2018年4月15日

La Bible PC Engine Volume 2 Les CD-ROM

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 以前に紹介した、フランスの PC エンジン本の、CD-ROM2 編。
 実は2013年頃に発売されていて、そのときに買っていたのだが、なんかもう色々と忙しくて記事を書けずにいた。
 その間に、違う表紙のバージョンも見かけるようになったので、再版されているのかもしれない。
 日本の Amazon だと業者出品だからか妙に高いけど、だいたい3,000円くらいの本。
 できるなら、欧州の Amazon から輸入するか、このテの本を扱っている店で買ったほうがいい。
 最近は情報収集していないので、国内でこういう本を取り扱っている店って、もう全然分からないけど……。

 完成度は Volume 1 同様で、Volume 1 を見て期待していた人なら、文句のないレベルに仕上がっている。
 ハッカーインターナショナル系のゲームも完璧に網羅。『ハイレグファンタジー』も当然のように掲載。
 ハッカー系だけ別にしてあるんじゃなくて、全部同列に扱っているのがまた嬉しいというかなんというか。

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『コズミック・ファンタジー』シリーズの写真に添えられた "HENTAI" の文字。

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システムカードエラー画面を集めたページ。

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『ハイレグファンタジー』も掲載。

 ただ、全編フランス語なので俺が見逃している可能性が高いが、
 CD プレイヤーに入れたときに「音楽 CD として再生しないでね」系の警告メッセージをまとめたページはなかったかも。
 ちなみに『エメラルドドラゴン』はこんな感じのメッセージが流れる。


 ・ ・ ・
 んで、なぜ今頃になってこの記事を書いているかというと、先日、この Volume 2 の制作に携わった
 Gicquel Rodolphe(ジッケル ロドルフ)氏という日本在住のフランス人の方からメールをいただいたのだ。
 Volume 1 について書いた記事を読んでくれたらしい。
 記事中で、今は亡き雑誌「ゲームサイド」はフランス人にも読まれていたんだなァというようなことを書いたが、
 こんな、ネットの海の片隅の無人島みたいなサイトまで見てくれて、なおかつメールまでくれるなんて……。

 「答えられることなら答えマスヨー」的な、とてもありがたいご返答をいただいたので、いくつかお尋ねしてみた。
 以下、その内容。
 (※掲載許可をいただいたうえで、誤字脱字と思われる部分は分かる範囲でこちらで修正しています。)

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 まず、自己紹介します。
 11年前から日本に住んでいます。
 仕事は翻訳のことです。今、フランス版の銀魂という漫画の翻訳者です。
 趣味はもちろんゲームですが、レトロゲームについての調査をするのは大好きです。
 古い雑誌とかネットで90年代のゲームについてのインタビューを探すことは面白いです。
 これで、フランスで発売された色々な本に手掛けました。
 "Bible PC Engine Volume 2"と "Bible Super Nintendo" (スーパーファミコン)ではゲームで遊んだり、レビューを書きました。
 "La Legende Final Fantasy VII", "La Legende Final Fantasy VIII", "La Legende Final Fantasy IX", "La Legende Final Fantasy X",
 "La Legende Final Fantasy XII", "Castlevania, le Manuscrit Maudit" (悪魔城ドラキュラ)ではゲームの制作についての色々な情報を探して、翻訳しました。
 今、そういう本に手掛ける時間がないのですが、”パルスマン”というメガドライブで発売されたゲームについて記事を書く予定があって、また色々な細かい情報を探しています。
 マニアだけが興味がある情報だと思いますが、ちゃんと調査がうまくできた時に満足します。
 たとえば、めガロープレプロジェクトのゲームと同時に発売されたピンバッジを探して集めてみました。
 pcエンジン版のストリートファイターIIのFanbookの手に入れ方とかミニうちわについての情報とかいろいろ。

 "Bible PCエンジン"の制作では、チームで行いました。実は、私は制作の途中に手掛けました。
 CD-ROMのゲームの主な問題は(フランス人によって)、日本語がわからないと遊べないゲームが多いですね。
『La Bible PC ENGINE』Volume2の予定が始まった時に日本語ができる人は一人しかいなかったのです。
 ですから、二年間ぐらいその予定が全然進まなかったです。
 私は2011年に『La Bible PC ENGINE』Volume1を買って、読んだ、これすごいなあと思ってVolume2を待ちきれなかったです。
 それで、そのVolume2の企画者と話して、その予定の一員になりました。
 "Hi-Leg Fantasy"を込めて、75個のゲームのリビューを書きました。
 六ヶ月後Volume2が完成されました。

 次は聞いてくれた質問に答えます。


●Q1.
 『La Bible PC ENGINE』Volume2 に掲載されている中で、
 フランス人としての感覚で、最も意味が分からなかったゲームは何ですか?
 特に意味が分からなかった部分も教えてください。

 〇A1.
 『Lord of War』かな。はっきりと思いだすのはこのゲームの遊び方がちゃんとわかるために説明書を読まないといけないとおもって、買いました。
 後は『電脳天使』です。途中でストーリーが分かりにくくなりましたから。


