2010年2月 3日
ダ・ヴィンチ・トレジャー

レオナルド・ダ・ヴィンチが秘密を隠していたのは、モナリザの微笑みの中だけではなかった。
彼が製作したといわれる「トリノの聖骸布」には、ダビデ王の秘宝のありかが隠されていた。
その秘密を知った人間がどんどん殺されてゆく中、
主人公のマイケルは同僚であり恋人のジュリアと共に旅に出る。
彼はライバルよりも先に宝を手にすることができるのか……。
(allcinema.netの紹介文より抜粋)
「無名タイトルで、面白そうだなと思って借りた映画は100%つまらない」という無駄な特技を持つ俺が、ダ・ヴィンチコードの人気に便乗したとしか思えないパッケージを見て「コイツは駄作以下のニオイがプンプンするぜェーッ」と借りてみたら、案の定というか、駄作という言葉すらもったいないほどの駄作だったという話。
こういう宝探しモノはストーリーが命だと思うのだが、何もかもが行き当たりばったりで、「これ、映画撮りながらストーリー考えたんじゃねーの」というレベル。序盤から中盤にかけては、
主人公が書物を発見→ライバルの博士が現れて奪われる。
主人公が聖骸布を発見→ライバルの博士が現れて奪われる。
こんなんばっかりで、「奪われたと思いきや、主人公はニセモノとすりかえておいたのだ」みたいな「主人公、やるじゃん!」的な仕掛けがひとつもない。普通に奪われる。バトルシーンもカーチェイスシーンも銃撃戦も総じて退屈でお粗末極まりない。オチのない4コマを延々見せられてる感じ。多分、眠くなって寝てしまう人がほとんどだと思う。
そして終盤が、とにかくひどい。
ついにライバルの博士を出し抜いて、宝の在り処と思われる洞窟の入口を発見するのだが、内部にある仕掛けの解除シーンで、壁に書かれた「太陽と月を囲む三角形」を見て、
主人公「そうか、分かったぞ……モナリザだ」
相棒の女性「どうして?」
主人公「モナリザには相反する要素が描かれているんだ。太陽と月のような」
そ、それは苦しいだろー。
無理矢理ダ・ヴィンチに繋げたいだけだろー。
相棒の女性「三角形は?」
主人公「絵の構図さ。ピタゴラスの三平方の定理だ」
ここでモナリザの絵が出て解説が入るのだが、ぶっちゃけこの理論、長方形の絵だったら何でもいいと思う。
主人公「三角形の辺の比は3:4:5になっている。つまり……」
パスワードは「345」と看破し、扉が開く。MMR並のトンデモ理論に「なんだってー」と言う暇もなく唖然としていると、扉の奥は黄金の財宝の山。「ついにやったぞ」と喜び合う主人公たち。しかしそこへ現れるライバル博士。
主人公「どうしてここが」
ライバル博士「ドアが開いてた」
ですよねー。
ライバル博士は「これは返してやる。もうそんなボロ切れに用はない」と序盤で主人公から奪った聖骸布を投げ返し、財宝の品定めに入る。しばらくして博士が、自分の相棒の女性に「2人を殺せ」と命じると、主人公は慌てて壁にあった罠のスイッチを押す。崩れ出す洞窟。天井から落ちてきたガレキで頭を強打して倒れるライバルチーム。しかし油がそこらじゅうに染み出し、火の手がまわってしまう。「まずい!」と咄嗟に聖骸布をまとう主人公たち。そして爆発。
煙が晴れると洞窟は跡形もないほど崩れ去っていて、「いくらなんでもこれは全員即死だろう……」と思っていたら、聖骸布に身を包んだ2人はゲホゲホ言ってるだけで普通に生存。防火布の役割を果たしたとしても、それはないわ……。それとも何か、ジャパニーズ・ドリフのオマージュか?
