2011年1月 6日

『SAW II Flesh & Blood』レビュー

パッケージ パッケージ


 映画『SAW』シリーズのゲーム化、第2弾。昨年11月発売。
 しぶとい殺人鬼・ジグソウが、またまた大勢を拉致って片っ端からデスゲームに強制参加させる。
 映画版でも思ったけど、大勢拉致るだけでも大変なのに、匠の技が光るデストラップを作りすぎ。あと、ブラウン管を持ち込みすぎ。

 前作の発売から1年。基本システムのすがすがしいまでの流用が可能にした短期間でのリリースは、
「映画の『SAW』も完結したことだし、まだ話題性あるうちに、もう1個作って稼いどこうぜ! あ、予算はとにかくかけんなよ」感に満ち溢れているが、これが意外と楽しめた。
 微妙な印象を受けた前作も、なんだかんだ言って小パズルを連続で解いていくサクサク感には、それなりには満足していたんだなァということを再認識させられる。


配電盤
前作で食傷気味になった配電盤パズル。
今回は数も減り、前作より、ちょっとだけ難しくなっている


パネル
一定の順番でパネルを踏んでいく仕掛け。
間違うと電流が走るのだが、別に死ぬほどの痛みでもなさそうなので
「一気にジャンプしちゃえばいいじゃん!」とか思いながらポチポチと踏んでいくのだった


 基本的にパズルや謎解きは一新されているし、舞台となる建物も全く新規なので、前作をやっているなら操作感に戸惑うことなく、なおかつ飽きずに一気にガーッといける。
 やや冗長に感じた前作だったが、今作は全体の尺もいい感じに調整されているので、クリア後に立て続けで高難易度にも挑戦できる余裕があった。
 短すぎるということもなく、ホントに、ちょうどいい感じ。

 前作での建物内の探索は、仕掛けられた罠に怯えながら次の目的地を探すための通過道でしかなかったが、今回は文書ファイルとパズルピース、
 シリーズを象徴するマスコット的存在である "ビリー人形" という3種の収集物が増えた。
 収集要素は面倒だと感じる人も居るかもしれないが、個人的には結構好きなので、探索自体に意味が出て良かった。
 かなりイジワルな位置に隠してあるものもあるが、血眼で探し回ってればなんとかなるレベル。

 前作のほうが良かったような気がするのは、戦闘。
 今回は戦闘回数が大幅に減り、戦闘自体もQTE(コマンド入力式)に。
 もはや戦闘の必要性をほとんど感じない有様だったが、やっぱ人同士の戦闘がないとなーという気がしないでもないので、
 多分、制作側もそんな感じで「一応、残しときました」という感じなのではなかろうか。


戦闘
前作では自由に動けた戦闘だったが、
今回は画面に表示されるボタンをタイミング良く押すだけの簡単なお仕事です


 というわけで今回も実績/トロフィーコンプリートはラクな部類のゲームなので、『SAW』シリーズ大好きっ子の諸君は、安売りしてるのを見かけたら即ゲットして2日でコンプオススメ。


 金をかけずに、変えるところは最低限、変える。ある意味、お手本のような続編制作スタイルで、それがちゃんと良い結果として出ている印象を受けた。
 あんまり手間とお金をかけたくない制作サイドの "供給" と、
「別に基本システムそのままでいいから、パズルとかチョロッと変えて、サッサと実績(or トロフィー)ブーストさせろよファッキン」という "需要" が一致したというか。

 まあそれはともかくとしても、全体的に細かく洗練されていて、前作よりプレイしやすい。
 海外では「大して変わってねぇ」「何も学んでねぇ」って感じで酷評気味だったようだが、値段さえ安ければ、この調子で『3』『4』と出されても普通に買ってしまいそうだ。

 ただ、湿気さえ感じる陰鬱とした建物の中で起こる非現実的な殺人ゲーム……という、"心地良い息苦しさ" とでも言うべき世界観の表現は、前作のほうが上だったように思う。
 今作も似たようなものなのだが、突然誰かが襲いかかってくる戦闘がほとんどないということと、やはりゲームとして似たようなことの2回目をやらされている感があり、新鮮味が薄れている。
『SAW』という作品をゲーム化した最初の衝撃という意味で、前作の存在感を大きく感じた。


滑車
滑車に吊るされた人を、地面から吹き上げる炎で火あぶりにならないように左右に移動させながら、モニターで神経衰弱をクリアしなければいけないという、ものすごい仕掛け。
割と火あぶりになっても耐えるこの人もスゴいけど、ロクに仕掛けの説明もせずに初見でこれを解かせようとするジグソウさん、マジパネェッス


 あと、前作や、さらに原作となる映画にも感じたことではあるが、もはやテーマパークの規模で襲い掛かるデストラップの数々は恐怖やサスペンスを超越してきており、
「ちょっぴり過激! ミスッたら命落としちゃうけど、知恵と勇気と筋肉で切り抜けろ! さあ始まります、極限の肉体サバイバル・SASUKE!」といった様相を呈してきている。
 もう「SA」まで一緒なことだし、ジグソウ役の俳優トビン・ベルを起用して「風雲たけし城」みたいな番組作ったら面白いんじゃないか。あ、実況はもちろん古館伊知郎で。


■注意

 このゲーム、PS3の場合はリージョンフリーなので何も問題ないが、Xbox360の北米版にはリージョンロックがかかっており、北米版本体がないと遊べないので注意。
 アジア版と欧州版はリージョンフリーなので、買うならそちらが良いが、通販等で買う場合は事前に確認することをオススメする。


実績/トロフィー攻略メモ

SAW II
SAW II
Flesh & Blood
(アジア版)
US$ 49.90
(約4,130円)
(2011/01時点)
PLAY-ASIA
SAW II
SAW II
Flesh & Blood
(アジア版)
US$ 49.49
(約4,100円)
(2011/01時点)
PLAY-ASIA


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