●Q2.
 『La Bible PC ENGINE』Volume2 に掲載されている中で、
 フランス人としての感覚で、最も「すばらしい!」と感じたゲームは何ですか?
 その理由も聞かせてください。

 〇A1.
 『天外魔境 Ziria』です。pcエンジンという本体には色々な驚かせるぐらい素敵なゲームがありますね。
 R-Type,ストリートファイターII、銀河婦警伝説サファイアなどですね。
 『天外魔境 Ziria』は32バイトシステム(プレイステーションとセガサターン)にあるRPGの祖先だと思います。
 アニメでのCGがあって、CD化の音楽又はキャラクターの音声もありました。
 このゲームの発売日はゲーム業界では歴史的な日だと思います。


●Q3.
 本を作るために着手してから完成までにかかった期間はどれくらいですか?

 〇A3.
 制作のはじまりは2009年でした。期間は3年間です。
 (※編注:自己紹介の部分にもあるように、2年ほど企画が停滞していた期間があるため、実質、半年~1年以内と思われる)


●Q4.
 日本では、とにかく権利者に許可をもらわないと
 こういう本は出せないのですが、フランスではそのあたりは結構自由なのでしょうか?

 〇A4.
 フランスにも必要ですが、pcエンジンは正式的に発売されなかったですね。
 実は、UBISOFT を作る前にギユモ兄弟(※編注:UBI SOFT の創設者)は"Sodipeng(Societe de Distribution de la PCEngine [pcエンジンを配る会社」"という会社を作りました。
 日本の NEC にフランスにpcエンジンを売る許可をもらって、発売しました。
 任天堂の場合ではスーパーファミコンについての本を作ったら、Nintendo Europe は許すらしいですが、
 そのスーパーファミコンで発売されたただ一つの任天堂のゲームについての写真がある本を制作したら、
 Nintendo Europe はたぶん訴えて、その本は禁止されるかもしれません。
 後は、フランスでは、本が雑誌がなかったら、許可が必要ではないです。

(※Q4についての、私からの追加質問)
 この「本が雑誌がなかったら」という部分が分からなかったのですが、
 「本が雑誌でなかったら」、「雑誌でなければOK」ということでしょうか?
 日本だとおそらく逆で、雑誌への掲載ならOKで、書籍として出すとなると、難しいかもしれません。
 ↓
(※その返答)
 フランスは同じ問題です。ですから、"La Bible PC Engine"は書籍ではなく、ムックです。

 すみません、書き間違いました。雑誌ではなくて写真という言葉を書こうと思いました。
 本では写真がなかったら、許可が必要ではありません。例えば、手掛けたファイナルファンタジーについての本はテキストだけです。


●Q5.すべての PC エンジンのゲームの中で、
 ジッケル ロドルフ様が個人的に一番好きなゲームは何ですか?
 その理由も聞かせてください。

 〇A5.
 『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』。このシリーズはファミコン時代からとても好きですね。
 でも、PCエンジン版を初めて見た時にショックうけました。
 ドイツ語でのイントロ、CD化の音楽、リヒターベルモンド、隠れているレベル、新しい敵を見た時に絶対PCエンジンを手に入れないといけないと思いました。
 そのゲームのおかげでPCエンジンを買いました。

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 以上!
 Gicquel Rodolphe 様、ありがとうございます。こんな無人島みたいなサイトの質問に丁寧に答えてくださって……。
 やはり『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』はフランス人の目から見ても衝撃だったのだ……。

 出版事情は日本とそこまで変わらないらしく、出版に携わったことがある者としては
 Q4 の微妙な線引きの説明の辺りには、なんとなく納得してしまう。

 画面写真の有無による線引きもそうだが、本の内容を1タイトルに絞っている場合は許諾が必要となる場合が多い。
 ただし、複数タイトルを扱った本、しかも書籍ではなく雑誌 or ムックとなると、話が変わってくる。

 これは日本だと三才ブックスがよくやっていた手で、多分見かけた人も多いと思うのだが、
 一見、新作の攻略本に見えて、最後の数ページだけ別のゲームの攻略情報が載っている。
 こうすると、「1本のタイトルを専門に扱った本ではない」ことになり、攻略本ではなくムック扱いにできる(多分)。
 さらに、実際のゲーム写真を一切使っていないことも多く、ここまで徹底すれば、法的には限りなくセーフとなる。

 なにぶん私も約1年間しか出版の現場に居られず、携われた本も少ないので正確な知識だと断言できないのが申し訳ないが、
 だいたいのニュアンスで「ソウナノカー」と思っていただければ。

