2017年12月21日

FINAL FANTASY XV DLC『オンライン拡張パック:戦友』

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 FF15の終盤で、主人公のノクティス王子が不在となる10年間のお話。
 この DLC での主人公は「"王の剣" の1人」という設定で、プレイヤーごとにアバターを作ってプレイすることになる。王の剣がどういったものかを知るには、映画『KINGS GLAIVE』を観ていたほうが好ましいが、観ていなくてもまあ大丈夫だろう。

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各項目は、かなり細かくいじることができる。
ゲーム開始後でも変更できるので、とりあえず適当に作って始めてしまうのがいい。
なんと、性別すらも後から変更可能。

 この DLC は予想外におもしろかった。
 これは DLC というか、もう少し調整して単体で売るべきだったのではと思う。
 DLC 扱いだから、現状、FF15のソフトを持っていないと遊べないし。
 (※後日追記:単体で遊べるようになるらしい?)

 ゲームとしては、FF15の世界観と戦闘システムを使った『モンハン』のような感じ。
 本編にも出てきたレスタルムの街を拠点として、敵の討伐や防衛、車の護送といったクエストを受注。
 現地へワープして、クリアーしたらレスタルムに戻って来る。この繰り返し。
 オンラインで協力プレイもできるが、オフラインでAIキャラを加入させて遊ぶこともできる。

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クエ受注→現地でバトル。バトルで手に入ったアイテムを使って、武器を強化していく。

 クエストをクリアーするごとに「電力」が得られ、この電力を使って、送電地域を広げていくのが目的。
 送電が完了した地域によっては新しい NPC がレスタルムに来たり、
 その NPC が一定時間ごとにアイテムを入手してきてくれるようになったりもする。

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送電画面。特に初回プレイでは未知のエリアに何があるのかが気になり、
「どこから送電していくか」に頭を悩ませる。

 大きな4つの拠点への送電が完了すると、ラスボスとの戦いとなり、
 これに勝てば、この DLC はクリアーとなる。
 ストーリー的には、この後、FF15の終盤へと繋がっていく感じだ。

 ただ、これはお話としての一応のクリアーであり、クリアー後も、プレイヤーキャラの強化は行える。
 防具やアクセサリー類は一切なく、装備する4つの武器の強化がプレイヤーキャラの強さとなるのだが、
 この武器の強化が、おもしろい。

 武器の強化は、素材によって上がるステータスが異なるので、「弱い素材で適当に強化した武器」と、
 「強力な素材のみで鍛え上げた武器」では、最終的に大きな差が生じる。
 武器には強化することで上がるレベルがあり、これが上限に達すると、それ以上鍛えることはできない。
 いかに武器のレベルアップを抑えながら、ステータスの上がりが良い素材で鍛え上げていくかということになる。

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素材には一長一短があり、大量に使うので、入手のしやすさも考慮する必要がある。

 4つの武器すべてのパラメータを力にガン振りすれば脳筋キャラが完成するが、防御や魔法面はガタガタになる。
 鳥系などの、近接攻撃が届きにくい敵もいるので、そういった敵にも対応するためには、
 1つはクロスボウ系を持っておくのもいい。
 オンライン協力プレイなら、それぞれ極端な振り方をした4人が集まると楽しそう。

 情報が出揃ってくるにつれて「この素材を集めまくって、これのみで鍛え上げるのがベスト」というのが判明してくるだろうし、その頃がこの DLC の寿命かなという気もするが、この戦闘システムには可能性を感じる。
 この DLC をさらにアップデートで発展させてもいいし、この戦闘システムを流用して別の作品を作ってもいい。
 現時点では4つの武器以外にキャラクターを強化する要素がほとんどないが、アクセサリー程度はあってもよさそうだし、FF7のマテリアのように、武器に何かプラスアルファできてもおもしろそう。
 とにかく、まだまだ楽しくできそうな余地があると感じさせてくれる戦闘システムだ。

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画面左下の時間表示を見ると分かるが、気付けば29時間も遊んでしまった……。

 FF15本編もそうだが、この戦闘システムは本当によくできている。
 武器を高所にブン投げて、武器を投げた先にワープ。高所に刺さった武器に片手でぶら下がる……って、
 一体これ何なんだよ、厨二こじらせたのかよというのが初めて見たときの感想だったが、
 周囲の地形を俯瞰して把握するにはいいし、ジッとしていると徐々にHPが回復していくので、
 「ピンチのときの休憩」と「状況の把握」を兼ねられるのもいい。
 これがないと、敵と距離が離れた際、再び近付くまでに戦闘のテンポも損なわれただろう。

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FF15戦闘システムの要、「マップシフト」。厨二と思ってスマンカッタ

 本編と同様……といえば、「写真」の要素もある。本編と違ってプロンプトは同行しないが、
 写真雑誌の特派員みたいなのが常に尾けているという設定らしく、拠点では写真が確認できる。

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本編同様、「おっ、いいね」と思える写真から、
「なんじゃこりゃ」というものまで、さまざま。

 プロンプトといえば、この DLC 内の進行状況によって、グラディオラス、イグニス、プロンプトの3人がレスタルムを訪れ、「王の剣の力量を確かめる」という意味で戦闘を行うイベントもある。

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石化する攻撃をくらわせた後に写真を撮るプロンプトは、なかなかの鬼畜。

 彼らの討伐報酬には1つしか入手できない武器などもあるので、それらの武器強化の方向性を間違うと
 「あちゃー、また最初からやり直すしかないんかなぁ」とヘコみがちだが、なんと、武器やアイテムを引き継いで
 2周目を開始できるようにもなっている。どんだけ至れり尽くせりなんだ、この DLC。

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1つしか入手できない系のアイテムも、これなら複数手に入る……のかもしれない。


■欠点

 バグが多い。次々に出てくる敵を倒すクエストで敵が出てこなくて詰んだり、
 空中にいる敵に向かってシフトブレイクしたら何もできなくなり、仕方なくクエストをリタイアして戻ろうとしたら、ローディング画面のまま、いつまで経っても始まらなかったり。
 こうなると、一度ゲームを終わらせて再起動するしかない。
 また、突然、キャラの顔が真っ黒になったり、緑色に発光したりする現象も。

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これにはビビッた。真っ黒になるバージョンもアリ。

 あと、ロード時間の長さ。
 FF15本編もそうだが、高画質で広範囲に及ぶ地形データを読み込んでいるからか、とてつもなく長い。
 特にこの DLC は『モンハン』のように頻繁に拠点に戻るゲームなので、
 拠点とクエスト目的地間のロードが長いのは致命的ともいえる。
 SSD にするとかなり改善されるが、それでも「快適」と言えるほどまでに速くはない。
 SSD は "最低限必須" だと感じる。
 この DLC に関しては、一度 SSD を体験してしまうと、絶対に HDD には戻れないと思う。

 まだ行けない地域があることから、この DLC 自体も今後アップデートされそうだが、
 その際、クエストとは直接関係ない範囲には行けないようにして範囲を狭めれば、
 読み込み時間はもう少し軽減されるんじゃないだろうか。