宝探しモノのお約束「財宝を目の前にしながら、宝は手に入らなかった」というオチで、主人公と相棒の女性が抱きしめ合って終了。
オーイ……そこはせめて、
相棒の女性「財宝、手に入らなかったわね」
主人公「ま、こんなもんだよな。でも俺はひとつだけ手に入れたぜ」
相棒の女性「えっ、持ち出せたの?」
主人公「俺にとっての宝は……ここに居るさ」
そしてキスシーン。……くらい、やれよ!
さらに、キスシーンの後に「さあ帰ろう」と歩き出す2人の背中を映して、相棒の女性のポケットから豪華なネックレスがハミ出してて女性が振り向いてペロッと舌を出すシーンでシメろよ! あーもう! あああーもう!
Amazonにひとつだけあったレビュー。
B級にもほどがある。これほど腹立たしい駄作も珍しい。キャストも音楽も脚本も救いようがない。こんなものを買ってしまったことを後悔するより、恥じている。買った人を恥じさせるほどの作品はほかにあるまい。
100円レンタルですら後悔してる俺なので同感。
唯一、このDVDに使い道があるとすれば……変に目が冴えて眠れない時に観ると、多分、眠れる。
そしてまさかのアフィリエイトリンク。
買うなよ! 絶対買うなよ!
2009年1月17日
L change the world
テレビで「L change the world」をやってたので、観てみることに。
前に観た実写版デスノートの2作は、原作の第一部とほぼ同じストーリーながらも、デスノートのルールに基づいた対抗策でLが勝つ(引き分け?)というもので、意外とよく出来てたんですが……。
……久々にすごい駄作を見た。
ゲームのレビューを書く時、プレイしてみて「ダメだった」と感じるものに対しても、なるべく良い点も探し、なおかつ「こうすれば良くなったのではないか」と自分なりの改善点も挙げることで、「批判」ではなく「批評」を心がけているが、この映画は擁護できる点が何ひとつなかった。こんな作品も逆に珍しいので、観ていて思ったツッコミどころを書いておきたい。正直、これらを書くことにも読むことにも意味はない気がするけど、この駄作を忘れないためにッ! 書いておくッ!
・教授の娘の演技がひどい。最初の笑顔を見て「精神的にちょっとおかしい役なのかな?」と思ったら別にそうではなかった。
・外の警備員をナイフで刺して、抜いたナイフには血がついてたのに、研究所内の人間を刺した時、抜いたナイフに血がついてなかったのは何事?
・教授はなんでウイルス自分に打ったの?
・しかも、ウイルス打ってから大事なこと喋ってる気がするんだけど、呻く演技が強すぎて何を喋ってるのかサッパリわからない
・抗ウイルス薬を焼却した後、工藤夕貴が押した「CAUTION」て書いてあるスイッチで部屋に火花が飛び散ったのは何事? あれ何のスイッチ?
・Lが工藤夕貴に「地図を送ります」と言った後、工藤夕貴が怪しいことをLは見抜いているにも関わらず、自分の根城としている現在地を素直に教え、しかも何の対策を取らないまま工藤夕貴たちを迎え入れ、結果、危険になったので少年と教授の娘を連れてそこから逃げることに。少なくとも「デスノートのL」ならば別の場所を指示するだろうし、仮に自分の根城を素直に教えるなら、工藤夕貴たちが来た時に一気に捕縛できるように人を使って何らかの対策を立てておくはず。
・教授の娘は監視モニターで工藤夕貴を見て「危険」だと分かってるはずなのに、なんでわざわざ自分から部屋を出て工藤夕貴を睨みつけに行ってんの? ここに来てることは知られてないはずだから、隠れておけばいいのに。しかもなんでまた親父と同じようにウイルスを自分に打ってんの?
・工藤夕貴たちはサッサと教授の娘を人質に取ればいいのに、Lが登場してから教授の娘を連れて逃げるまで、全員でその様子を眺めてるのは何なの? バカなの?