 ・ ・ ・

 さて、ここが本当に申し訳ない所なのだが、ジッケル氏からメールをいただいてから実は1年以上経っている。 
 昨年にPC の C ドライブがイカレて、ここ10年以上のメールデータとアドレス帳が吹っ飛んだことがあったのだが、
 それの復旧に追われながら仕事をしつつ、壊れた HDD からサルベージできたデータを「未整理」フォルダに突っ込んでおいて、
 時間のあるときにひとつずつチェックしていたら、もう翌年の4月でしたという。
 「気になるゲームが発売されたら、そっちを遊んでいたくせに!」と言われると、半笑いで照れるしかないけど。

 幸い、記事にする予定だったので、メールでの質問など、書きかけのものをテキストファイルにコピーしていて、
 そのテキストファイルが無事だったことが分かったので、なんとかなった。
 質問の中には、ちょっと掲載してもいいかどうかきわどい内容のものもあり、それはカットするかどうかも迷っていたので、
 作業の順序としては後回しになってしまっていたのも申し訳ない。

 Gicquel Rodolphe 様、ありがとうございます!
 そして、年単位で空いてしまって申し訳ない!
 「日本人は時間に正確で勤勉な人種だと思っていたけど、認識が変わりマーシタ」と思われているに違いない。
 ゆるしてチョンマゲ!(ジャパニーズジョーク)







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2018年3月30日

『PCエンジンコンプリートガイド』(主婦の友社)

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 ついに出たかという感じの、おそらく国産では初となるPCエンジンカタログ本。本日3月30日発売。
 ただし、ハッカー系の怪しいブツは一切載っていない(※オマケ的に『CD麻雀 美少女中心派』のみ、パッケージの表裏が掲載)。
 そのへんを求める人はLa Bible PC ENGINEで。
 『La Bible PC ENGINE』は、その後、無事に CD-ROM 編も発売されたのだが、紹介できないまま月日が経ってしまった。
 PCエンジンネタがたまってきているので、近いうちに記事にしたい。

 2016年に同社から発売された『ファミコン コンプリートガイド』では、1ページあたり6タイトルという詰め込み様からか、
 せっかく箱パッケージとカセットの画像まで収録しているのに、誌面での実寸が縦1×横2センチ
 モノによっては縦1×横1.5センチという、異常な小ささでの掲載が残念だった。

 ■関連記事:山崎 功『ファミコン コンプリートガイド』(主婦の友社)

 その反省からか、今回は1ページ4タイトル構成。Huカード・CD-ROM 共に「パッケージ画像」と「カード・CD画像」で
 2.5×2.5センチのスペースを2つ確保。画面写真も1タイトルにつき4枚掲載されているので、格段に絵素材が見やすくなった。
 ただ、タイトルごとの解説文が90文字程度なため、最低限の説明をするのがやっとという文章スペース。
 どういうジャンルのゲームであるかの説明や、他機種で出たものの移植作であるということを説明した時点で
 文字数の限界に達しているタイトルも多く、「個々のゲームについて詳しく知りたい」という人には向かない、完全なカタログ本。

 『ファミコン コンプリートガイド』もそうだったが、特に大きく取り上げるタイトルに関しては1ページ2タイトル構成。
 個人的には全タイトルを1ページ2タイトル構成でちょうど良いんじゃないかと思うが、
 そうなると必然的に文章スペースが増えるので、「そんなに書くことがないよ……」というタイトルの場合に困るのだろう。

 ・ ・ ・

 オールカラーで全タイトル、発売日・価格も掲載しており、非売品の類や周辺機器も押さえている。
 本体や周辺機器などもすべて箱付きで載っているので、ザッと見たところでは、特に不満のないデキ。
 強いて言うならば、非売品に関してはさすがに現物を確保できない物も多かったのか、レア度の高い物はリストに留まっている。
 このあたりの画像を求める人は、『La Bible PC ENGINE』や、先日発売された『非売品ゲームソフトガイドブック』を。

 ただ、『妖怪道中記』のゴールドバージョンは「配布経路が不明」としてリストから除外している旨が記載されていた。
 てっきりプレミアソフトとして認知されている物だと思っていたが、謎だったのか……。
 軽く検索してみると、こんな話が引っ掛かった。当時の関係者への記念品の類ということでよさそう……?
 しかし、カトケンのゴールドはしばらく前にヤフオクに出ていたことがあったが、ちゃんとした物だったのか……。
 金目当ての輩が超塗装技術で金色に塗っただけの物かと思ってたよ。

 あと、比較的最近、幻の未発売ソフト『スペースファンタジーゾーン』が、謎のパチモン業者によって
 見事なパッケージをこさえられてヤフオクに出品されているのも目撃した。
 数年前に『銀河婦警伝説サファイア』の偽物も出回っていたので、ここは一発、今後のPCエンジン関連本で、
 「PCエンジン ギャラリーフェイク」みたいなコーナーを作って紹介してほしいものだ。

 ・ ・ ・

 Amazon レビューによると、周辺機器に関しては未掲載の物がまだまだあるらしいが、まあ、そこまで求めるのは酷だろう。
 とりあえず、やっと国産でPCエンジンの本が、このクオリティで出ただけで拍手喝采ものだと思う。
 『ファミコン コンプリート』は320ページで税別2,300円だったことを考えると、
 224ページで税別2,100円の本書は若干割高感はあるが、まったく問題ない。
 むしろこのテの本は、内容のクオリティが上がるなら値段も上げてくれて全然構わない。