 「そんなの多分もうやってるでしょ」と言われそうだが、バグで範囲外に出れてしまった人の情報によると、
 クエスト失敗になるライン以降の先も、結構な距離の地形データが存在しているらしい。
 これは、実際には行けないはずの地形まで律儀に読み込んでいるということなので、
 なんとか上手いことして、読み込み時間の軽減に努めてほしい。


 ・ ・ ・

 名称に「オンライン拡張」と付いていたので、当初は「誰がFF15にそんなものを求めているんだ……」と思ったが、ゲーム自体がよくできていておもしろかったことと、オフラインでも遊べることに救われた。


 最後に……これは約1か月前にアップしようとして中途半端な状態になっていた記事を仕上げたものなので、
 バグなどに関しては12月のアップデートで改善されているかもしれない(※読み込み時間はまだ長い)。
 ひとまず、どういう内容だったかという参考になれば幸い。






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2017年12月13日

FINAL FANTASY XV DLC「エピソード・イグニス」

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 FF15が発売されて、約1年。
 予定されていたDLC最後のひとつ、「エピソード・イグニス」が配信となり、
 これをもって、当初予定されていたDLCは配信完了となった。
 ややネタバレを交えて、少し書いてみたい。ネタバレを絶対嫌う人はスルーで。

 「エピソード・グラディオラス」、「エピソード・プロンプト」と比べると、
 本編のストーリー上、あまりにも重要な内容。
 特に、FF15への批判的な意見のコアな部分に位置するといってもいい、
 イグニスの目の負傷の理由が明かされる。

 「これは DLC じゃなくて本編でやらんとイカンだろう」と思うのだが、ひとつ問題があって、
 この理由を完璧に理解するには、FF15の前日譚を描いた長編CG作品『KINGS GLAIVE』を観ていることが前提になっている。
 この DLC の中で、レイヴスが部下に義手を見せて「この腕の経緯を知らないわけではないだろう?」
 と言うシーンがあるのだが、その経緯が語られるのも『KINGS GLAIVE』。
 メディアミックス展開も結構だが、「観ていないと話が分からなくなる」のは勘弁してほしい。

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レイヴス「知らないわけではないだろう?」
プレイヤー「知らないです」

 一応、これだけでは不十分と思ってはいたのか、イグニスとの会話シーンで義手について尋ねる選択肢は出る。
 しかし、詳しい経緯までは説明してくれず、原因となった肝心の「光耀の指輪」がどういったものかが、
 本編でも詳しく語られていないのがネックで、やはり説明不足を補いきれていない。
 指輪の説明が不完全すぎることについては、本編でノクトが指輪の装着を躊躇う理由がよく分からないことにも繋がっている。
 多くのプレイヤー目線だと、終始「何なの、あの指輪?」である。


 本編ではあまりにも唐突かつ原因が詳しく語られなかった、イグニスの目の負傷。
 ストーリー上の必要性も感じられず、ネット上では "ファッション失明" とまで言われた負傷だったが、
 この DLC の内容を本編でやれていれば、少なくとも失明の理由についての評価はだいぶ違ったのではないだろうか。

 ただ、前述のように、レイヴスの義手と同様、『KINGS GLAIVE』に依存した内容になっているのが気になった。
 一応、イグニスに「王の剣がその身を犠牲に指輪の力を云々~」と説明的なセリフを喋らせてはいるが、
 その王の剣の活躍を描いた『KINGS GLAIVE』を観ていないと、このシーンの理解度は天と地の差だろう。


 このDLCはちょっと特殊で、マルチエンディングになっている。
 最初、このエピソードの結末がマルチなのかなと思っていたが、最終的にはFF15本編の結末自体を変える規模に。本編がバッドエンドのようなものだったので、ifの世界でもいいから救いのある展開を入れたかったのかもしれないが、そうなる過程がバッサリと描かれていないので、さすがに都合よすぎてワケワカメ。

・本編ではノクトひとりで向かった最後の戦いに、仲間全員と行くことを決意。「行くぞ!」と乗り込む場面
 ↓
・次のシーンではもう戦いが終わって、玉座に座っているノクトに敬礼するイグニス

 いや、その最後の戦いでラスボスを倒すために必要だったのがノクトの自己犠牲であって、
 「それをなぜ回避できたのか」が知りたいんですけど……という感じ。

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本編では問答無用でクリスタルに取り込まれていたノクトだが、
こんな感じでクリスタルに向かって叫ぶ追加シーンはある。
ただ、たったこれだけのことでハッピーエンドにできるのなら、
本編の悲劇的結末は何だったのかということに……。

 ・ ・ ・

 ところどころ綻びは見えるが、このマルチエンディング仕様を本編にも組み込めていれば、
 FF15の評価もまただいぶ違ったものになっていただろうになぁとは思わされる。
 FF6で「シャドウ助けられたのかよー」とか、FF7で「コレルに列車突っ込むバージョンもあったのかよー」
 みたいな感じで、プレイヤーの采配次第でイグニスが目を負傷せず、ノクトも無事な展開に持って行けたなら……。

 ただ、発売から1年経ち、DLC という形でいろいろと補完してもまだ完全とは言い難いわけで、
 FF15の後半の異様な駆け足展開は、やはり時間に追われて仕方なくカットを重ねた結果の、
 歪な代物だったのだろう。

 これまでに DLC としてリリースしたエピソードをすべて本編に組み込み、「エピソード・イグニス」で見せたマルチエンディングの可能性も本編に組み込み、映画『KINGS GLAIVE』の内容も組み込み、本編の終盤ではストーリーとは別にオマケ仕様で可能にしていた「世界の探索」も、ハッピーエンド後に夜が明けた世界でレガリアが飛べるようにして、テネブラエ周辺も探索できるようにして……と、FF15自体を大改修して、完全版を作り上げてほしい。ハッキリ言って手遅れではあるのだが、このままでは、本当にもったいなく感じる。







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2016年12月28日

『ファイナルファンタジーXV アルティマニア』レビュー

 


 本日28日はFF15のアルティマニアの発売日。
 予告通り、早速買ってきたぞ。

 とりあえず、目に留まった情報をいくつか……。


レガリアは当初、飛ぶ予定がなかった。ファンの要望に応えたもの
(『シナリオSIDE』595ページのインタビュー発言より)

 そうだったのか……。
 しかも、要望があった当初は実現可能かどうかも定かではなかったらしく、
 たしかに、それなら飛行型レガリアが本編にまったく関わりがないのは頷ける。


「少なくともコルとイリスとアラネア、可能ならばルナフレーナまで使えるようにしたいですね」
(『シナリオSIDE』596ページのインタビュー発言より)

