2010年10月 1日

日本一遅い『アサシンクリードII』レビュー

パッケージ

 スッゲー今更だけどレビュー。もうプラコレ出てるよオイ!

 去年の 12 月発売のゲームで、発売日買いで一気にクリアして実績も 1,000 にしたのに、そのときはどうにもレビュー書く気になれなかった。理由は3つ。

1:前作『1』の正統な進化形すぎて、新鮮味が薄い。

「普通、続編ってそういうモンだろ」と思われるかもしれないが、このシリーズは、中盤の作業感がハンパない。前作は『アサシンクリード』で確立されている一連の操作が初めてだったので、中盤以降マンネリ化しつつもなんとか最後まで遊べたが、操作を微妙に快適にして「さあ、もう1回、同じことやってみてね」ってのが『2』なので、マンネリ化するのが『1』より早い。

01
個人的には高い所登りゲー

 敵も『1』より微妙に賢くなってるので、見つかった時に『1』と同じ逃げ方が通用しない。敵 AI は、追っかけてる途中に目の前でベンチに座っただけで見失ってた『1』みたいに、バカなままで良かったんじゃないか。

『2』は、そのへんのゲームっぽい部分が薄まって、マジで相当果てしなく追って来る。せっかく隠れ場所があっても、ある程度は振り切ってないと隠れても見つかるので、そうして逃げてる間に本来の目的地からヤバいくらい遠ざかって、敵が居なくなった頃には「……俺、どこへ何しに向かってたんだっけ」みたいなことになる。ちょっとこの辺りは無駄な時間かなと感じた。


2:「そこまで面白くないが、つまらなくもない」感が原因のプレイ維持。

 1つめの理由に大きく関係する事だけど、『1』と比べて新鮮な驚きは少ないため、「こいつぁ面白い!」というモチベーションが原動力となったプレイではなく、「プレイを途中で辞めてしまうほどつまらなくはない。いや面白い。……いや、面白い……のかな?」という感覚がずっと続く。不満はないのに満足もしないという不思議な状態で 10 時間以上は遊ぶことになるので、なんかムズムズする。

 この感覚の説明が難しいのも、レビューを書かなかった理由かもしれない。「面白いんだけど面白くない」とかワケのわからん感想になりそうで……。


3:『1』のレビュー書いてないから。

 う、うーん、実はこれが一番の理由かもしれん……。『1』やった人なら『2』やってるだろうし、『2』のレビュー読んで興味持った人が「『1』はどうだったのかな?」とサイト内検索しても出てこないわけだし。じゃあ『2』も書かなくていいか、で 10 か月経ちましたとさ。

 んじゃ、なんで今更……と言うと、ブログなどで時々見かける『2』のレビューが、どこもベタ誉めだから。見るたびに「えっ!?」と思ってしまう。『1』やった人なら、俺と同じ感想を持つ人が1人くらい居てもような……というわけで、『3』とか出て本格的に手遅れにならないうちに書き残しておこうと思ったのだった。もう割と手遅れだけど。


●ストーリーについて

『アサシンクリード』やったことない人は多分……というか絶対誤解してると思うが、これは単なる中世暗殺ゲーではない。現代に生きる、とある男(主人公)の遺伝子解析をして、その遺伝子の中に眠る「先祖のアサシンの記憶」をバーチャル化したものが『アサシンクリード』の主な舞台。

 現代から遺伝子の記憶にダイブして中世のアサシンをバーチャル体験していくわけだが、長時間のダイブは危険なため、一定時間ごとにダイブを解除して休憩を入れる。ダイブするための装置を保有する研究者とその助手との会話を挟んだらまたダイブ……といった流れ。

 研究者は、主人公の記憶の中にとてつもない「宝」が眠っていることを確信しており、それを発見するのが目的。しかし、それを狙っている組織が他にもあり……ってカンジで、現代と中世を行き来してアサシンの血筋の記憶を辿りつつ、実は中世での争いは現代でもまだ続いているということが分かってくるという、壮大なストーリーになっている。

02
『2』は、『1』から約 300 年後の話。舞台はイタリアのフィレンツェ周辺。『1』よりキレイでオシャレな街並みが印象的


 特に『2』は「そこまで風呂敷広げちゃって大丈夫か?」とエルシャダイ風に突っ込みたくなるほど規模のデカい話になってくるので、次の『3』でちゃんと満足させてくれるのか不安と期待が入り混じり。

 あと、実は三部作なので、『3』が出てない現時点では『1』だけやっても消化不良、『1』『2』やっても消化不良、『2』からやったら意味不明という、気軽にオススメしづらいシリーズ。『3』まで出るのを待ってから全部やるのが一番いい気がするけど、「ああー、この先どうなるんだー!」という気持ちで焦らされるのが好きでたまらん人は今すぐ『1』からやり始めてもいいんじゃなかろうか。後々、三部作セットが出そうな気はするけど……。