 ちょっとでも気になる人は、見かけたら絶対に買っておいたほうがいい1冊だと思う。特に、紙の本で持っておきたい人は。
 現時点でも Amazon では売り切れているようだが、このままギリギリ重版かからなかったら、幻の本と化すぞ。
 『ファミコン コンプリートガイド』は Kindle 版も出ているので、品切れの悪夢から解放されるべく、
 この本も Kindle 版が発売されることを祈りたい。







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2017年10月 6日

2冊のミニスーファミ本

 ついにミニスーファミが発売となったが、買えるメドは立っていない……。
 ただ、今回は多く製造したというだけはあって転売価格の低下が早いので、
 年内には普通に買えるようになるのでは……と楽観視している。

 というわけで寂しさを紛らわすために、同時発売された2冊の本、
 『スーパーファミコン通信 ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン発売記念スペシャル号』
 『ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータMagazine ミニスーパーファミコン特集号』
 の、比較レビューでも。

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●DVDのファミマガ、企画のファミ通

 両誌はミニファミコンのときにもこうした本を出していて、そのときも両方とも購入して比較してみたのだが、
 ファミマガのほうは、当時掲載されていた雑誌の攻略情報のページなどをそのままスキャンしてPDF化。
 それらを大量に収録した付録DVDの情報量・価値が高かったため、全体的にファミマガ優勢な感じだった。

 ファミ通のほうは、ペーパークラフトやら、有名クリエイターたちに「あと1本追加できるとしたら何を入れたい?」の質問、
 当時を回想する高橋名人と毛利名人の対談……などが目玉だったろうか。
 クリエイターたちへの質問は、今回の本でも同様におこなっている。

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こちらは、ミニファミコンのときの両誌。

 今回もファミマガの付録DVDは圧巻の量だが、ファミ通側も負けていない。
 なんと当時の攻略本である、
 ・『ゼルダの伝説 神々のトライフォースのすべてがわかる本』
 ・『ファイアーエムブレム 紋章の謎 攻略の手引き』
 ・『星のカービィ スーパーデラックス ふわふわ大図鑑』

 の、3冊のデジタルデータを丸ごと付録につけている。

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どれも古い本だが、『ゼルダの伝説 神々のトライフォースのすべてがわかる本』にいたっては、
そもそもAmazonに登録されていないほど。

 DVDではなく、BOOK WALKERで読める電子書籍のダウンロードコード形式なので、ちょいと手間ではあるが、
 スマホやタブレットはもちろん、PCで読めるアプリもあるので、Kindle と大差はない。
 なお、ダウンロードコードには期限があり、2018年10月4日までとなっているので注意。

 もし収録タイトルすべての攻略本が付いていたらさすがにファミ通の完勝だったが、
 双方、自社の強みである過去の資産をフル活用してきたなという感じ。
 というか、こういう機会に過去の攻略本を電子書籍化して売ればいいのに、と思う。
 古い物は貴重で入手困難なものも多いから、価格次第では、ミニスーファミを買わない人も買う可能性がある。
 これもまた何か権利関係やら、電子化の作業の労力に対して売上が期待できないとかの問題なのかなぁ……。

 そして一番驚いたのが、このファミ通の本の宣伝がファミマガに載っていること。
 その逆で、ファミ通のほうにもファミマガの宣伝が載っていた。
 争って共倒れになってる場合じゃねーぞということなのか、
 お互いに宣伝し合っても「ミニスーファミが琴線に触れる層なら確実に両方買うだろう」という目論見の上でのことなのか。


●内容の比較

 ファミマガは『スターフォックス』と『スターフォックス2』の攻略を小冊子で付けているが、
 『2』に関しては、ファミ通も本誌内で攻略。結果的に『スターフォックス2』は両誌とも15ページ前後で攻略している。
 両誌とも全タイトルの軽い紹介記事があるが、その濃さは、ややファミマガ優勢。

 今回のファミ通はミニファミコンのときと比べると60ページほど増量しているが、
 そのほとんどは、過去のファミ通からの攻略ページの再掲載。
 だが、掲載している攻略ページは『スーパーマリオワールド』『スーパーマリオカート』
 『スーパーストリートファイターII』『スーパードンキーコング』の4タイトルに絞られており、
 それ以外のタイトルについては、前半のページで軽く紹介するだけに留まっている。
 攻略内容のボリュームは良いものの、対象が4タイトルのみという点がネックだろうか。

 一方のファミマガは付録DVDに収録の攻略ページスキャンPDFで全タイトルをカバーしてはいるが、
 充分とはいえないタイトルも多い。『パネルでポン』なんか、実質、当時の紹介記事2ページのみである。