 DLCに関するインタビューでの発言。
 あれ? シドニーはないの? 武器種「マシンナリィ」はシドニーのためにあるような気がしたけど……。

 とりあえずコルとイリスとアラネアはストーリー上でゲスト参戦しているので、大した労力ではないはず。データはあるわけだし。
 ルナフレーナはバトルデータ一切なさそうだから、1から作ることになると思うが、
 開発にそんな労力割いてもらってまで、皆、ルナフレーナを使いたいだろうか。
 自分の体に他人の病を移して癒すヒーラーみたいなもんだし、戦闘で傷ついた者を無制限に癒せるのかって問題と、
 癒せたとして、癒すごとに自分にダメージが来るのでは。
 自分で作ったルナフレーナの設定、ちゃんと把握しての発言なんだろうか。

 「その能力とは別で、単なるケアル使いです」っていう話だとしたら、ますますルナフレーナである意味はない気もするが、
 よくよく考えたらFF15の世界にケアルないんじゃね? ということに気付き、
 物理的回復薬のポーション以外での回復魔法って実はスゴい貴重な役回りなんじゃね?
 しかも回復必須の超強敵追加と同時にルナフレーナ使用可能なら、むしろ大歓迎なんじゃね?
 と考えていくとアリな気もしてきたが、そういうイメージ全部吹っ飛ばして物理攻撃キャラだったらどうしよう。
 「本編ではよくもあんな役回りにしてくれたなオラァ!」とか叫びながら殴りかかるキャラだったら使います。


アラネアの年齢は30歳
(『シナリオSIDE』30ページ「キャラクター&ワールド」より)

 あんな、特撮モノの女幹部みたいな恰好で飛び跳ねまくって攻撃するのに、三十路だったとは。
 いや、年齢聞いたらますます特撮モノの女幹部っぽくて、なんか興奮してきた。

 あと、『バトル+マップSIDE』のほうに設定資料が少しだけ載っているのだが、そこにアラネアのイラストも。小さいけど。
 アラネアは白くてデカい前垂れみたいなのを着けていて、下半身は前も後ろも見えにくいのだが、
 イラストによるとFF11でいうところのコレであることを確認。
 全国四千万の竜騎士ファン感涙。

 リアルにツッコむと、なんで何の仕掛けもないのにあんな異常な高さまで飛べるのかとか、
 戦闘を生業とする傭兵のコスチュームに、あの高さのヒールはちょっとありえなくないかとか色々出てくるけど、
 そんなのどうでもいいから、早くアラネアが使用可能になるDLC出してくれ。
 最初に予定されている仲間3人分のDLCなんて後回しでいいから。

 というわけで、アラネアファンのために、ゲーム中に録っておいた動画を置いておく。
 PS4の録画機能で撮影したものなので、解像度が自動的に1280×720にされていたり、
 エンコードの過程で映像がちょっと粗くなっている気も。


 


 このダンジョンは暗いことや、このボス敵が大きい&飛んでるということもあって、
 敵に激突する瞬間のアラネアの様子がよく分からないのが難点。
 もっと良い環境で撮りたかったが、ストーリー上ではこのダンジョンでだけの共闘で、
 その後は屋外戦闘のときに稀に手助けしてくれるのだが、それを狙いつつ時間帯が日中・晴れを狙って撮るってのは
 なかなか時間がかかるので、そのうち撮れたら撮りたい。

 あと、攻略本によると、アラネアの技「エア・スペリオリティ」は回転落下式のクリティカル版があるらしい。
 初登場時のアレだろうなァ。というわけで初登場シーンも録っておいたのでドウゾ。


 


結局よく分からなかったこと

 ……ほぼ全部。
 過去のアルティマニアで時折見られた、「このとき、このキャラクターは何を思っていたのか」などは
 ストーリー解説の中でベニー松山がやってくれると思っていたが、
 あくまでゲーム中のセリフと画面写真だけを使ったダイジェストに留まっていた。
 さすがのベニー松山も攻めきれなかったか……。


 あと、インタビューのページで気になった箇所をいくつか。
 誌面はQ&A方式ではないけど、分かりやすくするためにインタビュアーはQ、開発の返答はAで書いている。


Q.エンディングでノクトとルナフレーナが映るシーンには、どんな意味が込められているのでしょうか?

■A.そこはプレイヤーのご想像におまかせします。

 で、出たー、プレイヤーのご想像におまかせしちゃうパティーン
 あのな、これ「答えません」って言ってるのと同じだからな。この言葉を使うときは、失礼を覚悟で使ってほしい。

 しかし、便利な言葉だよなぁ。これで通るなら、日常でも皆こればっかり使うと思うぞ。

 教師「オイ、今、何時だと思ってる。なぜ遅刻した?」
 生徒「先生のご想像におまかせします」

 社長「どういうことかね! 予算はオーバー、予想収益も大幅に下回っているじゃないか! 説明したまえ!」
 部下「社長のご想像におまかせします」

 どっちも、ブン殴られて終わりだよな……。


■Q.少し話はそれますが、エンディング直前の玉座のシーンで、天井から何体も吊り下がっている人形は何だったのでしょう?

 よくぞ聞いた! 意味ありげだったけど何だったんだアレ。
 誰かの死体だと思ってたけど、誰の死体かも明かされないから、ひたすら「?」だった。

■A.あれは、アーデンが玉座の間でノクティスたちを長いあいだ待っていた、という描写です。
  アーデンは、一般の感覚とかけ離れた趣向を持つ猟奇的な性格なので、
  ノクティスを待つ10年間にあんな風景を作り、王の空間を汚して遊んでいた、というニュアンスですね。


 えー……。そういうことを表現したいなら、もっと分かりやすい描写あると思うけど……。
 結局、死体なのか人形なのかも分からないまま。

 好意的に解釈するなら、あんまり残酷なことをするとCERO的にマズかったり、発売に支障が出たりするから、
 やりたい表現ができなかった可能性はある。
 あの王の間にはクレイラス(グラディオラスの父親)の死体もあったはずだし、少し地下に行けばレギスの死体もある。
 猟奇的、と言うなら、それこそ首を切って並べてノクティスたちをブチギレさせる程度のことはやらないと
 今の時代、衝撃は与えられないと思うが、死体損壊や首切りは時代的にどんどん表現できなくなってきてるからなァ。
 ましてや、FFという健全ブランドでそんなリスクは冒しそうもない。

 というか、単純に飲み物や食べ物のゴミを玉座付近に撒き散らして、ゴミ屋敷みたいな惨状にするだけで、
 長い間待っていたことの表現や、王の空間を汚す表現、ノクティスたちへの挑発など、全部一気に可能になると思う。
 なんでそこで謎の人形を吊るすという表現になるのか。
 この発想をしたヤツが一番猟奇的だよ。意味不明で怖いわ。


 ・ ・ ・

 ゲームが3D主体になってきた頃、紙媒体で見る3Dのダンジョンマップの見づらさに、攻略本の限界を感じたことがあった。
 そもそも現在ではその辺りを飛び越えて攻略本そのものが死滅しかかっているし、
 ネットのWikiに加えて、素人が動画を投稿するのが当たり前の時代になったことで、攻略動画の恩恵もスゴいことになってきている。