・南原が登場するタイミングが不自然すぎる上、そもそもストーリー上、南原の役は不要としか思えない。あと、南原の喋り方が今にもコント始めそうにしか見えないので、デスノートの世界観やシリアスなストーリーに全くそぐわない。
・敵側の組織が教授の娘を捕まえるためにテレビに出演して「この少女は危険なウイルスに感染している」などと言うのは、小学生でも「それはない」と言うレベル。これだけ危険性が高い場合、混乱を防ぐため、テレビ局側で絶対報道規制するはず。あまりにもリアリティがなさすぎる。
・電車の中で教授の娘を目撃された時、ワンセグでニュースを見ていた男がウイルスに感染すると思って逃げたのはわかるが、周囲の人も一緒になって逃げたのは何事? 普通なら、逃げた男を見て「なんだあいつは?」と視線を送る程度ではないだろうか。
・南原が囮になっている間のLたちの行動を映すシーンに無駄が多すぎる。というか全体的に無駄な描写が多く、手早くストーリーをまとめれば、30分で終わる内容の話。
・抗ウイルス薬を作るためには潤沢な資金を投じた施設と約5年の歳月が必要と言っていたのに、少年からヒントをもらっただけで一日もかからずに作れたのは何事?
・敵側の組織が旅客機をハイジャックした後、ハプニングだったにも関わらず手下が普通に旅客機の操作してるのは何事? すごい三下に見えたけど、操縦の知識あったの?
・通報しようとした乗客を捕まえて銃で殴って止めてるけど、銃なら撃てよ! ていうか教授の娘の寝てた担架みたいなものの下に銃隠してたけど、いくらなんでも飛行機に乗る前にチェックで引っかかるだろう。
・抗ウイルス薬を機長に渡して「みんなに打って下さい」とか言ってるけど、普通の機長は怖くて他人に注射なんか打てないと思う。貴方は打てますか? 俺は打てない。
・最後に旅客機を止める時、窓が少し割れただけでいきなりピタッと止まったが、徐々にスピードダウンしないと、あれだけの大きさのものが突然ピタッと止められるはずがない。
・組織は抗ウイルス薬がないと分かった時点でほかの手段考えるべきだろうに、教授の娘誘拐して何やってんの? あと特殊メイクまでした高嶋政伸は存在意義全くなかったよね?
・工藤夕貴とその手下が最後は「みんな死ぬのよ!」とか言ってたけど、お前らが教授の娘誘拐しようとしなければ何も起こらなかったよね?
・高嶋政伸は金が目的として、工藤夕貴は何がしたかったの? ウイルス広めて世界滅亡させたいなら、飛行機乗らずに、手始めに適当に東京の真ん中で少女連れて歩けばいいよね? 飛行機乗ったせいで逆に範囲が限定されて、抗ウイルス薬打つ人少なくて助かってるよね?
・トドメに、この映画、L使う意味が全くないよね?
2009年1月12日
ゲームと映画のカンケイ
今更ですけど、「もってっけー」で有名なマクロスFの「射手座☆午後九時Don't be late」の歌詞をよく見てみると、アイドル八犬伝の主題歌並の意味不明さで戦慄しました。
何億光年 大胆なキスで
飛び越えろ ハラペコなの
次のステージにいきましょう
って何なの? 腹減ったまま何処行くの? あと「乙女座生まれファッシネイト」って何なの? 射手座じゃないの? 死ぬの? そんなこと言いつつなんで俺何回も聴いてんの? 洗脳なの? 手遅れなの?
話はサッパリ変わりますけど、ゲームの映画化ってあるじゃないですか。
ジャッキーチェン主演だったけど、夢に出てきそうなスピニングバードキックとかで大変残念な結果になってしまった『ストリートファイター』とか、美形忍者だったはずのハヤテが原型をとどめておらず、なぜか律儀にビーチバレーまで盛り込んでしまった『デッド オア アライブ』とか、元はダジャレの低価格ソフトだったのに、いつの間に出てたんだ感満載のVシネ寸前『お姉チャンバラ THE MOVIE』とか。最近では『悪魔城ドラキュラ』や『メタルギアソリッド』も映画化らしいですけど、長年のゲームファンであればあるほど、ゲームを映画化して名作になることは5億%ないと実感しておられるかと思われます。
でも、これはちょっと観てみたくね?