 ただ、『スーパーマリオワールド』や『スーパーストリートファイターII』は当時の付録だった小冊子がそのまま全ページ収録されていて、
 『スーパーマリオワールド』の場合は4号に渡ってちょっとずつ攻略内容が進行していた小冊子がフル収録されているため、
 ラスト辺りまでのステージが完全攻略レベルで載っている。
 クッパ城どころかスペシャルゾーンのコースまで攻略しているので、『スーパーマリオワールド』に関しては攻略本相当の価値。
 当時の雑誌の力の入れ方にもよるのだろうが、当時あまり特集されていなかったタイトルに関しては素材がなかったのかなという感じ。
 タイトルによってデータ量が全然違うが、それでも総合的に見るとファミマガ優勢だろうか。

 ・ ・ ・

 価格はファミ通が194ページで税抜925円、ファミマガが96ページで税抜1,833円。
 ファミマガはほぼ倍の価格だが、さすがにDVDが付録となると価格が上がるのは仕方ないし、
 DVDのボリュームがスゴいので、価格に見合った……というか確実にそれ以上の価値はある。
 総合的には、今回もファミマガに軍配が上がる感じだろうか。参考になれば、幸い。

 ただ、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』『ファイアーエムブレム 紋章の謎』『星のカービィ スーパーデラックス』
 の3タイトルについては、デジタル攻略本が丸々付いているファミ通の圧勝。
 ファミ通はKindle版も同時発売しているので、入手のしやすさや場所の取らなさでは強い。

 結論を言うと、どっちも買っておけ。
 ファミマガは言うまでもないけど、ファミ通のほうも、3冊の攻略本データだけでも1,000円は安い。

 ミニスーファミ買えなくても、ソフトをレトロフリークにでも突っ込んでプレイすればいいさ……。







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2016年12月 7日

『懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド』レビュー


 先日、この記事で「ロクな資料本がない」と書いておきながら恐縮だが、この本、一応、全ソフトのリストが掲載されているっぽいので、
「これも資料本の一種ではないか……? ううむ、チェックしておくべきか……」と悩んでいたところ、
 Kindle Unlimited の対象だったので、30日無料をお試ししてみることに。
 先の記事のコメント欄で、この本はウィキペディア及びゲームカタログ@wikiから文章を無断転載しているらしいことを教えて頂いたので、
 どうにも買う気にはなれなかったのだが、無料なら……。

 最近何でもそうだけど、Kindle Unlimited は放っとくと勝手に継続して契約することになってしまうので、
 無料期間後も契約するつもりがない人はここから解約しておくべし。

 ちなみに「どれが無断転載かなー」と思いつつ、とりあえずゲームカタログ@Wikiで『F-ZERO』を調べてみたら、
 「似通っている」では済みそうにないほど似ている箇所があって、初っ端からヒット。
 その後、ウィキペディアの『F-ZERO』の項を見てみると、これまたヒット。どう見ても両者の記述を足したとしか思えない。
 この本を持っている人や、同じく Kindle Unlimited で読める人は確認してみるといいと思います……。

 ・ ・ ・

 というわけでザッと読んでみたが、この内容で「パーフェクトガイド」は如何なものかと思うネーミング。
「隠れた神ゲー」「音楽が良かった」「乗り物が印象的」などカテゴリ分けしてのランキング形式で10本選んでいくのがメインで、
 別に全ソフトを紹介しているわけでもない。
 一応、巻末に全ソフトリストがあるが、あくまでタイトルと発売日だけのもので、価格は無記載。ウーン。

 あと、気になるとこだけササッと読んでいっただけでも結構なミスがあった。


 まず「これはひどい」と思ったのは、歴代ゲームハードのページの、旧Xboxの写真。



 なんと、Xbox One の写真になっている。

 OK、君たちが Xbox にまったく興味ないのはよく分かった。さては「なんか黒くてゴツい」くらいのイメージしかないな?

 黒いし、見た目が似てるのは分かるが、仮にもこういう本を作ろうとしているということは
 編集もライターもそれなりにゲームは好きだったり詳しかったりするはずで、そういう人たちがこんな見落としをするのかと驚いた。

 というか、グーグルの画像検索で「Xbox」と入れたら、ちゃんとトップに出てくるのだが、なぜ2番目のほうを載せたのか……。



 あと、気付いた点について、チョコチョコと。


●40ページ目:『エメラルドドラゴン』

「RPGとしては多少粗い点もあり、脇役キャラがスグに死んでしまうようなストーリーが災いしたのか、
 惜しくも『ドラクエ』や『FF』のような "主流" にはなれなかった。それでも愛された作品。」

 この野郎、ヤマンにケンカ売ってんな?
 ヤマン以外はシナリオ上、効果的な死亡だったろうが! ヤマン以外は!
 あとな、脇役が死にまくるならFFも負けてねぇぞ。FF2は何人死んだと思ってるんだ。通夜が追っ付かないレベルだぞ。