 そんな中、紙媒体の意地とでも言うべきか、隠しダンジョン・プティウォス遺跡の解説は執念を感じた。
 敵が一切出て来ず、ひたすらジャンプだけを駆使して進む、マリオみたいな変わり種のダンジョンなのだが、
 方向感覚なんて一瞬で消し飛ぶ鬼の立体構造であり、紙媒体という平面で解説することを全力で拒むかのような、
 まさに攻略本殺しのダンジョン。特にキツい終盤はページがほぼ画面写真オンリーで、写真に矢印を描いていくことで
 「ここは、こう! 次はこっち!」という力技で対応。「まあ、こうするしかないよね」とは思うが、
 残念なことに、動画を観たほうが遥かに分かりやすい。
 そろそろアルティマニアも書籍という形態から、攻略Webサイトやアプリなどのデジタルに移行する必要性を感じてしまった。
 このダンジョンの攻略手順にしてもそうだが、キャラクターの各技や名シーンなども動画で観れたら、
 攻略本としての存在価値は現状よりかなり上がるだろう。

 以前にも書いた気がするが、いつ頃からかアルティマニアは一定以上の分厚さであることが義務付けられてでもいるかのような、
 「本当にこの分厚さが必要か?」という気がしてならない。
 読み応えはあるが、欲しい情報に対する検索性は恐ろしいほど低い。
 この辺りも、デジタル化することでだいぶ解消されるだろう。

 ただ、アルティマニアは『FF9』のときに「オンラインアルティマニア」として、一度デジタル化に挑戦している。
 FF9のオンラインアルティマニアは比較的短期で公開停止になってしまったことから、何か問題があったか、
 あまり評判がよろしくなかったのかなという気がするが、回線速度の上昇や動画の普及など、今では事情がだいぶ異なる。
 あの頃はとにかく重すぎて何か調べる気にもならなかったが、今ならいけるんじゃないだろうか。


 『シナリオSIDE』は608ページ、『バトル+マップSIDE』は750ページあるので、
 まだ全部じっくりと読めていないが、結論としては、FF15の不明だった点を解明するための情報はほとんどなく、
 攻略に関してはネットで事足りてしまう今の時代、価格相応の何かが得られるとは言い難い。

 FF15はクリアーするだけなら攻略Wikiすら不要なくらいのゲームなので、いくら詳細でクオリティが高かろうとも、
 税別で1,600円と1,800円と考えたとき、その名の通り、もはやマニアしか買わない一品になりつつある気もする。
 ……マニアだから買うけど。

 FFのアルティマニアはバトル編とシナリオ編の2冊に分かれるのがスタンダードだが、
 ゲームとしてやり込む際はバトル編だけ手元にあればいい……という今までのアルティマニア定説を覆し、
 写真付きの全食事データや全サブクエストデータ、全釣り具データなどがシナリオSIDEに掲載されているので、
 バトル+マップSIDEよりも今回はむしろシナリオSIDEのほうがページを繰る機会は多いかもしれない。
 とはいえ、クリア後の隠しダンジョンの詳細な攻略や、全討伐依頼データ、全敵データなどはバトル編に収録なので、
 しゃぶり尽くそうとしたら、どっちも必要なのだが……。

 現時点のFF15で必要と思われるデータは十二分に詰め込まれているので、年末年始に攻略本を読みながら
 チマチマ進めたい人は買って損なし。特に、入手できるアイテムがランダムのキラキラポイントでの
 各アイテムの入手確率(50%-25%-25%で3種のアイテム等)の情報は攻略Wikiでも網羅しきれないので、地味に助かるはず。
 各敵も細かく弱点が設定されているゲームだが、どの敵はどの武器種がダメージ倍率いくつだとかも完璧に載っている。
 個人的には釣りをやりたかったのだが、どこで何が釣れるのかの情報を調べようとすると結構メンドイので、
 この本のまとまった情報はありがたかった。

 単にクリアーだけしたいライトユーザーには不要。知り尽くしたい人や攻略本スキーは必携。
 今までのアルティマニア以上でも以下でもない、ある意味では無難な作りではあるが、
 今の日本における最強の攻略本制作集団が創り出した百科事典みたいなこの2冊、畏怖と畏敬の念をもって読み漁りたい。


 しかし……ダメだったか、ベニー……。








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2016年12月12日

FF15をクリアーして……


※寄り道しまくり&長時間放置が何度もあったのでクリアタイムが40時間超えてますが、普通にやると20時間くらいです。


 「えらいことやらかしてくれたなぁ」というひとことに尽きる。
 FF15を100ページの小説とすると、「50~90ページの原稿をゴッソリ紛失してしまったけど、
 それらしき原稿用紙が数枚だけ見つかったので挟んでおきますね」といった感じ。

 「説明不足」という言葉では足りないほどの説明不足と、描く予定だった部分をバッサリカットして
 恐ろしいほど切り詰めた感のある、謎の駆け足展開。
 映画を観ている途中で寝てしまって、終盤でハッと目覚めたら全然意味が分からない感じに似ている。

 単純に「ストーリーがクソ」なのではなく、当初の予定を何かの事情で大幅に変更・短縮しなくてはならなくなって、
 しかもその規模が尋常ではない印象を受ける。事実、ストーリーもそうだが、ゲームのボリュームもおかしい。

 中盤までは文句のない完成度で、水の都・オルティシアでのリヴァイアサン戦を体験したときは、
 「FF15は、この世の全RPGの中でもトップクラスに位置することになるんじゃないか」という鳥肌感覚すらあった。

 この戦闘において、プレイヤーはそんなに大した操作をするわけではないのだが、
 「そんなの関係ねぇ!」と言い切れるほどの圧倒的な満足感。
 FFの名物召喚獣だったリヴァイアサンの凄味というものを、初めて伝え切った感。
 今までのRPGの映像主義というか、映像に偏重した流れにはどちらかというと否定派だったが、
 「この迫力は、この映像レベルでないと実現できない」という説得力があった。
 ネタバレOKな人は↓の動画を観ると、それが分かってもらえると思う。



 JRPGは長年不作続きで、RPGというジャンルが進化していくにつれて、巨大な開発力がないと作れないシロモノに
 なりつつあったこともあり、「もう日本の開発力ではリスクが高すぎるジャンルなのだろう」と個人的には諦めている部分もあった。
 しかしFF15の前半戦は、そういったものを一気に払拭する、JRPGの逆転の狼煙にも見えた。
 中盤でこれなのだから、「このまま最後まで行ったら、このゲームはマジでスゴいことになるぞ」と。
 まさか逆の意味でスゴいことになるとは思ってもみなかったが……。


 邪推だが、オルティシエまでを作ったところで、上から

 「もうそのへんでいいから発売できるようにしろ」
 「えっ、でもまだこれ中盤で」
 「適当にそれっぽく終わらせろ。ソードマスターヤマト風で構わん」

 ……みたいなやり取りがあったんじゃないかとすら思う。
 ソードマスターヤマトは未回収の伏線すべてに説明をしてくれるが、FF15は説明が足りていない分、
 ある意味、ヤマト超えしているといってもいい。

