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2001年8月 8日

最強のマンガ登場

 正直なところですね、「週刊コミックバンチ」も、そろそろ毎週買わなくてもいいかな、と思ってたんですよ。最初は「蒼天の拳」と「Angel Heart」目当て&応援の意味も込めて毎週買ってましたが、心配せずとも売れ行きはいいらしいですし、「蒼天の拳」は事あるごとに「朋友」と涙を流しながら男の友情を見せつける人情マンガになっちゃってるし、「Angel Heart」はとにかく話が進まないし。気がつけば、ほとんど『リプレイJ』の先が気になるがために毎週買ってる状態。今週号は「立ち読みでいいか……」と、特に買うつもりはありませんでした。しかし。

 友人が買ってきた今週の「週刊コミックバンチ」をパラパラめくっていると、また何やら新連載が始まった様子。とりあえず読み飛ばそうとしたものの、このマンガ、並大抵ではないオーラを放っており、俺、しばらく釘付け。↓ その扉ページ。

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 その昔『サーキットの狼』で一世を風靡した巨匠、池沢さとし先生が描く住宅セールスマンガ、その名も『痛快!! マイホーム』。まず「それはないだろう」というタイトルと、痛々しいまでに荒ぶるフォント、主人公の謎の決めポーズ、そして 2001 年に新連載スタートした作品とは思えない斬新な絵柄が、脳髄に軽くジャブ。池沢先生の時間は、あの頃のまま止まっているのを感じながら、ページをめくります。

 ストーリーの流れをカンタンに説明すると、主人公・一国一城(いっこくいちじょう)は、あまりの素行の悪さから大家にアパートを追い出されてしまい、近所の住宅展示場の家を見上げます。「自分もいつかこんな家が欲しいッ」と思っていると、そこの住宅販売員が、中学の時の教育実習生だったことが発覚。

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双葉小雪(ふたばこゆき)先生。主人公のブッ飛んだ名前に反して普通の名前……かと思いきや、もしかして「ブタ箱行き」をもじったのでは……というのは考えすぎでしょうか。あと、やけに集中線がおざなり。

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 それぞれ今までどんな仕事をしてきたか、などを語り終えると、唐突に夕飯をタカる主人公。開始早々、クズっぷりを見せつけます。「ニコ」じゃねぇって。

 とりあえず小雪先生は まだ仕事中なので、そんな主人公は置いといて、他のお客さんの接客。暇を持て余す主人公は展示住宅の中をうろつきます。しかしその一室で主人公が見つけたものは。

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 小雪先生が接客している横で、オモチャの F1 カーに乗って遊ぶ主人公。キ○ガイ寸前のはしゃぎように小雪先生も無視して接客を続けます。しかし主人公、この家は部屋間に段差が無いことを発見すると、

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 バリアフリーの説明に入るのかと思いきや、池沢さとし先生のサーキット魂が漏れてしまったのか、主人公、暴走。お客さんも「なんだね あの男は!?」と不審な顔をしますが、小雪先生は「あんなバカほっといてください」と一蹴。しかし小雪先生の逃げポーズは どうかと思います。

 その2コマ後、お客さんがエロオヤジに急変、「独身のワシと一緒に住まんか。それならこの家買ってやるぞ」と説明的かつ、苦しい展開に。次のコマでは「ええ きれいなお姉ちゃんヨ どうだワシのオンナにならんか」と絶滅寸前のセリフを吐きますが、そこへ主人公登場。

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 ズバッと言ってやったのはいいのですが、2人とも、視線がズレてますよ? あと、友人は、お客さんの表情がショックを受けすぎててウケておりました。

 主人公が蹴り飛ばして家の外へ追い出すと「なんでえ まるで暴力バーじゃないか バカヤロー」と捨て台詞を残してお客さん、退散。客に対してこの扱いはいかがなものかと思いますが、小雪先生は礼を言います。

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 だから2人とも、視線ズレてるって。

 次に来た客は老夫婦。今度は主人公が接客します。小雪先生は不安そうに見守りながらも、主人公のトークの上手さに驚きを隠せません。なんだかんだで主人公はその家を見事、売ることに成功。小雪先生は お礼に食事をごちそうします。

 家が売れたお礼として、しばらくは食事や寝泊まりする場所の面倒を見てあげることにした小雪先生。どんな仕事をしても長続きしないという主人公の話を聞いて、考え事するのはいいんですが、

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先生、どこを見てるの?

 ……というわけでダイジェストでお送り致しましたが、まだまだツッコミどころ見所満載なので、是非、今週号の「週刊コミックバンチ」はお買い逃しの無いよう。合併号ですよー。……え? 次号ですか? もちろん買うに決まってるじゃないですか。このマンガが続く限り、買います。

 で、個人的にこのマンガ大好きで、ホントに何度も何度も読み返したのですが、友人たちと話すと「痛快っていうか痛い」、「キャラクター全員斜視」、「どうせいずれサーキットで走ることになるって」、「きっとサーキットで稼いだ金で家を買うんだって」等、失礼千万な意見が飛び出しまくり。しかし後半の意見に関しては、このマンガの最初のページの一文が頭をよぎりました。

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大爆走、か……。

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