 エメドラが主流になれなかった、というのはワケワカメで、ドラクエ・FFと比べたら、
 ほぼすべてのRPGが主流になれていないだろう。エメドラは、むしろ成功した部類。
 まずパソコン版の時点でPC-88、PC-98、X68000、MSX2、FM-TOWNSと出まくってて、
 その後にPCエンジンでグラフィック大幅強化&キャラにドンピシャの声優熱演→
 →最後にスーパーファミコンにまで移植されたんだから、そこの変遷書いとかないと。
 移植度にしても、スーパーファミコンにしてはがんばってたほうだろう。ヤマン以外は。


●41ページ目:『美少女雀士スーチーパイ』

 見出しが「ジャレコの特技!? あからさまなオッサン狙い!!」って、オイオイ。
 当時のオッサンならニチブツマージャンとかそっち方面だろうし、
 脱衣目的なら、そもそもスーファミでスーチーパイやらんだろう。
 あと、オッサン狙いが特技って、地味にジャレコにも失礼。

 『スーチーパイ』はイカサマ技をメインに押し出して、初心者・未経験者には取っ付きにくい麻雀というゲームを
 より身近に、手軽に感じさせる入門的なソフトであり、同時に園田健一の描く可愛いキャラたちの掛け合いを楽しむ、
 言ってしまえば、純オタク向けの商品。女性ファンも居てほしいくらいにはキャラが可愛いのだが……。
 スーパーファミコン版を語るなら、この作品だけが後の「アイドル雀士」じゃなくて「美少女雀士」な点について書くべき。

 そして、これ。

「もちろん全年齢向けなのでアダルト要素はないが、作りこまれたグラフィックは美少女ゲームとして二十分に成立している。」

 まさかこんなところで「くぅ疲」リスペクトじゃないだろう。きっと。
「十二分に」という表現はあるが、「二十分に」は、ない。つよそうではあるけど。

 ……いやもちろん単純な誤植だとは思うが、これ、どうやったらこうなるんだろう。
「じゅうにぶん」ってタイピングしていく過程で、何をどうやっても「にじゅうぶん」にはならない。
 「くぅ疲」コピペは元から「にじゅうぶん」と勘違いしているとしか思えないが、
 こういう本に原稿を書く人間に、そんなヤツ居るのか? という。仮にも文章のプロだろ?

 さらにこのページの左上にある『ファイアーエムブレム』の紹介では、

「任天堂のシミュレーションRPGシリーズ『ファイアーエムブレム』は
 スーパーファミコンでも3作が『紋章の謎』『聖戦の系譜』『トラキア776』のリリースされた。」

 と、かなり混乱している。1回でも読み返せば気付きそうなものだが……。


●46ページ目:『かまいたちの夜』

『かまいたちの夜』が「ホラーゲーム」のコーナーに入れられていて、完全にホラーとして扱っているのが気になる。
 あれは犯人を推理するミステリーであって、決してホラーではないんだけどなぁ。
 同コーナーのラインナップが『クロックタワー』『弟切草』『学校であった怖い話』と完全にホラーなので、余計に気になった。

 あと、見出しが「サウンドノベルの金字塔 ピンクのしおり集めに 悪戦苦闘のセレクト」って、
 ピンクのしおりは集めるものじゃないぞ。
 頼むから、せめて『かまいたちの夜』をやったことがある人に書かせてくれ。
 紹介文を見ても、明らかにやったことない人がネットで調べた情報を元に内容を想像してる感が出てて、胡散臭さがスゴい。


●52ページ目:『アンダーカバーコップス』

「ウィットに聞いて富んでいる」という表現が気になった。
「ウィットに富んでいる」「ウィットに富む」は分かるが、誤植か? それとも俺の知らない表現があるのか?


 ・ ・ ・


 サテラビューやニンテンドウパワー、果ては幻の任天堂製プレイステーションにまで画像付きで言及しており、
「スーファミ都市伝説」や、CMを集めたコーナーなど、膨らませれば資料的に良い書籍になりそうな企画がちょいちょいあるのだが、
 よりによってこれらが全部後半のモノクロページに追いやられており、ページ数も少なく、なんとも残念なイメージが強い。

 全部を細かくチェックしていけば、まだまだ間違いや変な表現は出てきそうだが、そもそもなぜこうなったのかを想像すると怖い。
 これ、製作中に何かアクシデントでもあって、急遽ライター数人に声かけて、3日くらいで仕上げたんじゃないだろうか……
 ……みたいな怖い話が思い浮かんでしまう。

 奥付を見ると、書いてそうなのは8名。128ページを8で割ると、ひとり16ページ。1日に約5ページ。
 短期集中で1日15~20時間労働なんてゴロゴロある業界だから、3時間に1ページ完成させればいい計算になる。
 やったことのないゲームは概要をネットで調べて、写真はエミュで……いや、掲載されている写真はかなり小さいので、
 それすらもネットから拾ってきてOKとかアンビリーバブルな作り方をしていたと仮定して、
 もし、レイアウトと文字量出しだけは編集によってすでに完成していたとしたら……
 ……3日での完成も充分に有り得るんだよなァ。怖いことに。※個人の妄想です。