 オルティシエまでの作りはホントにスゴく丁寧で、「世界よ、これがJRPGだ」って感じだったのだが、
 まさかあそこの段階からいきなり話を畳みに来るとは思わなかった。まだこれから広げていく段階だったのに。
「世界よ、これがJRPGだ(震え声)」になってしまった。


 FF13のときは、ストーリーやキャラクターの言動には序盤から不安があったので、急にどうこうというわけではなく、
 順調におかしくなっていった感が強かった。

 しかし今回は違う。中盤までこれだけのものが作れて、そこから先がなぜこうなってしまうのか分からない。
 まるで、重要なイベントシーンのムービーだけはすでに作ってあって、そこの間を繋ぐようにして開発していくはずだった予定が、
 何らかの理由で一気に全部おじゃんになって「できてる部分だけ繋げて、とりあえず終わらせました」感がスゴい。

 終盤からエンディングにかけては特に意味不明なのだが、もう少し「何が起きたのか」の説明を間に入れていきさえすれば、
 名シーンになり得そうなムービーはある。それゆえに、どうしても「惜しい、もったいない、なぜ」という感想が出てくる。
 ちゃんとしたレビューを書きたいが、まさか前半と後半で評価がここまで急転直下することになるとは思わなかったので、
 気力がない。怒りなんか、微塵も湧いてこない。ただただ、もったいなさによる脱力感で魂が抜けたみたいになる。


 唯一の救いは、オープンワールドRPGとしての基礎部分はよくできていることと、
 中盤からはいつでも過去に戻ることができ、オープンワールドの探索・サブクエスト・討伐依頼がいつでも楽しめるということ。
 この2つのおかげで、ストーリーはもう見なかったことにして、そっちだけを楽しむことができる。
 トロフィー対象になっている強敵・アダマンタイマイの討伐や隠しダンジョン攻略、
 主人公たちの愛車・レガリアが改造を重ねて最終的に空を飛ぶなど、触れずには終われない要素がまだまだある。




 特にレガリアの飛行は「さまざまな冒険の果てにこうなるんだろうな」と期待していたので、まさか本編とまったく無関係だとは思わなかった。
 この映像美ならば、かつてFF6のセッツァーがファルコン号を海の中から疾駆させた、あのときの感動を超えてくれると信じていたのだが……。
 ちなみに本編のレガリアは、ドタバタの駆け足展開の中でブッ壊れて、そのまま終わりである。

 昔、RPGの終盤といえば空飛ぶ乗り物がつきものだったが、映像の進化……特に2Dから3D主体になったことと、
 当時のハード性能でのCD-ROM、DVD-ROMという媒体からの読み込みという点で限界があり、
 「世界の上空を乗り物で飛び回る」ということが技術的にかなり難しくなった時期があった。
 FF8の飛空艇は飛行先のエリアデータの先読みが満足にできなかったためか異常な鈍足だったし、
 FF10ではもう無理と判断されたのか、飛空艇自体はあるが自由な操作はできず、行き先はマップからの指定式になった。

 しかし↑の動画を見ると分かるように、世界をオープンワールド化しただけでなく、こんなにもリアルに飛び回ることを実現している。
 これを見たときは感動だった。RPGの終盤で、またあの万能感を味わえるのかと。
 欲を言えば、ストーリー上、ピンチのときにこの変形を経てパーティーを救ったら、どんなに感動的だったろうか……。

 ・ ・ ・

 先日の発表によると、新たな強敵やトロフィーの追加、プレイアブルキャラの追加なども行われるらしいので、
 RPGとしてのFF15が好きな自分としては、まだこの先も遊べそうで、そこの部分については期待している。
 とりあえず、自動車整備工のシドニーや女竜騎士アラネアは来るだろう!
 武器のカテゴリに「槍」と「マシンナリィ」という、専用キャラが居ない武器種があるから、どう見てもこの2キャラが怪しい。

 なお、イベントシーンが説明不足すぎる点は開発も認識しているようで、今後のアップデートで
 異例のイベントシーン追加も予定されているが、正直、絶対補完しきれないと思う。
 現状が歯抜けすぎるため、これを全部埋めて完璧なRPGにするには、ちょっとしたゲーム1本分以上の労力がかかるはず。


 あと、ここまで書いて、オルティシエ前までについてほめすぎな気もしてきたので、これもあえて書いておこう。
 主人公・ノクトが、誰に対してもタメ口すぎ。仲間内は全然OKだし、歳が近そうなシドニーあたりにもタメ口なのは別にいい。
 しかし、その祖父にあたるシドや、旅先で会う明らかに年上&ベテランの釣り好きのオッサンに対してもタメ口なのは閉口。
 そして極め付けが、オルティシエを擁する国・アコルドの首相に対してもタメ口なのは参った。しかも腕組み状態。



 微ネタバレになるが、前王である父がゲーム中で亡くなっているため、このときのノクトはルシス国の新王として対応している状態。
 仮にも国のトップ同士の会話なんだから、王らしい口調……はまだ無理にしても、せめて礼儀正しい口調で頼むよ……。
 首相も、こんなガキに腕組みながらタメ口で話されても怒りもしないって、人間できてるなぁと感心していたのだが、
 オルティシエで水神・リヴァイアサンの儀式に挑む際、街の市民にも被害が出るおそれがあるので、
 避難活動も頼みたい、という話になったとき……



 さ、さささ3名? オルティシエ、めちゃめちゃデカい街ですけど、3名?
 どんなに少なく見積もっても数十人は要りません? ノクトたちの仲間がちょうど3人ですけど、別に合わせなくていいんですよ?



オルティシエの街ってこんな感じなんですけど、この街の市民の避難を3名で?


 急に「首相もおかしい説」が浮上し始めたが、この後、選択肢を選んでいくと……



 さ、最高の信頼を勝ち得たー! あんな失礼な態度で!
 しかもこの握手の様子が、この日の宿泊時のプロンプトの写真にあるという。
 これ、室内で2人だけで会話していて、しかも話の内容的に国のトップシークレットレベルだったんだけど、
 プロンプト、お前、見事にパパラッチしたの? 首相周りのセキュリティ、ガバガバやんけ……。

 ・ ・ ・

 ……というわけで、ノクトのタメ口なんとかしてくれのコーナーでした。こういう細かいツッコミをし始めたらキリがないのだが、
 こういう部分全部に目をつむっても、ひどいストーリーだったと思ってほしい。


 28日にはアルティマニアが発売されるわけだが、FF10以降、バトル編とシナリオ編に分かれるのが通例のアルティマニアシリーズで、
 初めてシナリオ編が気になる。中盤から明らかにおかしくなった各キャラクターの行動理念や、
 不足の鬼、意味不明の嵐と化したFF15をどうカバーするのか?
 毎回、小説形式でシナリオやキャラクターの心情をカバーしたりしているが、今回もいけるのかベニー松山?
 発売日に買いに行くからな?