知人に教えてもらったんですけど、これはフルで観たい! ていうかこの予告編でもう十分な気もするけど!
最近のゲームなら、『零』とか『戦国BASARA』とかは映画化しやすそうデスヨネ。まともに作ってもいいけど、『零』ならラスボス:片桐はいり、『戦国BASARA』は美形全部:Gackt、斬られる武将全部:柳沢慎吾くらいのショッキングキャストで。あとはPCエンジンの『カトちゃんケンちゃん』をリアル加藤茶と志村けんで……って、あれは笑顔で脱糞するからダメか。そうだ、宝塚歌劇団使って『エメラルドドラゴン』映画化してくれたら観てみたくね!? あ、ヤマンは柳沢慎吾で。
2005年9月30日
ADVENT CHILDREN
古本屋にゲームやら本やらを売り捌いて悲しく小銭を得ていたところ、どこも絶賛売切中の『FF7 ADVENT CHILDREN』が「新作」の棚に並んでいるではありませんか。これは盲点だった。というわけで、せっかく得た小銭を消費して、買って参りました。
FF7の続編という位置付けでありながら、ゲームではなく映像作品として作られたわけですが、なにしろFF映画で大失敗した前科があるだけに、発表当初は不安の色の方が濃かったものの、今こうして見終わってみると「SUGEEEEEEEEE」の一言。
もちろん、まずは映像美。間違いなく日本最高峰のCG技術がここにあり、あのFF映画をも越えています。
単純に綺麗になっただけではなく、だいぶ「表情」が出るようになってきたので、キャラクターに、より人間味が増しているのです。
次に、アクション。ぶっちゃけ、9割くらいアクションシーンなんですが、こういう作りにしたのは正解だと感じます。その分、ストーリーが薄いっちゃあ薄いんですが、あんまり気になりません。どうも全員、舞空術が使えるらしく、ちょっとしたドラゴンボール状態になっているのですが、元がゲームなだけに、「これもアリ」と思わせる説得力のようなものがあります。リアルに作るよりは「観てて面白いものの方がいい」。ところどころ、ゲームで見た技が再現されてたりして、ファンはニヤリとする作りです。
最後に、全体の構成と結末。映像主義に走り始めてからは、どうも結末がよく分からなかったり、一筋縄では理解できないようなものになってましたが、これはFF7をプレイしてさえいれば単純明快。結末も、珍しくハッピーエンドです。それに至るまでの構成も、ちゃんとキャラごとに見せ場があり、テンポを崩すことなく、疾走感溢れる展開速度を維持しっぱなし。ちゃんと後半には最大の見せ場があり、例えるなら特撮ものの25分地点とでも言いましょうか、クラウドが最後に戦う敵は期待を裏切りません。
FF映画で最大の疑問点だった、「何故わざわざ全編CGで作るのか?」という点。莫大な制作費も話題になりましたが、俳優などを雇った方が遥かに安くつくはずで、「面白い映画を作る」のではなく、「全編CGで映画を作りたい」という、典型的な「手段が目的になってしまった」ため、観る者にイマイチ納得がいかない何かを残しました。たしかにCGはリアルでしたが、リアルは越えていません。越えていない以上、わざわざお金をかけてCGで作った意味は薄れていました。
しかし、この『FF7 AC』は、あくまでFF7の続編なため、FF7のキャラクターがメインで出てきます。そう、「元がゲームのキャラ」なのです。これを俳優などを使ってしまうと、それは「実写版FF7」です。だからこれはCGで作る意味があるのです。
長々と書きましたが、「FF7をプレイした人ならば、絶対、観て損は無い出来」です。FF7をやったことがない、または全然知らない、という人はあんまりオススメしません。そういう人がこの作品で得られるのは「映像美による驚き」だけだから。FF7をプレイしていれば、ストーリーも分かり、「ここでこのキャラが出てくるか!」みたいな事が逐一、体感でき、PS1の貧弱なポリゴンで描かれていたキャラが、ここまでリアルに蘇った! という感動を味わえます。
ティファだけはソロでバトルシーン有り。やはり人気キャラだからか。
服装に色気が無くなったのは残念だが、相変わらず巨乳。
より一層、人気が上がりそうなレノ。とにかく美形しか出てこない。
ちなみにクラウドあたりは、Gacktが素で演じられそうな顔つきでしたな。
気になったのは、制作期間と制作費。かなりの時間とお金がかかっているわけで、携わっている人間は年単位で、これに かかりっきりだったはずです。ということは、こんなことは そう しょっちゅう出来ることではなく、以後こういった作品は出てこないんじゃないかな……という。そういう意味でも、稀有で貴重な作品になる気がします。
で、何が言いたいかというと、これを作ったスタッフがコッソリ独立してテクモと提携し、18禁で「DOA ADVENT CHILD PLAY」を作ってくれないかと。大丈夫、お前ならできる。待ってるから……俺、待ってるから!