 さすがに3日はないにしても、人間、急ぐととんでもないミスが出るもの。
「怖いなぁ……怖いなぁ……」と稲川淳二みたいな独り言を言いながら読み終えるのでした。


 しかし改めて知ったが、この Kindle Unlimited は、なかなかにヤバい。
 かなりの雑誌が無料リストに載るので、月額980円だけで大量の雑誌を読めてしまう。
 特に女性の場合だと、ファッション誌は毎月複数買う人が居そうだが、980円で何種類も読めるので、スゴいお得な気が。

 欠点を挙げるなら、対象の本が多すぎて、順番に確認していったら日が暮れること。
 同じ雑誌のバックナンバーが引っかかるので、こういうのは「この雑誌のバックナンバーを調べる」とかにして、
 表紙画像だけバーッと並べてくれると検索性高そうなんだけどなァ。

 ネットの記事にもあったけど、あの『ムー』がバックナンバー含めて読みまくれるので、無料期間中にできるだけ読んでみたい。
 試しに今月号を読んでみたが、巻頭特集が「ミステリーサークル2016」。
「まだやっとったんかワレ」という気持ちもあるが、ミステリーサークルって元々は「UFOの着陸跡じゃないか」ということで
 関心が寄せられてたはずなのに、なんかもう「どれだけキレイな図形を描くか」の競争みたいになってて、
 もはや職人芸の域に達したミステリーサークルの数々を拝むことができる。

 あと、どういう意義のページなのか分からないが、2ページだけ、最近のゲーム紹介があった。
 まさかあの『ムー』で、『フィリスのアトリエ』なんて単語を見ることになるとは思わなかった。
 映画や書籍の紹介もあったので、こういう雑誌であっても、世俗の流行りものには触れておく感じなのだろうか。

 しかしこうして読んでみると、「いかに "ありそう" に見せるか」の誌面作りの技術を学ぶには最高の教材じゃなかろうか。
 と同時に、休刊・廃刊が相次ぐ現代の出版業界において刊行され続けているということは、
 それだけ読者が居るか、または赤字であっても別の何かで補填してでも存続させる勢力があるということの証明でもあり……。

 怖いなぁ……怖いなぁ……。







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2016年11月29日

山崎 功『ファミコンコンプリートガイド』(主婦の友社)


 資料性が高そうな書籍だったので予約しておいた1冊。
 ファミコンのコンプリート系書籍は長年ファミ・コンプリートの独壇場……というかこれと
 ファミリーコンピュータ 1983-1994くらいしかない有り様だったが、ようやくそれを超えられそうなものが登場した感じ。
 ディスクシステムも網羅していることや、周辺機器やチラシなどのアイテムも紹介しているので、想定以上に資料性は高かった。

 というか周辺機器はホントによくこれだけ集めたと思う。こういうのは全記録している組織なんてないから、
 もしこういう本が出なければ、時間の経過と共にそのまま忘れ去られる可能性大だったんじゃないかという品もチラホラ。
 お値段は税別2,300円とそこそこ張る本だが、フルカラー320ページでこの内容なら個人的には文句なし。

 ただ、同著者の家庭用ゲーム機コンプリート ガイドに文章の盗用疑惑があり、
 このAmazonレビューに書いてあることがもし本当だとしたら、この著者はあまり良い人物ではなさそう。
 一見、ゲームに愛があるようで、実はビジネスの種としか考えていないタイプの人間なのかなぁと、ちょっと残念。

 Amazonレビューのひとつに「ブックオフの値札くらい剥がしてから撮影しろよ……」という、ごもっともな意見があったが、
 紙箱の場合は、ヘタに剥がそうとすると破けてしまうケースが多い。
 そんなことになるくらいなら、いっそ値札ついたままのほうが……という判断なのかもしれん。

 というかパッケージ箱の写真は小さすぎて判別できないレベルなので、個人的にはそっちのほうがキツい。
 誌面の実寸で1センチ×2センチくらいの大きさ。ここまで小さくする必要あるのかと考えたとき、
 元画像をネットから引っ張ってきて、それの誤魔化し……とかなら有り得るなァとか邪推してしまうが、
 奥付を見るとコレクターの酒缶さんが資料協力しているので、そんなことする必要もなさそう。
 その辺りのイマイチ度や、1ページに6タイトル詰め込んでることもあって
 各タイトルの紹介文が本当に必要最低限に留まっていて、ソフト紹介部分は超簡易カタログの域は出ない。

 国会図書館じゃないけど、各ハードメーカーが自分とこのハードで出たソフトは全部保管しておいて、
 自前で資料室というか博物館的なものを作っておかないと、通常このテの書籍製作は難しいよなァと思う。
 尋常じゃないレベルのコレクターがたまたま数人居てくれてるから成立しているという。

