけササッと読んでいっただけでも結構なミスがあった。

 まず「これはひどい」と思ったのは、歴代ゲームハードのページの、旧 Xbox の写真。

 なんと、Xbox One の写真になっている。

 OK、君たちが Xbox にまったく興味ないのはよく分かった。さては「なんか黒くてゴツい」くらいのイメージしかないな?

 黒いし、見た目が似てるのは分かるが、仮にもこういう本を作ろうとしているということは編集もライターもそれなりにゲームは好きだったり詳しかったりするはずで、そういう人たちがこんな見落としをするのかと驚いた。

 というか、グーグルの画像検索で「Xbox」と入れたら、ちゃんとトップに出てくるのだが、なぜ2番目のほうを載せたのか……。

 あと、気付いた点について、チョコチョコと。

●40 ページ目:『エメラルドドラゴン』

「RPG としては多少粗い点もあり、脇役キャラがスグに死んでしまうようなストーリーが災いしたのか、惜しくも『ドラクエ』や『FF』のような “主流” にはなれなかった。それでも愛された作品。

 この野郎、ヤマンにケンカ売ってんな? ヤマン以外はシナリオ上、効果的な死亡だったろうが! ヤマン以外は! あとな、脇役が死にまくるなら FF も負けてねぇぞ。FF2 は何人死んだと思ってるんだ。通夜が追っ付かないレベルだぞ。

 エメドラが主流になれなかった、というのはワケワカメで、ドラクエ・FF と比べたら、ほぼすべての RPG が主流になれていないだろう。エメドラは、むしろ成功した部類。まずパソコン版の時点で PC-88、PC-98、X68000、MSX2、FM-TOWNS と出まくってて、その後に PCエンジンでグラフィック大幅強化&キャラにドンピシャの声優熱演→最後にスーパーファミコンにまで移植されたんだから、そこの変遷書いとかないと。移植度にしても、スーパーファミコンにしてはがんばってたほうだろう。ヤマン以外は。

●41 ページ目:『美少女雀士スーチーパイ』

 見出しが「ジャレコの特技!? あからさまなオッサン狙い!!」って、オイオイ。当時のオッサンならニチブツマージャンとかそっち方面だろうし、脱衣目的なら、そもそもスーファミでスーチーパイやらんだろう。あと、オッサン狙いが特技って、地味にジャレコにも失礼。

『スーチーパイ』はイカサマ技をメインに押し出して、初心者・未経験者には取っ付きにくい麻雀というゲームをより身近に、手軽に感じさせる入門的なソフトであり、同時に園田健一の描く可愛いキャラたちの掛け合いを楽しむ、言ってしまえば、純オタク向けの商品。女性ファンも居てほしいくらいにはキャラが可愛いのだが……。スーパーファミコン版を語るなら、この作品だけが後の「アイドル雀士」じゃなくて「美少女雀士」な点について書くべき。

 そして、これ。

「もちろん全年齢向けなのでアダルト要素はないが、作りこまれたグラフィックは美少女ゲームとして二十分に成立している。」

 まさかこんなところで「くぅ疲」リスペクトじゃないだろう。きっと。「十二分に」という表現はあるが、「二十分に」は、ない。つよそうではあるけど。

 ……いやもちろん単純な誤植だとは思うが、これ、どうやったらこうなるんだろう。「じゅうにぶん」ってタイピングしていく過程で、何をどうやっても「にじゅうぶん」にはならない。「くぅ疲」コピペは元から「にじゅうぶん」と勘違いしているとしか思えないが、こういう本に原稿を書く人間に、そんなヤツいるのか? という。仮にも文章のプロだろ?

 さらにこのページの左上にある『ファイアーエムブレム』の紹介では、

「任天堂のシミュレーションRPGシリーズ『ファイアーエムブレム』は
 スーパーファミコンでも3作が『紋章の謎』『聖戦の系譜』『トラキア776』のリリースされた。」

 と、かなり混乱している。1回でも読み返せば気付きそうなものだが……。

●46 ページ目:『かまいたちの夜』

『かまいたちの夜』が「ホラーゲーム」のコーナーに入れられていて、完全にホラーとして扱っているのが気になる。あれは犯人を推理するミステリーであって、決してホラーではないんだけどなぁ。同コーナーのラインナップが『クロックタワー』『弟切草』『学校であった怖い話』と完全にホラーなので、余計に気になった。