 とにかく、『2』からやると、アサシンアクション自体は楽しめるけど、現代のほうのストーリーがモロに『1』の続きなので、『1』からやったほうがいい。


●アクションについて

『メタルギア』や『天誅』とは違って、常に人混みに紛れてターゲットに近付き、静かに殺せれば万々歳、見つかったら人混みも利用して「そら逃げろー!」という、オープンフィールドを生かした暗殺アクションがポイント。

 難しくはなく、万人が楽しめるギリギリの簡単さをキープしてる感じだが、『2』は『1』に比べると暗殺以外の部分で『トゥームレイダー』とか『プリンス・オブ・ペルシャ』臭いアクションが増えたので、ちょっとだけ難しい場面アリ。

 あと「壁を登る」ということがかなりの部分を占めるゲームなのだが、建物の使いまわしが多く、壁登り中の視覚的要素が変わり映えしないため、「同じことの繰り返し」という感覚に拍車をかけている。

02
レビュー書く時用に撮っておいた画面写真が、なんか全部建物に登ってる写真ばっかりだった。実際、建物の壁をよじ登っていくゲームと言い切ってもいい


 ゲームの目的としては、暗殺対象に近付く→殺して退散する→次の暗殺対象の繰り返しなのだが、『2』は『1』よりは若干その作業感は薄まっている。

 理由としては……
『1』のアサシンは最初っからアサシンだが、『2』のアサシンは、普通の青年が急遽アサシンにならなくちゃいけなくなった過程から入っていることと、『1』はアサシン組織の上層部から指令が下るだけだったが、『2』では、人脈・組織・仲間をイチから築いていくから……だろうか。そのせいで、暗殺以外の行動も多く、『2』のほうが、なんとなく親しみやすくなっているのは確か。

 そういえば、屋根から飛び降りたり、街の人間の近くに落下すると英語(英語音声・日本語字幕にしているからかな?)で何やらザワザワ喋るんだけど、あるとき、水辺に浮かんだボートの上に落下した時に町の人が発したセリフが「ナイスボート」に聞こえてちょっとフイタ


●操作面

 このゲーム、とにかく何をするにも右トリガーを押しっぱなしにする操作が多く、Xbox360 のコントローラのトリガーは他のボタンと違って反発力が強いため、右手の人差し指だけが妙に疲れる。

 他の操作も、『ミラーズエッジ』等と比べると遥かに簡略的で操作しやすくはあるけど、ちょっとだけピョコンと段差から降りたい時など、細かい操作に融通がきかない。ヒョイッと飛び石を飛ぶ程度のジャンプでいいところでも、走り幅跳び選手級の大ジャンプか、段差の縁につかまって慎重に降りるかの二択しかないときもある。

 見た目がダイナミックなアクションをカンタンな操作でできるのはいいが、それ以外の細かい部分に配慮がされてない印象を受けた。こういうのも、積もり積もれば結構なストレスになる。


●これだけはムカついた点

 衛兵に追われたり、真剣に急いでる時に限って、行く手を塞ぐように出現するお邪魔キャラがいる。「ムリヤリ歌を聴かせようとしてくる詩人」と「箱を運ぶ人」だ。

 どちらも開発者的には狙ってこのタイミングで出しているんだろうけど、衛兵に追われて、周囲の人々もザワザワと騒ぎながら「アイツが殺したんじゃねえの……?」って感じで主人公から距離をとりつつあるときに全速力で主人公の横に並んできて、行く手を遮りながら歌われた時は萎えた。そんな詩人いねえよ。不自然だろ。熱気バサラの先祖か。

 一方「箱を運ぶ人」は、むしろ主人公の進路上に自ら飛び込んできて、主人公に当たったら箱を落として大騒ぎするという当たり屋寸前の所業。落としただけでガラスみたいに粉々に砕け散る箱もどうかと思うけど。もう、ターゲットは置いといて、とりあえずこいつら殺したい。


●良かった点

 広大な市街フィールドを読み込み時間なしで駆け回れる。広いということはデメリットになる場面もあるが、やはりシームレスでこれだけ走り回れると気持ち良い。ホントにひとつひとつの街が広いので、ファミコン時代に RPG の街を見て「人口、少なすぎだろ……」とか思ってた世代にとっては「ここまできたか」と感慨深いものもある。

 その反面、死亡した場合のリトライ時にはローディング画面に移行しての読み込みがあるので、ちょっとした失敗からのリカバリーにストレスがある。ここの部分、もっと素早く再チャレンジできるようにはできなかったものだろうか。


●トロフィー/実績について

 前作みたいに鬼のような収集要素はないが、軽めの収集要素はある。総合的には前作より遥かにラク。でも「これは攻略サイトなしでサックリいけるのか?」という難解なパズルも多いので、攻略を見ないことを信条としてる人は、思わぬところで足止めくらってイライラするかも。実績関連のメモをテキストファイルで置いておく。↓

トロフィー/実績ワンポイント


 ……と、なんだかんだ書いたけど、『1』をやって楽しかった人なら、まったく問題なく楽しめると思う。ちなみに『1』は色々と新鮮だったので、純粋に面白かった。オススメ。でもなぜか「『2』も面白いからオススメ!」という言葉は喉からスッと出てこないんだよなァ。不思議不思議。ふしぎ遊戯。

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