 しかし、前半部分のデキが良い分、体験版には見事にだまされた形となったわけだが、
 一度、FFシリーズの完全復活を夢見させられた後のこれは……
 この画面写真(※微ネタバレ)のセリフを借りて、このセリフでシメよう。

 ……悪い、やっぱ辛えわ。


■関連記事
 ・FF15体験版『JUDGMENT DISC』プレイレポート






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2016年11月24日

FF15の写真ページ


 FF15のゲーム内での写真保存は、少なくとも初期状態では最大100枚が限度の様子。
 スキルによって保存枚数が増える可能性はあるものの、仮にそれがないとしたら、後半になると昔のは上書きしていくことになる可能性も。
「うーん、せっかくの写真が消えるのはもったいないなー」と思い、ページを作ってそこに載せていくことにしました。
 まだ体験版で撮影できたものしか載ってませんが、発売後、ボチボチ増やしていけたらと思います。

 写真は「決まったもの」と、プレイ中の様子をそのまま撮影したものと2種類あるようで、「決まったもの」は
 アルティマニアあたりがコンプリートしてくれるかなァとか勝手に期待。ちなみに12月28日発売らしい。ハヤイ。







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2016年11月19日

FF15体験版『JUDGMENT DISC』プレイレポート

 発売直前のサプライズという形での新たな体験版が配信。
 ネット上ではバグがいろいろと報告されているが、自分のプレイではバグには一切遭遇しなかった。
 うーむ、世間的にはマイナーな Xbox One 版だったからか?
 まあ、発売延期してからの期間でゲーム進行に関わる致命的なバグを徹底的に潰したらしいし、
 発売後もパッチ当てていくらしいので、バグに関してはそこまで心配する必要はないだろう。

 ただ、ネット上を見ていると「オープンワールドのゲームだから、バグを潰すのは尋常じゃない労力」
 と擁護している意見も見受けられるが、仮にもプロなのだから、作るのが大変なことは早い段階で分かっていたはずで、
 バグ取りに相当な時間を費やす必要があることも分かっていたはず。
 そこも含めてスケジュールを管理すべきなので、ここは叩かれても仕方ない部分。
 そもそもこのゲーム、"ヴェルサス13" として発表された頃から11年が経過しているので、
 いくらオープンワールドでも、さすがにいかがなものかと思う。

 ネット上の意見では、画質の低さも挙げられている。



(※クリックすると1920×1080のデカい画像になります。
 重いですが、今回の記事ではすべての画面写真をあえてフルサイズにしています)


 たしかに、1920×1080の解像度の割には、なんだかぼやけているような感じなのは否めない。
 1280×720のゲームを1920×1080に拡大したみたいな感じ。

 ……と言っていたら、PS4版で体験版をプレイしていた知人がスクリーンショットを上げてくれて、
 比較してみてエラい差が出ていることに気付いた。



PS4版。


 キャラクターの距離や位置もまったく同じというわけではないので、パッと見では分かりにくいと思うが、
 ほぼ同じ距離・位置にある主人公のグローブのディテールを見てみると、随分違う。
 画面右下の名前が出ている部分は両者ともクッキリしているのが分かると思う。決して画像自体の質が落ちているわけではない。

 というわけで、PS4でも体験版をダウンロードして、できるだけ同じ条件で写真撮影してみた。


 


 左が Xbox One、右がPS4。
 FF15は時間帯によって光の加減が微妙に変わってくるので、色味の微妙な違いは無視してほしいが、
 それを抜きにしても一目瞭然の結果。実際にプレイしている際はそこまで気にならなかったのだが、
 静止画として抜き出すと、かなりの差が出る。少しでも画質を追い求める人はPS4版がオススメだろう。
 俺はエックスボクサーなので、やるなら Xbox One 版を購入するつもりだったが、この結果を見て
「とりあえずPS4版にしようかな……」と日和っているところ。安くなった頃に Xbox One 版で実績がんばる……。


 
 一方、イベントシーンなどでは、両機種版とも有無を言わせぬ超絶画質。
 もはや実写さながらで、映像主義のFFも「ついにここまで来たか」という感じ。


 ここの比較を見る限りではPS4 Proでもそこまで画質に大差はついていないが、
 これはおそらく、4k環境をキャプチャーできる機器がまだないからってのもあるだろう。
 あくまで4kをHD環境でプレイしての比較と思われる。
(※後日追記……4kキャプチャ機器は、Intensity Pro 4Kという商品が、あることはある様子。
 ただし、ここの情報を見ると、PS4 Proのキャプチャは、まだできない?)

 24日に発売が迫っている<Xbox One Sだとどうなるのかが良く分からなかったので調べてみたのだが、
 Xbox One S はHDRには対応するが、4k対応はあくまで映像(ゲームではなく、映画や動画など)のみっぽい。
 つまり、こういうことだろう。

ハード4k(ゲーム)HDR(ゲーム)4k(映像)HDR(映像)
PS4 ××××
PS4 Pro
Xbox One ××××
Xbox One S ×

 4kは、現在主流の1920×1080という解像度を単純に倍の3840×2160にして、その面積でもぼやけない高画質……と認識している。
 間違ってたらスマン。そしてHDRは最近勉強したのだが、画面の輝度に関わる最新技術で、
 ひとことで言うと「よりリアルな光の表現ができるもの」という感じらしい。

 4kとHDRは別物であり、今後の映画などは4k+HDRが標準になっていくだろう、ということだとかなんとか。
 ただし、HDRはそもそもHDR対応のテレビがないと効果がないらしいので、現時点ではそこまで考える必要もなさそう。
 4kのほうは、現在のHDテレビやモニタでも多少の画質向上はするらしい。
 同じ画像を縮小したとき、より高精細なほうが綺麗に見える……ということだろう、タブン。
 重ねて言うが、間違ってたらスマン。

 こうして見ると Xbox One S の利点がゼロだが、Ultra HD Blu-rayの再生が可能らしい。
 Ultra HD Blu-rayを観るには専用のプレイヤーがないとダメなのだが、ゲーム兼プレイヤーとしての選択なら安価。
 ゲームとは関係ないが、Ultra HD Blu-rayの映画を楽しみたい人には……といったところだろうか。
 むしろPS4 ProがUltra HD Blu-rayに対応していないことが不思議な感じ。
 Xbox 陣営は、来年以降に発売予定しているProject Scorpioが4kとVRに対応するマシンのようなので、現時点では少々遅れをとっている。

 そして、以上の点は別にして、FF15に限って言えば、PS4版と Xbox One 版ではPS4版のほうが微妙に画質が上ということ。
 単純にハード性能が上か下かという問題でもなさそうだが、少なくとも体験版で判断する限りではこうなる。
 ちなみに Xbox One のゲームが全て必ずこうなるわけではないので、ご注意を。
 Xbox One 版ダークソウル2とか、60fpsヌルヌルでスゲー綺麗だったよ。

