2011年2月21日

ジェイソンX


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 近未来。ジェイソンは、とある研究所に拘束されていた。
「息の根を止める手段が見つからない」という理由で、殺す手段が生まれる未来まで冷凍保存される予定だったところ、ジェイソンは拘束されていた鎖を自力で破って脱出。研究所内の人間を手にかけ始めるが、女科学者・ローアンが冷凍保存装置に放り込み、冷凍保存に成功する。

 しかし、ジェイソンが装置内から突き出した攻撃でローアンも重傷を負い、装置内の冷気が部屋にも吹き出して、部屋ごと冷凍保存されてしまう。こうして、ジェイソンと負傷したローアンは冷凍されたまま、400年の時が過ぎた……。

 2001 年作品。
 知らない間にジェイソンも大変なことになっていたみたいなので、借りてみた。

 400 年後にサルベージされたジェイソンとローアンは宇宙船に運ばれ、現在の人間たちが住む「第2地球」へ向かうことに。移動中の宇宙船内で冷凍を解いてもらったローアンは「ジェイソンもこの船内に居る」と聞いて真っ青になるが、案の定、冷凍を解かれたジェイソンは鉈を片手に大暴れ開始。船に乗り込んでいた特殊部隊も呆気なく全滅する。

 第一印象は「完全に『エイリアン』だ、これ……。」
 ただでさえ閉鎖空間なんだから、ジェイソン先生の独壇場。もはや単なる餌場。

 一応、400 年後の未来という設定なのに、武器は普通に銃。クルーの女の人の私服も無駄に露出が高く、なんか 1980 年代の感覚で作られた未来服って感じで、微笑ましい。クルーの1人であるアンドロイドとのバトルシーンは一応見せ場なんだけど、結局は銃火器に頼ってるから、CG を駆使したスゴいバトル映画がありふれている今だと、ちょっと地味か。

 もちろんジェイソンは一度は倒れたと見せかけて復活するんだけど、その際に進化を遂げてて、目は赤く光るわ、身体は強化外骨格になるわ、トレードマークのホッケーマスクも未来チックになって頭にめり込んでるわの絶望感。単なる殺人鬼のはずなのに、ダークヒーロー降臨シーンにしか見えない。やだ、かっこいい……。ただでさえ敵わなくて苦戦してる殺人鬼をパワーアップさせるあたり、もはや完全に主役はジェイソン。宇宙船のクルーは殺陣で斬られる役みたいなもんだよ。

 実際、観ていて、ここからはジェイソンを応援したくなるくらい。元々、金属製の扉くらいなら余裕で貫くパワーを持ってたけど、宇宙船内の隔壁なんかもうベニヤ板程度の意味しかないレベルの破壊力。ここまでやるなら、ナタの形したレーザーブレードとかのほうが面白かったんじゃないか。

「やっぱ倒せないから最後は宇宙空間に放り出すんだろうなー」と思ってたら、ジェイソンは生身で宇宙空間に放り出されても平気だし、最後は大気圏突入までしてくれる。これは感動した。笑い寄りの感動。

 結果的に見るとこれはもうホラーではなく、『エイリアン』とか『プレデター』の類の SF アクション。『13日の金曜日』は怖くて観たくないけど……という人も、これならイケるんじゃないか。

 最初は「伝統そっちのけでやりたい放題やるバカ映画かなー」と思ってたけど、イチャイチャしてるカップルから狙うし、倒したと見せかけて復活するし、最後も「これで本当に終わったのか……?」みたいなオチだし、大気圏突入した後、流れ星となって落下していった先はクリスタルレイク(初代ジェイソン誕生の地)だしで、舞台を宇宙船に変えただけで、ジェイソンイズムは健在。

 なお「13日の金曜日」はwikiによると……

 現在多くの国で用いられているグレゴリオ暦では、1年の間に必ず1日以上、13日の金曜日が現れる(第1日が日曜日である月にある)。グレゴリオ暦の置閏法は 400 年を周期とし、400 年間の日数14万6097 日はちょうど2万 871 週なので、400 年で同じ曜日のパターンが繰り返される。

 ……との事なので "400 年後の近未来" という設定も、ちゃんと意味があったんだなあと感心させられてしまう。

 この作品は『13日の金曜日』シリーズ10作目(だから『X』なのか?)であり、以降、リメイク以外の続編は作られていない。これを最終作として観てもいい作品になっているし、また続編が作られても問題ない終わり方にもなっている。素晴らしい。このデキには、文句なしの拍手喝采を送りたい。家族みんなでお茶の間で観ても楽しめるであろう殺人鬼映画ってスゴい。

「ジェイソンもののゲームって出ないかな~、スプラッターハウス以外で」と思ったが、仮に FPS の敵として出てきたら、撃っても効かないし、ヘッドショットしても何の意味もないし、壁を盾に隠れてたら壁ごと貫かれるしで、まったくゲームにならないことに気付いた。







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