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2002年2月23日

感動の種類

 昨日の日記で書いた『ICO』の CD ですが、現在、いきなり品薄の模様。初回生産分は完売したらしく、現在第2回出荷分を生産中だとか。一時的とはいえ Amazon の CD 売上ランキングで1位にもなったらしく(2月23日 AM 7:00 に確認した時点では5位)、不思議な盛り上がりを見せております。

 あと昨日は書かなかったんですけども、攻略本の方もやたらと見かけなくて、「本当に発売されてるのか?」と疑問に思うほど。結局、CD と一緒に Amazon で入手したんですけど、実際、やはり品薄のようで。『ICO』ブレイクも近いぜオイ!!

『ICO』は「作者が作りたいものを作った結果、そこに感動が自然発生した」という印象を受けます。昨今の RPG 等でよく見られる「泣けるストーリーですよー。今から盛り上げますよー。ほーら、それっぽい BGM 来ましたよー。よし今だ! ここで感動しろ!」みたいな、おせじにも上手いとは言えないストーリー構成による作り物の感動演出ではなく、「やってたら、不覚にも感動してしまった」という感じ。元々、感動など期待せずに始めたゲームだっただけに、俺の持論である「感動=不意打ち説」が 100 %効果を発揮したと言えます。しかしこれは「ストーリーで感動」など二の次で、ゲームのコアとなる部分を一生懸命作った賜物だと思うのです。

『ICO』をプレイ、そしてクリアした際、「ゲームによる感動は、やっぱりある」と、すごく懐かしい気分になり、同時に嬉しく思いました。「このゲームをプレイして良かった」と思えるゲームが、ここ数年、無かったからです。RPG も腐るほどプレイしてきましたが、ここ最近はもうストーリーで感動するのを最初から諦め、如何に戦闘が面白いか、とか読み込み時間が短いか、等を重視して、「ゲーム」の「部分」だけを楽しんでいました。実際それが正解なほど、ストーリー面に優れたゲームはここ最近皆無だったと言っても過言ではありません。

 いつしか週刊誌のような「消費物」に変わってしまった感がある「ゲーム」。久しぶりに、クリア後も大事にしまっておいて大切にしたいゲームに出会えた気がします。

 ……こんだけプッシュしといて今更ナンですが、是非、感動を期待せずに何気なくプレイしてもらえたらな、と思います。

P.S.
『ICO』ファン向けですが、今回の更新でICO 4コマ「ICO -You were there-」の独自解釈を。

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2002年2月22日

サントラ『ICO ~霧の中の旋律~』レビュー

ico_cd.png

 この日記でも何度かお伝えしているゲーム『ICO』のサントラ CD。元々、ゲーム中に BGM らしき BGM がほとんどないだけに、どんな CD になるのかと思ってたのだが、場面が切り換わった時にちょっとだけ流れた曲なんかが結構あって、テーマ曲「ICO ~You were there~」を含め、全 16 曲。それでいて定価 1,470 円というのは、一般的に、シングル CD が 1,000 円前後はすることを考えると、ゲームサントラにしては異例の安さかと。

 で、この CD のコアとも言えるテーマ曲「ICO ~You were there~」。もう、なんて言うか、ボーカルが聞こえてきた時点で、ゲームをクリアした時のあの感動が蘇ってきて、涙腺防波堤、決壊寸前。というか「感動」という単語って、なんだか安っぽくて、あまり使いたくないのだけど、それでも「感動」、としか言いようがないわけで。種類的には、「うおおおお! ディ・モールト!」という盛り上がり系の感動ではなくて、心臓を針で突つかれるような胸キュン系の感動。せつなさ炸裂の。渡せなかったラブレター、ビンに入れて海に投げてみたの、みたいな。転校するって、なんでもっと早く言ってくれなかったの、みたいな。隊長! 自分、説明が下手であります!

 俺は静かな曲が非常に苦手で、テンポがゆっくりな曲は大抵、聴いててイライラするという、ひどく情緒の無い人間なんですが、この曲は超大好き。イメージ的には……えーと……「ロミオの青い空」のオープニングテーマ「空へ…」みたいな。隊長! 自分、説明が下手であります!