(※後日追記……Xbox One版FF15はそもそも解像度が1080pではなく、756~900pだとか。
 なので、ハード性能差ではなくゲーム自体がそういう風に作られている、というのが低画質の真相のようだが、
 なぜそう作ったのかと考えると、PS4と同等のパフォーマンスを出すことが難しいと判断したためではないか……
 という話になってくるので、結局はハード性能が若干下回っている、で正解なのかもしれない。)


 ・ ・ ・

 ……というわけで話が脱線したが、体験版のレビューに戻ろう。
 2015年3月発売の『ファイナルファンタジー零式 HD』に付いていた体験版をプレイしたときは
「これは……ちょっと今回は発売日に買うのやめとこうかな」と感じる不安さがあった。
 とにかくあらゆる点が説明不足で、 カメラはグワングワン揺れるし、操作も洗練されていなかった。

 あれから1年8か月経ったわけだが、正直、かなり良くなっている。唯一心配なのは、
「オープンワールドにしたのはいいが、その広さに見合った何かがちゃんと用意されているのか?」という点。
 体験版は結構長く遊べるうえ、寄り道もできるようになっているのだが、思い返してみると
「特に何もない場所をダッシュで走っていた」という記憶が大半を占めている。

 実際、世界の広さをリアルに表現するとこうなるんだろうなというものは感じるのだが、
 そういうリアルな部分を意図的に省略して、ゲームとして退屈な場面が極力ないようにプレイヤーを楽しませることに徹してきたのが
 今までのRPGであり、積み上げてきた "省略の美学" とでも言うべきもの。
 この点は体験版だけでは判断できないのでまだ何とも言えないが、製品版ではどう料理しているのか気になるところ。

 このオープンワールドとダッシュにしてもそうだが、FF15は、これまでのRPGがゲームであるがゆえに目をつむってきた点を
 1から総点検し、「全部リアルにしていこう」という意気込み、そして執念が見える。


●リアル1:戦闘と魔法

 戦闘については、FF12で「フィールド画面からのシームレス移行」「キャラが自由に動ける」といった
 新しい方向性を示せたにも関わらず、FF13は「エンカウント方式」「キャラが自由に動けない」に戻ってしまった。
 個人的にはFF12の戦闘システムは恐ろしい完成度だと思っていたのだが、戻った理由としては、
「戦闘にはエンカウントで突入して、カッコいい戦闘の曲がかかって……」というオールドタイプを好む人が多かった……
 ……とかかなー、と勝手に想像している。

 FF15はFF12に近くなり、フィールドから戦闘へシームレスに移行。ATBゲージはなし、コマンド式ですらなくなった。
 ボタンに割り当てられた行動を覚えておけば、直感的に戦うことができる。
 Xbox Oneのボタン配置で言うと、X……ガード、B……通常攻撃、A……ジャンプみたいな感じ。
 十字キーの4方向で、装備している4つの武器を切り替えられるのだが、魔法もこの内のひとつにセットする。
 HPやMPは物陰でしゃがんでいると自然回復していくので、上手く戦えば回復アイテムを使わずに凌げる。


 
 画像じゃワカランだろうけど、ATBゲージがなくなったことにより、
 スピーディーかつノンストレスな戦いになっている。アクションRPGに近いかも。


 今回の魔法は対象となる敵だけでなく周囲のフィールドにも影響を及ぼすため、
 敵と仲間が近距離に居るときに魔法で攻撃すると、仲間も巻き込んでしまう。
 今までのように気軽にぶっ放すわけにもいかなさそうだし、魔法もMP制ではなく、
 エレメントが宿る石などを見つけてそこから吸収してチャージしておく……というシステムで使用回数に限りがあるので、無駄遣いも禁物。
 ここぞというときのために取っておく手段になりそう。
 エレメント吸収は、FF8のドローを思い出させる。


 
 フィールドに点在するポイントからエレメントを吸収する。
 これを元に、魔法を精製する。


 
 ブリザドを使った直後。
 シヴァでも来たのかというくらいの氷雪っぷり。


 
 戦闘後も氷まみれ。
 仲間がしばらくずっと「ゲホッ、ゲホッ」って言ってて、なんか罪悪感が……。


「ATBゲージがなくなった」と書いたが、魔法にのみ、使用後一定時間はチャージタイムが発生する。
 これは写真を見ても分かるように、魔法攻撃が今までのFFより強力な存在であるのが理由だろう。
 以前の体験版ではラムウ召喚を見ることができたのだが、小さい村なら消し飛ぶくらいの大災害だったので、
 終盤に出てくるであろう召喚獣の演出には期待がかかる。


●リアル2:仲間の存在感

 フィールドを走っているときなどにおもむろに剣を振り回すと、横を走っていた仲間が
「っとオイ、あぶねぇだろ!」とか言いながら、焦った様子で剣の軌道から避ける。主人公も、ちゃんと「ご、ごめん」と返す。

 戦闘中も、仲間に指示を出すコマンドがあるのだが、それを使わずにひとりで戦い続けていると
「オイ、ひとりでやってんなよ!」とツッコミが入るし、正直、忘れてることもあるので、
「おっと、そうだった」と気付かせてくれる良いアクセントになっている。
 タイミング良く連携が決まると、仲間と背中合わせでポーズを決めたりするが、
 なにぶん男4人パーティなので、どこかホモォ……な匂いは絶えない。

 店の中に入ると、

 プロンプト「おっ。ノクト、これ見てよ」
 ノクト「どうした?」

 といった会話も自然に入り、仲間の見ている方向を見ると、珍しい商品の紹介があったり。
 プレイヤーもこの瞬間はノクトの気持ちで「ん、何だ? どこだ?」とキョロキョロすることになるので、
 初めて入る店の中などでは、今までのRPGにはないレベルで「仲間と旅をしている」という臨場感がありそう。


 
 仲間の挙動を見る限り、キャラクターの当たり判定にはかなり気を遣われているのが分かるが、
 海岸で水のかけ合いっこをしているバカップルはすり抜けてしまって、ちょっと残念。
 楽しそうにしているところへ邪魔に入ると、急にブスッとした表情で睨み付けたりしてほしかった。


●リアル3:宿泊と写真

「レベルアップは宿に泊まったとき」という、まさかのウィザードリィ形式を採用。
 HPやMPは自然回復するので、無理にしょっちゅう宿泊する必要はないのだが、
 食事をとるためや、時間を夜から朝にするためにも宿泊は必要。
 ずっと待っていても朝にはなるが、夜は危険しかないため、やれることがほとんどなく、ほぼ寝るしかない。
 高級宿は取得経験値の倍率が上がるので、お金がタップリある状況なら高級宿に泊まるようになっていくのだろう。
 個人的には、ゲーム中、ちょうどいいタイミングで宿泊が必要になるので、一息つく時間というか、一区切りにいい要素だと感じた。


 
 妙に気合の入った料理の数々。レストランでも食べられるが、かなり高額。
 野外キャンプ時は、持っている食材を使って仲間のひとりが作ってくれる。
 料理によって、HPや攻撃力アップなど、翌日以降にいろんな効果が発生する。



