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2006年10月 8日

『ワイルドアームズ ミュージック ザ ベスト -ロッキングハート-』サントラレビュー

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 というわけで早速届いたのでサントラレビューIKUZE! 良い意味でも悪い意味でも印象が強かった曲のみに絞り、『アルターコード:F』の曲については俺が『アルターコード:F』をクリアしてないこともあって、省略。ごめんね。お母さん、積みゲーしすぎてごめんね。


1.荒野の果てへ Ver.Detonator(『WA4』より)

『荒野の果てへ』といえば、『1』の OP テーマ。アコースティックギターと口笛が織り成す、シリーズ屈指の名曲だが、どうも『4』でアレンジされていた模様。ヤバいくらい記憶にないけど。

 で、このアレンジ曲の方は、1度でも聴いたら忘れようがない熱さ。アレンジはあの米光亮氏で、初っ端の1曲目から聴かせてくれる。曲としての方向性は真逆のはずなのに、「メインメロディ部分をギター de ロック」ってのが意外に合う曲なんだなぁと驚かされた。


3.ガンメタルアクション(『WA3』より)

『3』の通常戦闘曲。もし後々、『3』がリメイクされるようなことがあれば、これを戦闘曲に使ってほしいくらいの、原曲を正統ロック進化させた感じ。驚きはないけど、なんか『3』の記憶が美化されそうな曲。


5.そこに貫く意地は固く(『WA4』より)

 記憶にない曲。ボ、ボス戦だったかなぁ……。こんなカッコいい曲が流れたら忘れるはずがないと思うんだけど、ホント、俺は『4』に良い印象がないんだなと……。


6.バトルフォース(『WA2』より)

『2』の戦闘曲。うーん、でもこれは……。とにかく全体的に非常に眠い展開。何度か繰り返されるイントロ部分が、次第にコントの出だしみたいに聴こえてくる。マジックショーか何かやってて、イントロの部分で次の手品に移る、みたいな。テンポを速めにしたドラムと合わせて、この曲こそロックアレンジするべきだったのでは。


7.バトル・VSトカとゲー(『WA2』より)

 津軽海峡冬景色と思ったらセックスマシンガンズでしたくらいの豹変っぷりにお茶の間は騒然だトカ。なんか変な声も聞こえてくるし、何と表現したらいいのか、ロックとレゲエとトランスの融合? 音楽のジャンルについて偉そうに語れるほど詳しくないけど、宇宙人トカとゲーの不気味さは十二分に表現できており、科学の力で早く故郷の星へ帰ってほしい、そんな気持ち。


9.あれれ?(ゼットのテーマ)(『WA1』より)

 原曲は『トカとゲー』のような、ちょっとコミカルなものだったけど、なんかエジプトのピラミッドに迷い込んだみたいなアレンジに。ううむ、これをロックとは言い難い! もう、こっちが「あれれ?」だよ!


10.空を見上げる君がいるから(『WA4』より)

『4』のメインテーマですな。さすがに、これは覚えている。そういえば『4』のラストで歌付きで流れてたけど、『2』みたいに、OP アニメでは歌、ラストバトルでは歌ではなく曲、にしたほうが良かったのでは……と思う。

 それはともかく、これまた熱い仕上がり。序盤は「なんか PCエンジン版の『イース4』にこんな曲なかったっけ?」的な印象があったものの、多分気のせい。「セルセタの樹海」だっけ……でも、全然違う曲なのでご安心を。やはりメロディーラインの秀逸さが際立つ曲で、つくづく『4』は、ゲーム内容が曲に負けていたなァと痛感。


11.ダンジョン・遺跡系2(『WA2』より)

 おそらく、数あるダンジョン曲の中でも人気の高い1曲。でも、原曲でジャンジャカジャンジャカ鳴らしてた西部劇的な一面をバッサリ削ってしまい、それに代わる熱さを提供できてない感じがするので、個人的には微妙な印象。


14.クリティカル・ヒット!(『WA1』より)

『1』の戦闘曲。正直、もうちょっと変えちゃっていいんじゃないかなーという印象。中盤でオリジナルギター炸裂してるけど、基本的に原曲に忠実な作り。『アルターコード:F』ではこんな感じじゃなかったっけ……と、おぼろげな記憶と格闘するのであります。


16.ガンブレイズ(『WA4』より)

 またもや記憶にない曲。俺の『4』の印象が悪すぎて、せっかくの曲が記憶に残ってないモヨウ。しかし、この CD で最もヘヴィメタしてるかな? もしゲーム中でこんなカッコイイ曲流れたら忘れるはずはないな……うん。


17.バトル・VSロードブレイザー(『WA2』より)

 この CD を締める至高の1曲、米光ギタリズム炸裂のファイナルナンバー。もし『2』がリメイクされるとして、ラストバトルでこんなん流れたら、俺、100 %泣く。原曲が優れているというのもあるけど、ギターで演るとお似合いすぎるほど熱くなるわけで、マジでこれがラストバトルに流れる『2』のリメイク出ないかなァ……。


 ……というわけで、あくまで俺個人の印象だけど、良い曲と特にそうでない曲の差が激しい CD。そんな中、やはり米光アレンジは総じて質が高かったように感じます。

 ゲームミュージックは魔力。本来はゲームの背景で作品を彩る1要素だが、時として、作品の持つ魅力を2倍にも3倍にも跳ね上げる。昔と違ってゲーム自体が CD・DVD になったことや、FF の曲をロックアレンジする BLACK MAGES、ゲームミュージックコンサートなど、過去のゲームミュージックの良さを再認識する動き、ゲームミュージックの優れたメロディーラインとギターサウンドのド迫力の邂逅なども頻繁に起こっているし、優れたアレンジを聴いた人が原曲に興味を持ち、そのゲームをプレイしてみようという気になる「逆輸入現象」も有り得る。

 というわけで、これからもどんどんゲームミュージックを応援していきたい! ゲームのサントラレビューもコンテンツのひとつとして作ろうと思ってたんだけど、曲の良さを文で表現するってメチャクチャ難しい。なんつうかもう「言葉じゃねぇんだ! ここ! ここなんだよ!」と親指で胸を指したくなるけど、それじゃ酔っ払いの戯言と何ら変わらないので、なんとか頑張ってみようと思った次第であります。

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