 とにかくそんなナウロマンティックなテーマ曲「ICO ~You were there~」含む、ナイスサントラ。『ICO』ファン必携、DA・ZE!

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2002年2月20日

高熱の罠

 急に熱が 38 度オーバーになり、わけもわからないまま数日間、寝込んでました。

「インフルエンザかも」ということで「よし、明日は病院へ行こう」と思った翌日に回復の方向へ。「なんだ軽い風邪か」と思った数時間後、悪寒復活。寒い。布団の中も寒い。いや、暖かいのに寒く感じる。ガタガタ。震えながら布団の中でおとなしくしてたらまた回復の方向へ。「もう騙されねぇ。それで油断させて……ってのがお前の手口だろう! クッ。そうはいきますかっての……」と怪しい独り言を呟きながら引き続き布団の中でジッと。

 ……で、2日後。自然回復したところを見るとインフルエンザではないようですが。何。何だったの。ねぇ。

 あ、ワンダースワンカラー版の『魔界塔士Sa・Ga』ですが。発売日が3月 20 日に決定するとともに、過去のモノクロバージョンも同時収録決定とか。ヤベェ! 最高! 俺、ラスボス戦は絶対チェーンソー持っていくよ!(すごい笑顔で)

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2002年2月14日

あの日

 バレンタインの日に更新しないと何かから逃げていると思われるので更新。ああん? チョコ? 貰ったぜ? バイト先で。パートのおばちゃんから。

 寒い。気温も。心も。だいたい、毎日毎日レジ前で震えている俺に、女子中学生がありったけの勇気を振り絞って「い、いつも見てましたっ。こっ、これ、受け取って下さいっ」とか言ってハート型のやつを渡しに来てもバチは当たらないし、むしろお願いします。なんならダッフルコートの前をバッと開けて「溶けないうちに食べて……」コートの下は、生まれたままの姿。首にはピンクのリボン。そして上半身と下半身の計3か所、ソニーチェックに引っかかりそうな部分だけチョコレートが施されており、綺麗な逆三角形を描いていた。スイッチの入ったルパン三世みたいに飛びつきたい衝動を抑えて、耳元に優しくウィスパー。「こっちのチョコだけ、もう溶けかかってるよ?」俺は膝を床にストンと落とし、そっと舌を伸ばす。「あっ、そこはストロベリーなの……」俺はスタッフジャンパーのチャック下ろしつつ、意地悪に聞いてみる。「フフ……あれっ、このチョコ、中もストロベリー?

 ニックシ! おいおい、俺の妄想パワーも限界だっつーの。寒い。寒すぎ。なんなのこの寒風。いじめか。これは。いじめカッコ悪い。超カッコ悪い。ゾノもカッコ悪い。こんな寒かったら誰も外に出ない→店に客来ない→女子中学生も来ない。何もかも冬のせい。確実、風邪悪化した。だって今まさに鼻水ズルズルいってますもの。もう頭きた。俺を怒らせると怖いぞ。しまいにゃこれ買っちゃうぞ。スイートでビターって、どういうこと?

 いや、買いませんでしたけどね。というか、よりによって2月 14 日にこんなゲーム出さなくても。買い辛いだろこれは。タイトルに「チョコレート」って入っちゃってるし。どんな顔してレジに持って行けってんだ。罰ゲームか。俺がメーカーの販売部の人間だったら絶対この日は外したね。現行ハードはだいたい時計内蔵されてるから、14 日以前に発売して、2月 14 日の 11 時 59 分に自宅にいるとイベント発生。「どうしたんだこんな時間に」「えへへ。もっとカンタンに作れると思ってたんだけど、結構てこずっちゃって……ハイ!」「チョコレート……? これ、手作り……なのか?」「うん。ちょっと変な形だけどね」「……ありがとう。でも、こっちの方が甘そうだな……」「えっ?」刹那、チョコレートの箱は床に落ち、2つの影が1つになった……。

 どうよ。どうよ社長。販売部は判断誤ったね。ユーザー視点が足りねぇべ? そう思ってゲームショップに行ってみたら、このソフトだけ売り切れてました。俺は販売部の人間になれないと思った。あと、なんで俺がゲームショップに行ったかは秘密です。

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