2003年10月31日
「マトリックス レボリューションズ」を観てきました
史上最大の「次回完結」を残して数ヶ月、ついに『マトリックス』シリーズ完結編のお目見えです。早速、友人と観に行って来たのですが、ストーリーに関しては、わざと分かりにくくしているような……何か誤魔化されているような……まあ、そんな感じでして……それはそうとやっぱり映像ですよ。もう、リアルドラゴンボール。いつネオが「あの女……? トリニティの事か……トリニティのことかーッ!!」って言い始めてもおかしくない、そんな雰囲気。
ストーリーの結末に関しては本国の方でもあまり評判はよろしくないらしいのですが、映像技術の面においては、後に「マトリックス以降」と呼ばれることがあるんではないかなー、といった感じのインパクトを残した作品。あとリローデッドが変にエロかったのに対して、今回は控えめでしたな。
2003年6月30日
『マトリックス リローデッド』レビュー
5年前に颯爽と登場し、最新鋭のCG技術を駆使した派手なアクションで話題になった『マトリックス』の続編、『マトリックス リローデッド』の先行上映を観てきました。……5月31日に。最初は「正式上映前に結末を暴露しちゃうのもいかがなモンかニャ?」とか思って躊躇してたけど、これだけ空けば問題なかろうて! いくぜ!
で。これだけは言わせてくれ! とりあえず今回の話は今回で一応完結させといて「もしかして続編を予定してるのかな?」って仄めかす作りならいいんですけど、まだ全然、話が終わってなくて謎が残りまくってる状態で最後に「次 回 完 結」は如何なものか! 反則だよ!
ただ、映像に関しては恐ろしいほどのクオリティ。重力を無視したドラゴンボールばりの格闘シーンは一言で表すなら「サイバー・ジャッキーチェン」。まさに今の時代だからこそ実現した近未来アクション映画、みたいな。しかしストーリーの方は前作より遥かにややこしくなり、固有名詞もバリバリ出てきますんで、正直、置いてけぼり気味。常日頃『マトリックス』の世界観やストーリーについて熱いトークを交わしているファンならばまだしも、ちょっとした好奇心で観にきた人なんかは、多分、理解不可能。もちろん、前作を熟知していることが前提です。
本作の見所は、全編に渡ってのアクション部分もそうですが、特に中盤のカーチェイスシーン。「一体どうやって撮ったんだよ」と唸らせるカメラワークの連発で、そんじょそこらのアクション映画じゃ全く太刀打ちできません。話によると、このシーンの舞台となった高速道路そのものから作ったらしく、一体いくらかかったのか考えたくない仕様となっております。
とにかく前作以上にアクション部分に重きを置いた本作。ストーリーは未完のため評価のしようがありませんが、映像は一見の価値あり。……って、これってなんかに似てるなー、と思ってたら、最近の「映像重視のRPG」でした。よく見られる、「映像はスゴいんだけど、ゲーム性は?」というのがまさに当てはまり、個人的に「この風潮、マズいよな……」と思ってるんですが、ついに映画まで……。今にゲームでも、クライマックスで「次 回 完 結」とかやり出すのでは……と心配してたら、もうありました。PS2『THE 推理』とか。
あ、あと今回のマトリックス、なんか無駄にエロかったです。観た人しか分からないけど、あのケーキとか。洞窟での宴は、途中から乱交パーティ? て感じで、ネオとトリニティはエレベーターのドアが閉まった瞬間にディープキス三昧という、どこのVシネマだよ的な微妙なエロ展開。何ヶ月か経ってテレビで放映されたとしても、親と子は一緒に観ない方がいいですよ!