 仲間たちとの様子を眺めつつ、レベルアップ具合の確認。
 ここの様子も、いろんなパターンが用意されていて飽きない。


 今回の目玉ともいえるのがこの宿泊で、前回の宿泊から今までの間の冒険を、「仲間が撮った写真」という要素で振り返ることができる。


 
「オイオイ、お前あのときカメラ目線だったのかよ」みたいな写真も結構あり、気に入った写真は保存していくことができる。
 RPGでの冒険の記憶をこういう形で残していけるのはおもしろいし、
 今までのRPGではパーティーを全快させるための作業でしかなかった「宿泊」という要素を、
 冒険の一区切り・レベルアップ・食事・冒険を振り返るという盛りだくさんの内容に仕上げた点も素晴らしい。


 今まで、男4人旅という点がどうもむさ苦しく感じていたが、この辺りの要素を見ていくにつれ、
「たしかにこれは、男ばかりじゃないとダメだな」と感じるようになった。
 野外キャンプをする機会の多いゲームだが、もし女が居ると、同じテントの中で寝るのはマズい。
 そっちはまだテント2つ張ればなんとかなりそうだが、宿泊施設のほうは、ちゃんとした宿ではなく
 格安のトレーラーハウス型の宿もあるため、部屋を分けるということができない。

 それに、仮にメインパーティーに女がひとり混ざっていたら、こういう旅の感じは出ない。
 必ず男の誰かひとりと仲良くなって、残りの男は蚊帳の外……みたいになりそうだし、
「3人の男全員と仲が良い女」なんて恐ろしく不自然だし、逆に気持ち悪い。
 全員が対等な感じで、仲の良い男仲間たちで気兼ねなくワイワイやってるムードを出すには、
 パーティー全員が同性同士であることが必要だったのだろう。

 普通のRPGならそこまで考えないが、FF15は特に「リアルであること」を目指しているようなので、この辺りも考えての "男4人" だと思いたい。
 ……でもまあ、男嫌いの女性キャラとかがストーリー上、仕方なく加入してもいいのよ?

 あと、「ホスト臭い」と言われ続けていた主人公たちの格好だが、これは王都警護隊の戦闘服らしい。
 たしかにそれなら、レザーという丈夫な素材や、黒というステルス色も理解できる。
 ……ただ、それならそれで、ひとりだけノースリーブでカジュアルなアレンジがされてるのは謎だけど。


 
 服装はいろいろあるようで、体験版の段階でもカジュアルな服装は用意されていた。
 カジュアルにすると最大HPが下がる代わりに素早さが上がるなどの微妙な変化も。


●リアル4:オープンワールドと探索と金策

 体験版をクリアーするまでは大して寄り道する必要はないのだが、あえてウロウロしてみた感じだと、序盤は特にお金が貴重になりそうな感じ。
 敵を倒しても素材しか入手できないので、素材を売ってお金にするわけだが、これはホントに雀の涙なので、モブハントの報酬が頼り。


 
 FF12でお馴染みのモブハント。
 終盤は、『12』でのヤズマットみたいなのも居るんかなぁ……。


 そこそこ強いのを倒しても報奨金は1000ギル未満とかなので、常に宿代と食事代を念頭に置かなければいけない今回は、
 今まで以上に財布のヒモを締めていかなくてはいけない。
 ちなみに主人公の趣味は釣りで、各キャラに固有の成長アビリティがある中、主人公のスキルは「釣り」。
「オイオイいいのかそれで」と思っていたら、他の3人はそれぞれ「料理」「サバイバル」「写真」だった。めっちゃ趣味だった。


 
 釣りのシステム自体は多くのゲームにあるような無難な感じだが、
 なんといっても食材にもお金にもなる魚が釣れたときの達成感は大きい。切実。


 
 ちなみに主人公は何もない空間から剣を召喚する謎の技能持ちだが、釣り竿も召喚する。
 世界一抱かれたい釣り竿の取り出し方。


 なお、モンスターは車道から離れた荒野に居るのがほとんど。
 必然的に探索は車を降りて奥地へ走っていくことになるが、いつでも車の位置に瞬間移動できるので、
「車から遠く離れてしまった……歩いて戻るのめんどいなあ」というときも大丈夫。

 一定距離ごとの道沿いには宿泊施設&レストランがあり、周辺地域の情報収集やモブハントの討伐依頼はレストランで行う。
「車道が長距離続き、ポツンポツンと宿泊施設&お食事処」……というのは日本ではあまりなじみがないが、
 洋画を見ていると「あるある」な作り。この宿泊施設&レストランが、いわゆるRPGの町の役割を果たしていて、
 現代風の世界観をRPGに落とし込むにあたって、おもしろいアプローチだと感じた。


 
 男4人、車に乗って音楽をかけながらの移動。アイテムショップでサントラが売っていて、歴代FFの音楽をかけることもできる。
 マニュアル運転もできるが、基本的には仲間がオートで運転してくれる。
 今回は旅をしながら風景を眺めるのもRPGの1要素として重視されている感が強く、RPGで風景を眺めるのが好きな自分にとっては嬉しい。


  
 
 乗車中の視点は、こんな感じでいろいろと変更できる。ここから右スティックで視点移動も可能。


 で、製品版でもこの調子だとすると、お金に困るのは目に見えているので、
 予習のつもりで、ちょっとでも売れるアイテムはないかと探索してみることに。

 夜間に車を出そうとすると「夜はやめたほうがいい」と仲間に止められるのだが、
 「どうせ大したことないっぺ?」と思い、ナイトドライブを決行したところ、まさかの鉄巨人登場。

 
 暗くて分かりづらいと思うが、矢印のところに鉄巨人が居る。


 近くに敵が居るときは強制的に車から降ろされるらしく、車に乗って逃げることもできない。
 とりあえず死にかけながらその場を離れたのだが、鉄巨人がいつまでも車の近くをウロウロしていて、戻るに戻れない。
 仕方なく「最後に泊まった宿泊施設に戻る」コマンドで戻り、「車を呼ぶ(有料)」コマンドで車を呼び寄せることに。


 
 レッカー移動される愛車。
 夜はダメって言われたのに、すいませんでした……。


●総括

 FF13のときはFFブランドの終焉すら感じさせたが、あれを反面教師として、見事な軌道修正を果たした感がある。
 序盤からある程度の自由度があるし、現代風の世界観を上手くRPGとして機能させている。
 体験版で遊べるのは序盤も序盤なので、ストーリーが今後どうなっていくかはまだ不明だが、
 少なくともFF13のような、変に厨二方向へ舵を切ったような感じはなさそう。
 仲間たちとの会話も自然で、FF10のティーダのテイストを感じさせる。

 最初のほうでも少し触れたが、とにかく走っている時間が長いので、
 早い段階でオフロードバイクでも出てくれるといいなーと思う。
 剣や釣り竿をを召喚できるならいけるやろー。
 そこはチョコボだろう、ということになってしまいそうだが、
 チョコボは好きなときに呼び出し・引っ込めができなさそうで……。

 何はともあれ、1プレイヤーとして11月29日を楽しみに待ちたい。






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