 あと、見出しが「サウンドノベルの金字塔 ピンクのしおり集めに 悪戦苦闘のセレクト」って、ピンクのしおりは集めるものじゃないぞ。頼むから、せめて『かまいたちの夜』をやったことがある人に書かせてくれ。紹介文を見ても、明らかにやったことない人がネットで調べた情報を元に内容を想像してる感が出てて、胡散臭さがスゴい。

●52 ページ目:『アンダーカバーコップス』

「ウィットに聞いて富んでいる」という表現が気になった。「ウィットに富んでいる」「ウィットに富む」は分かるが、誤植か? それとも俺の知らない表現があるのか?

 ・ ・ ・

 サテラビューやニンテンドウパワー、果ては幻の任天堂製プレイステーションにまで画像付きで言及しており、「スーファミ都市伝説」や、CMを集めたコーナーなど、膨らませれば資料的に良い書籍になりそうな企画がちょいちょいあるのだが、よりによってこれらが全部後半のモノクロページに追いやられており、ページ数も少なく、なんとも残念なイメージが強い。

 全部を細かくチェックしていけば、まだまだ間違いや変な表現は出てきそうだが、そもそもなぜこうなったのかを想像すると怖い。これ、製作中に何かアクシデントでもあって、急遽ライター数人に声かけて、3日くらいで仕上げたんじゃないだろうか……みたいな怖い話が思い浮かんでしまう。

 奥付を見ると、書いてそうなのは8名。128 ページを8で割ると、ひとり 16 ページ。1日に約5ページ。短期集中で1日 15 ~ 20 時間労働なんてゴロゴロある業界だから、3時間に1ページ完成させればいい計算になる。やったことのないゲームは概要をネットで調べて、写真はエミュで……いや、掲載されている写真はかなり小さいので、それすらもネットから拾ってきて OK とかアンビリーバブルな作り方をしていたと仮定して、もし、レイアウトと文字量出しだけは編集によってすでに完成していたとしたら……3日での完成も充分に有り得るんだよなァ。怖いことに。※個人の妄想です。

 さすがに3日はないにしても、人間、急ぐととんでもないミスが出るもの。「怖いなぁ……怖いなぁ……」と稲川淳二みたいな独り言を言いながら読み終えるのでした。

 しかし改めて知ったが、この Kindle Unlimited は、なかなかにヤバい。かなりの雑誌が無料リストに載るので、月額 980 円だけで大量の雑誌を読めてしまう。特に女性の場合だと、ファッション誌は毎月複数買う人が居そうだが、980 円で何種類も読めるので、スゴいお得な気が。

 欠点を挙げるなら、対象の本が多すぎて、順番に確認していったら日が暮れること。同じ雑誌のバックナンバーが引っかかるので、こういうのは「この雑誌のバックナンバーを調べる」とかにして、表紙画像だけバーッと並べてくれると検索性高そうなんだけどなァ。

 ネットの記事にもあったけど、あの『ムー』がバックナンバー含めて読みまくれるので、無料期間中にできるだけ読んでみたい。試しに今月号を読んでみたが、巻頭特集が「ミステリーサークル2016」。「まだやっとったんかワレ」という気持ちもあるが、ミステリーサークルって元々は「UFO の着陸跡じゃないか」ということで関心が寄せられてたはずなのに、なんかもう「どれだけキレイな図形を描くか」の競争みたいになっていて、もはや職人芸の域に達したミステリーサークルの数々を拝むことができる。

 あと、どういう意義のページなのか分からないが、2ページだけ、最近のゲーム紹介があった。まさかあの『ムー』で、『フィリスのアトリエ』なんて単語を見ることになるとは思わなかった。映画や書籍の紹介もあったので、こういう雑誌であっても、世俗の流行りものには触れておく感じなのだろうか。

 しかしこうして読んでみると、「いかに “ありそう” に見せるか」の誌面作りの技術を学ぶには最高の教材じゃなかろうか。と同時に、休刊・廃刊が相次ぐ現代の出版業界において刊行され続けているということは、それだけ読者が居るか、または赤字であっても別の何かで補填してでも存続させる勢力があるということの証明でもあり……。

 怖いなぁ……怖いなぁ……。

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