2002年9月29日
劇場版『仮面ライダー龍騎』レビュー
劇場版『仮面ライダー龍騎』を観に行って来ました。いや俺、友人宅で偶然、第1話を見たことがあるだけで、それ以降、全く知らないんですけど。なんか弟が観に行くと。行ってらっしゃいと。映画館の場所が分からないと。教えると。遠いと。車で行ってくれと。まあ気付いたら俺も観ることになっていたわけですよ。
全く知らない人のために俺が知っている範囲で適当に説明致しますと、『仮面ライダー龍騎』は伝統ある「仮面ライダー」シリーズの最新作。初期の頃の「バッタ改造人間」という設定はどこへやら、もはや受け継いでいるのは「変身!」のかけ声とポーズくらいのもの。最終的には合計13人の仮面ライダーが登場する予定らしく、発表時には話題になりました。また、出演者に若手のイケメンが多いため、子供向け番組ながらも、その母親なども巻き込んで大人気だそうです。詳しくはこちらの仮面ライダー龍騎オフィシャルサイトで。
で、朝の10時から観に行ったわけですが、まず、人の少なさに驚愕。いくら夏休み明けで平日だからって これは無いんじゃないのってくらいで、その数、13人。仮面ライダーと同じ数ですね。始まったら少しは増えるかと思ったら、ついに最後に席を立つまでメンツ変わりませんでした。
実は密かに二本立てで、『ハリケンジャー』も同時上映。こちらも『仮面ライダー龍騎』同様、ほとんど見たことがないんですが、こっちは戦隊モノの血を受け継いだ正統な後継作。中途半端に色っぽい女幹部、ポーズを決めると同時にバックで色つき爆破、25分地点で敵が巨大化、こちらも巨大ロボに搭乗、と相変わらずの基本フォーマット。しかし子供の頃は夢中で見たものですが、今見るとこんなに稚拙だったかしらと思うほど、大人が見ると恥ずかしくなってくる内容。劇場版なのに30分という時間のせいもあってか異様な展開の速さで、しかもツッコミどころ満載、というかツッコミどころの方が多い有り様で、笑いをかみ殺すのに必死。個人的に最高だったのが、異星人が持つペンダントの力により、主人公たちの巨大ロボを一つに合体するシーン。
異星人のヒロイン「このペンダントの力が、ロボたちを1つにするわ!」
ハリケンジャーたち「何ッ!? そんなことができるのか!」
リーダー「理屈は分からないが……いくぜ!!」
主人公にも分からない合体を始める巨大ロボ。どう見ても最初からそう設計されていたとしか思えない変形を経て、いくつかあったロボが、ひとまとめに。不利だった形勢を逆転し、とどめの必殺技を繰り出します。その際、初めて操作するはずの合体巨大ロボの必殺技名を寸分狂わず全員で叫びますが、もうどうでもいいや。
さて『仮面ライダー龍騎』の方ですが。『ハリケンジャー』が完全に子供向けだったのに対し、こちらは大人が見ても充分に鑑賞に耐える出来。つくづく、テレビ版『龍騎』をちゃんと見とけば良かった、と思うほどでした。テレビ版の本筋をよく知らないのですが、複数の仮面ライダーたちは基本的に敵対する立場で、自分以外の他のライダーを倒し、最後の一人になった時、願いが叶うとかそういうことみたいで。戦う舞台が鏡の中の世界「ミラーワールド」というものなので、イメージとしては「仮面ライダー」+「バトル・ロワイアル」+「のび太と鉄人兵団」といった感じ。正直、観てて予想以上に引き込まれたんですが、結末がちょっとアレでして。テレビ版はまだ続くようで、この劇場版は、ゲームでいうなら「マルチエンディングの中の1つ」という位置づけらしいので、まあ……いいのかな。一言で言うと、打ち切りマンガのお手本のような結末でしたよ。
