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2011年10月 5日

「キン肉マンII世 究極の超人タッグ編」完結

 雑誌「プレイボーイ」からWEBの週プレNEWSに舞台を変えて連載されていた「キン肉マンII世 究極の超人タッグ編」が完結。本シリーズの主人公と言ってもいい位置付けの超人・カオスが脱落した辺りから「あれっ、これ、ストーリーおかしくなってきてないか……」という不安はあったのだが、結局どうにもならないまま急いでまとめに入った印象。編集が悪いのか作者が悪いのかは難しいところだが、ツッコミどころだらけだった前作「キン肉マン」でも、こんなあからさまな迷走はなかっただけに、ファンとしては後半は残念なデキだった。

 振り返ってみると、作品中の大きな出来事としては……

・ネプチューンマンの調教により、優しい超人・セイウチンは凶暴な超人に変貌。万太郎たちから引き剥がし、自身のパートナーとする。
・ネプチューンマンとセイウチンのコンビ、クロスボンバーで万太郎の仲間たちの顔の皮を剥ぎまくる。
・ウォーズマンが体を張って、多少痛い目に遭わせながら、洗脳状態だったセイウチンを正気に戻す。
・しかしウォーズマン、パートナーのマンモスマンをネプチューンマンに奪われる。
・ネプチューンマン、元のパートナーであるセイウチンを見限り、マンモスマンと新タッグ結成。
・マンモスマン、ネプチューンマンのやり方に疑問を感じ、パートナー棄権、戦線離脱。
・ネプチューンマン、マンモスマンに逃げられて敵タッグに蹂躙される。
・そんなネプチューンマンを助けるためにカオスが命を賭して救出。
・それが原因でカオスが死ぬ。
・万太郎のパートナーだったカオスが死んだことにより、万太郎の新パートナーにケビンマスク抜擢。
・万太郎はあくまで自分のパートナーはカオスだと言い張り、ケビンを認めず、ひとりで決勝に挑もうとするが、ケビンの土下座により承諾。
・戦いの中、傷つきながらも2人は徐々に心を通わせ、最終的にはカオス以上のタッグコンビネーションを見せて見事、優勝する。

 こうして見ると完全に寝取られもののプロットだよ、これ。流行りのNTRだよ。


 その美貌と恵まれた肉体を使い、男を取っかえ引っかえしていた女、A子。しかし、ようやく巡り会えた生涯のパートナーだと思っていた男に多大な借金を背負わされ、逃げられてしまう。「これも、いろんな男をだまして奪ってきた報いね」と思っていたA子だったが、A子の唯一の親友であるB子の夫が、A子を救うために生命保険の受け取り人をA子にして、死んでしまう。

 夫を失い、悲しみにくれるB子だったが、それ以上に衝撃を受けたのはA子だった。A子とB子は子供の頃からの親友で、ルックスに恵まれたA子に対し、B子はA子の引き立て役となることが多かった。しかしB子はA子を親友だと思っていたし、A子もまた、B子を心の底から信頼していた。B子が結婚したとき、誰よりも喜び、祝ったのもA子だったし、B子の夫は正直かなりA子の好みだったが、彼にだけは手を出さないと心に決めていた。

 そんなB子を一番悲しませることをしてしまった。B子の夫までも狂わせた自分を呪い、自分のしてきたことを悔やみながら、A子はB子の前から姿を消す。

 一方、B子は夫を亡くした上、唯一の親友までも姿を消してしまい、完全に塞ぎこんでしまっていた。そんなとき、若い男がB子を訪ねて来た。男は、B子の高校の頃のクラスメイトで、新聞で喪主の名前を見て「もしや」と思い、来てみたという。それがキッカケで、男は時々会いに来るようになり、ある日、B子に想いを告げる。実は男は高校の頃にB子の事が好きだったのだが、A子に告られたため、ルックスの良いA子と付き合ってしまったのだった。結局A子とは続かず、すぐに別れてしまったのだが、少し前に街で会い、よりを戻そうとしたところ、

「アンタ、ホントはB子のことが好きだったでしょ。女の勘をバカにしないほうがいいわよ」

 A子と続かなかったのは、男の、B子への想いを見抜いていたからだったのだ。

「今、あの子、すごく落ち込んでるからさ。まだアンタがあの子のこと、好きなら……行ってあげてよ」

 A子はそう言って、どこかへ行ってしまったのだという。

「あの頃の勇気がなかった自分を殴りとばしてやりたい。こんなときに言うのは卑怯だと分かってるけど……俺と、付き合ってくれないか」

 B子はそう言われて嬉しい気持ちはあったが、夫を亡くしたばかりで、そんなにすぐに気持ちの切り替えはできない、と断った。男はいつまでも待つと言い、時には大雨の中、玄関の前で土下座していたこともあった。

