2010年5月11日
Xbox360『ゆっくりの迷宮』Xbox360 のインディーズゲームで『ゆっくりの迷宮』という、我が目を疑うようなブツが配信されていたので、ユックリスキーとして飛びついてみた。 ~ゲーム概要より~ インディーズゲームというのは Xbox360 上で動く同人ゲームのようなもの。結構な頻度で全世界のプログラマーたちが次々と配信しており、LIVE アーケードのゲームと同じく、すべてに体験版が用意されているのが特徴だ。 中には結構楽しめるものもあるのだが、「これで金を取ろうとは末恐ろしいな……」というものも、かなりある。DLSite.com とかで小学生が描いたようなエロ CG 集が 500 円くらいで売ってるようなものなので、常日頃、砂利の中から砂金を見つける目で体験版を遊んでいると、時々おもしろいものに出会える……かもしれない。
さてゲーム内容だが、不思議のダンジョンっぽい 3D アクションゲーム、というのが適切だろうか。最も近い感覚は FPS なのだが、ウィザードリィやメガテンみたいに「1歩が1マス」扱いで、フィールド上を自由に走り回れる FPS のような自由さはない。 敵となるゆっくりは4色いて、倒すと、色に対応したスキルの経験値が上がる玉のようなものを落とす。青ゆっくりは移動スキル、緑ゆっくりは体力スキル、黄ゆっくりは知覚スキル、赤ゆっくりは攻撃スキル。 この中で重要なのは黄と緑。特に黄は序盤である程度倒しておかないとフロアマップそのものが見れない。緑はスキルアップの際に体力が少し増えるので、体力回復手段が乏しいこのゲームではかなり重要となる。 不思議のダンジョンっぽい、というのは「地形がランダム生成」ということと「フロアごとに制限時間がある」ということ。それに加えて「探索率」というものがあり、そのフロアのマッピング率を高めてから次のフロアに行くことで、得点が高くなる。 1フロアごとにリザルト画面が出て、ゆっくりを倒した数や探索度に応じて得点が算出され、「ゆっくりの壁(100 %)」という数字が、ちょっとずつ減っていく。進んだフロア数ではなく、この「ゆっくりの壁」のパーセンテージが0になった時点で女の子を助け出せる(ごほうび CG が見れる)という仕組みだ。 「難易度:むずかしい」までクリアして全 CG 見たけど、レーティングの問題もあってエロではなく、素材も『3Dカスタム少女』を使ったものなので、そこまでありがたみはない。あくまで「クリアした証」だろうか。 不思議のダンジョンシリーズよりも遥かに短いフロア制限時間なので、のんびりしていると下への階段を見失ってゲームオーバーだし、時間に余裕があるからといって無駄にうろついていると、無限に発生するゆっくりたちの攻撃に遭う。 だからといって、階段を見つけてすぐ下に行っていると、スキルもあまり上がらず、探索率や撃破数の問題から、クリア目標である得点は稼げない。結果的に、地下へ降りる回数が多くなる=探索率リセット、敵も強くなる。よって、不利になる。 つまり、制限時間ギリギリまでフロアの探索率を 100 %に近づけつつ、ダメージを受けないように気をつけながら、1匹でも多くゆっくりを倒す。欲張りすぎるとダメだが、ギリギリまで欲張ったほうがいい。この辺りのリスクとリターンの仕組みは、シンプルながらおもしろかった。 プレイ前後で異なった感想としては、ゆっくりの速度が予想以上に速い。。ゆっくりが速いとかお前は何を言っているんだと思われるかもしれないが、とにかく速い。後ろ姿を見かけて、追いかけようと尾行したら余裕で振り切られるレベル。 「難易度:むずかしい」だと、曲がり角で出くわしたとして、格ゲークラスの反射速度で後退しないと即ダメージをくらう。正面と横から迫ってきて、なおかつ後ろが壁だと焦りまくる。背後から殴ると一撃で倒せるのはおもしろいが、上記の通り、素早いので背後にまわるのは至難の業。 YouTube に体験版の動画があったのでリンク。難易度は「簡単」。体験版でもこの程度までは遊べるので、Xbox360 を持っている人はお試しを。
第一印象よりは遥かにおもしろく、「難易度:むずかしい」のクリアに夢中になってしまった。細かい部分をいじればゲームとしてのおもしろさがもっと上げられると感じたので、惜しい感じ。 ・序盤で黄ゆっくりが全然出ないとゲームの難易度がハネ上がる。 この辺りをもう少しバランス変えられれば。 欲を言えば…… ・武器と魔法を追加して、武器によって攻撃速度や射程が変わったり、魔法でゆっくりを凍らせて道を塞いだりしてみたかった! ……と、いろいろ希望は出てくるのだが、このゲーム、「シンプルに、短時間で楽しめる」ことを目的に、余計なものを削ぎ取った感もあるので、なんとも判断が難しい。 たとえばシューティングのおもしろさは、常にどこから弾が飛んでくるか分からない緊張感と、「撃つか避けるか」しかないという「プレイヤーのできることの幅の狭さ」にあると思う。できることが少ないというのはデメリットと捉えられがちだが、その少ない手段に集中できるという利点があるため、プレイヤーの熱中度は高い。『ゆっくりの迷宮』には、それに通ずるものを感じた。 いやそんなにすごいゲームではないのは確かなんだけど、「難易度:むずかしい」に関してはソリティア感覚というか、毎日1回プレイ生活を続けても飽きが来なさそうなタイプ。1日の目覚ましというか運試しというか。 その回がクリアできるかどうかは、だいたい最初の5階で分かる。イケるときは 15 分くらいでクリアできるだろうか。体験版でも充分楽しめるし、買っても 80 MSP なので、ゆっくり好きな人はドウゾ。俺は買った! 別に MSP の端数が余っていたからじゃないぞ! あと、これをやっていて思い出したゲームがあったので、ついでにご紹介。 ゆっくりスイーパー。 序盤は割とカンタンなのだが、油断していると遠方からジワリジワリと大量のゆっくりが迫ってくるので、地味な緊迫感とシュールな光景が楽しめる。地下 100 階まであるらしいのだが、さすがにまだそこまで到達できない……。多分、PC 上でマウスとキーボードを駆使する FPS に慣れた人ならサクサクいけるだろう。
体験版もあるので、興味ある方はゼヒ。操作がマウスとキーボード併用で作られているためか、タイトル画面以外でゲームを終了するときは Alt+F4 を押す必要があるので注意。 両方のゲームに共通するのは、ゆっくりボイスが聞こえたら「近くにヤツがいる!」って感じで臨戦態勢になること。ゆっくりボイスの影響は大きい! ![]()
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