2001年9月19日
『FINAL FANTASY The Movie』レビュー
友人と、全編CGでウワサのFF映画「FINAL FANTASY The Movie」を観てきました。
平日なので、まあ、「マトリックス」の時みたいに座れないってことは無いだろう、と思ってたんですが、予想以上にガラ空き。その数、10人前後。あんな映画館、初めて見た。
で、感想なんですが、スクウェアお得意の「結末がちょっと……」タイプ。途中までは結構面白かったんですけど。なんか最後、説得力に欠けるというか。煮え切らない感じ。残尿感。
カンタンに あらすじを説明しますと、ちょっと未来の話で、「ファントム」という、目に見えない謎の生命体に怯えながら、バリアに囲まれた街で暮らす人々。主人公のロス=アキ博士とシド博士は、その「ファントム」を根本的に消し去る方法を研究中。
しかし、反対派で、武力でファントムの巣をブッ叩く方法を執拗に勧める悪役もおり、アキ博士は反対派と戦いつつ、「ファントム駆除法」を完成に近づけていく……といった感じです。もっとカンタンに説明しますと、「エイリアン」と「プレデター」を足して「エネミー・ゼロ」で割った感じ。
印象に残った点を挙げると、まず1、「体格のいい黒人男性」、「ムードメーカーの白人男性」、「男まさりの女性」というSF映画のお約束メンバーをバッチリ押さえており、そのお約束ぶりは「ああ、こいつら、きっと後半で死ぬな」と確信させるほど。
2、「主題歌はラルク=アン=シェル」ということでも話題になってますが、その歌が流れるのはエンディングスタッフロールの後半。スタッフロールが始まった瞬間に席を立った人もいたので、そういう人はラルクの歌がどこで流れたか分からないまま。ラルクを起用した意味が全く不明。
3、タイトルが「FINAL FANTASY」である意味が100%ありません。
ゲームの方はもう「シリーズ物だし」ということで「どこがファイナルだ」なんてことは言っちゃダメ、みたいなことになってますが、初の映画で意味もなく「FINAL FANTASY」の名を使うのはどうかと。完全に、「FF」の持つネームバリューを利用したとしか思えないのがツラい。
あと、全編CGという事がウリなわけですが、別に全編CGである必要性はそんなに無いわけで。「全編CGでやってみたかっただけ」かな、と。実際、「マトリックス」のように「実写に、CGを使ったエフェクトを混ぜる」のが、「映画」での正しいCGの使い方だと思います。「CGで実写を目指す」ことに意味があるのかどうか。このあたりは賛否両論あると思います。
でも逆に考えて、全編CGで作ることは至極大変なわけで、そういう意味では凄かった、と言えます。途中、CGである事を忘れてましたし。でもやっぱりCGを使う意味、というか、あくまで実際の人間に近づけようとして描かれているCGなわけで、それなら実写でいいじゃんという気が、どうしても、してしまったり。まあでもそんなこと言うのは「『親指タイタニック』は、なんで親指である必要があったのか」って言ってるようなものだし、ここは素直に「とにかく全編CGで映画が作りたかったんだ」ということにしておきましょう。でも会社の経営がピンチになるほど予算注ぎ込んでまで作るものじゃないと思いますけど。
結論。
是非、一週間レンタルになってから観て下さい。