「風邪ひくじゃない。何してるの!」

 B子は慌てて、男の頭上に傘をさした。

「俺は別にどうなろうと構わない。俺の気持ちを分かってもらいたいのと……今までの自分がどうしても許せないんだ」

「そんなこと言われても、風邪こじらせて大変なことになられても困るわ」

「俺は、この気持ちを受け止めてくれないなら……別に死んでもいいと思ってるんだ。首を縦に振ってくれるまで……俺は続けるよ」

「夫を亡くして、親友が消えて、久しぶりに現れた高校の頃のクラスメイトにまで死なれたら、私、どうすればいいの?」

 かすれた声に男がハッと見上げると、雨で濡れたB子の頬には、雨ではないものが混じっていた。

「ごめん、死んでもいいなんて言って……。わかった、今日は帰るよ。」

 立ち上がり、踵を返す男の服の裾を、B子の手が引き止めた。

「そんなズブ濡れのまま帰るつもり? 家に着く頃には風邪ひいてるよ」

「あ、ああ……でも死ぬほどひどくはならないよ。風邪ひいたとしても、それは、君の気持ちを考えなかった俺への罰ということで……」

 不意に、B子が傘をたたんだ。無慈悲な雨の槍が、B子にも降り注ぐ。

「ちょっ、何を……」
「これで、私も風邪ひいちゃうかもね」

 男は慌てて傘を奪い取り、もう一度さした。

「もう……俺が悪かったよ。だからホラ、本当に風邪ひかないうちに、早く中に入って熱いシャワー浴びてきてくれ」

「貴方は……暖めてくれないんだ」

 蚊の泣くような声だったが、それが勇気を振り絞ったひと言だというのは男にも分かった。開いたままの傘が足元に転がり、2つのシルエットが1つになった。


 A子がいなければ、夫は死ぬことはなかった。だが、A子がいなければ、この人と会うこともなかった。B子は運命というものを、このとき、初めて意識した。

 それが良かったことなのかどうかは分からない。ただ、ひとりでなく、ふたりで居られるということは、きっと幸せだ。この人が居たから、夫を失って抜け殻のようになっていた私は持ちこたえることができたし、些細な喜びも、この人が居たから大きな喜びに変わったように思う。

「ふたりというのは、いいものだ。楽しいことは2倍になるし、苦しみは半分で済む」
 どこかで聞いた言葉だが、B子は今、その言葉を噛み締めていた。もし今、私が悲しいとすれば……きっとそれはA子が居ないことだと、B子は思った。


 以上が「キン肉マンII世 究極の超人タッグ編」のストーリーです。


 そんな一昔前の昼ドラみたいな話は置いとくとして、何が言いたかったのかというと……最終回ということでかなりのご都合主義が横行していたのだが、その中でも、病院に搬送されていた重傷の超人の傷が回復するシーン。

「バ…バッファローマンの角が再生していきます!」
「おお~~っ ブロッケンJr.の右腕も」
「ジェロニモさんの腹部の巨大な傷も跡形もなく消え去っていくーっ」

 読んでない人はどういうことなのかサッパリだと思うけど、まあ、よく超人が死んだり生き返ったりするマンガなので、別にそれはいいんだ。問題は「ジェロニモさんの腹部の巨大な傷」。腹部に穴が開いていたのはブロッケンJr.とウルフマンであって、ジェロニモじゃないよ……。ジェロニモはそんなケガしてないよ……。インディアン、ウソつかないよ……。

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[マンガ] | コメント (4)

コメント

ジェロニモは腹の傷よりグシャグシャになった右腕を治してくれた方がジェロニモも喜ぶよ!

「ふたりとは云々」ってスグルあたりが言ったセリフかと思ったら、ブロッケンJrのセリフだったのね…。
な、なんか微妙…。

で、結局カオスとは何だったのか。
これならいっそ決勝は万太郎・スグルの親子タッグの方がまだマシだったかも…。
ケビンはあのまま「助けられ役」でよかったんじゃないのか。


投稿者 友人K : 2011年10月 5日 08:58

あと、バッファローマン先生に瀕死の重傷を負わせたのはマンタロー達…。
まぁ、キン肉マンにツッコミは無粋…というより無駄か。

とりあえず、未来に帰って5人1組のチーム戦が始まらなくてよかったよ。(気持ちフォントサイズ大きめで)


投稿者 友人K : 2011年10月 5日 13:56

>ブロッケンJrのセリフだったのね

 しかも中盤で何気なく放たれたひと言で、あくまでジェイドへの言葉だったから、
 わざわざ最後に印象づけるセリフではないと思うんだけど、もうネタがなかったんかもしらんね。

>結局カオスとは何だったのか

 ラーメンマンが見い出した「間隙の救世主」も間違ってたとかいうオチで、
 あのへんは明らかにストーリー作りミスッてる感じビンビンだった。
 ケビンはすでにアシュラマン戦でタッグ組んでるし、今回も引っ張り出してくる必要はなかったと思う。

>とりあえず、未来に帰って5人1組のチーム戦が始まらなくてよかったよ

ゆでたまごのツイッターで「次シリーズもお楽しみに!」的なことが書かれていたという話もあるんだが、
まさか……。


投稿者 夢崎 : 2011年10月 5日 19:24

>ゆでたまごのツイッターで「次シリーズもお楽しみに!」的なことが書かれていたという話もあるんだが、
>まさか……。

次シリーズ開始。
まさかの「キン肉マン」の新作…。(王位争奪編の続きらしい)
「Ⅱ世はやっちゃった…かな?」と今さらながらに思ったのだろうか…。
28日からまたプレイボーイのWEBのやつで見られるらしい。またWebか。

とりあえず、ザ・ニンジャはまた死ぬと思うよ!


投稿者 友人K : 2011年11月25日 19:46

コメントしてくれるのかい?