 資料性が高いゲーム関連書籍といえば、最近でもこれが盗用疑惑で物議を醸していた。
 こういう問題がポツポツ出てくるのを見るに、このテの資料系書籍は昔ほど信頼性が高くなくなってきているようにも思うが、
 その原因はやっぱりネットの普及にあるのだろうな、と思う。
 ネットがなかった頃は何が何でも自力で調べるしかなかった分、情報の盗用などは起きようがなかったわけだ。
 というかこの作者のツイッターの発言を見ると、盗用疑惑よりも、そことは無関係の面での発言のほうがマイナスイメージデカい。

 資料性が命の書籍はそれこそ国語辞典を作るくらいの気合と労力とチェック体制で挑むべきなのだが、
 実際はそう爆発的に売れるようなものでもないから、予想される利益に応じてスケジュールはタイトになるし、人員も割けない。
 結局、個人が趣味でやってる同人誌が最も信頼性が高い、みたいな悲しい結果になりがち。

 ファミコンはまだ結構いろいろと出ているが、これがスーパーファミコンになると
 SFC1445タイトル完全網羅エミュレータブック以外にロクな資料本がない有り様で、
 同時発売だったGB1236タイトル完全網羅エミュレータブックと合わせて重宝している。
 昔、たまたま本屋で見かけたときに買っておいて良かった。まさかこんなエミュレータ本がプレミア付くとは思わないよ。

 といっても各タイトルの紹介文は見るに堪えないレベルのひどさだし、
「どんなゲームがあったか」「発売年月日の確認」くらいにしか使えないし、Amazonレビューにもあるように
『スーパーマッドチャンプ』が未掲載なので、そこだけは覚えておかないといけないしで、なかなかストレートに良いとも言えない。
 それにしても資料本がエミュレータ本しかないって、ひどい状況だなあと思う。

 近々だと11月30日にジャレコ・アーカイブズというジャレコ特化の資料本が出るが、
 5,000円超えのハイパープライスには目を見張る。500ページくらいの本なのかなと思ったら192ページで二度驚く。
 よっぽど分厚い上質紙でも使っていない限り、多分ジャンプコミックスくらいの分厚さだろう。
 なんでこんなに高……と思っていたら、ゲームミュージックCDが付くそうな。
 うーむ、最近そっち方面は活発だから、音楽は音楽で任せて、本は本だけでいってほしかった気もする。

 とはいえ、ジャレコのコンテンツを正式に引き継いだ会社から出る、いわば公式本なので、信頼性は高い……と思いたい。
 5,000円かー……こういう本って大抵売り切れて、採算とれないから重版もかからなくて、
「あのとき買っておけばよかった」ってことになるんだよなァ。
 今、一生懸命、部屋から物を減らしているところなのにィィ……ギギギ。








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2011年10月 4日

三条 陸/稲田 浩司「ドラゴンクエストIV外伝 地獄の迷宮」

表紙


 ドラクエ25周年記念BOOKの記事のときにチョロッと触れたマンガ「ドラゴンクエストIV 地獄の迷宮」。
 復刻版のほうがいつまで経っても品切れなので、近所の古本屋で昔のやつを買ってきた。
 昔に読んだ覚えがあるようなないような気がしていたのだが、
 今回改めて読んだ後も、やっぱり読んだことがあるようなないような感じだった。
 多分、古本屋で立ち読みか何かで見たのだろう。

 ベテランの女冒険者「プラナ」と、Lv11のくせに戦闘センスがケタ外れの少年「ギィン」の、アッテムト炭鉱での冒険を描く話。
 アッテムトという地名と、タイトルの「地獄の迷宮」と聞けば「絶対エスターク出てくるだろ」というのは予想できてしまうのだが、
 予想されることを予想して、最後の最後にもうひとつ仕掛けを張っているのは見事。おいしいところを少々かっさらいすぎな気もするが、
 このおかげで、『4』をプレイ済みの読者の記憶の中にある「『4』の世界」のイメージを崩さずに、上手いこと拡張できている感じもする。
 多くのプレイヤーの記憶の中の『4』の世界はそのままに、世界の片隅にこういう冒険者が居てもいいじゃない、っていう。

 そういう意味で、「ドラゴンクエストIV外伝 -地獄の迷宮-」というタイトルのつけ方は上手い。
 完全に思考を「アッテムト、地獄の迷宮」→「エスターク」という点だけに操られてしまう。
 真に注目すべきは「ドラゴンクエストIV外伝」のほうだった。

 ちなみにこの本の後半3分の1は「ドラゴンクエストI 秘伝 竜王バリバリ隊」という短編なのだが、
 いかにも少年マンガ的な展開は今読むと逆に新鮮で、マンガとしてはこっちのほうが好感が持てた。
 ドラクエそのものへの愛と、モンスターに対する愛がまぶしすぎる。
 2話以降は描かれていないらしいのだが、まだまだ続きが読みたくなる作品。
 でも、腹八分目と言うし、「まだ読みたい」くらいがちょうどいいところなのかもしれない。

 あと「主人公・ギィンのLvは、なぜ11なんだろう?」と思っていたら、あとがきで
「『4』に登場する全モンスターを1匹ずつ倒しても、Lv12にはならない」ということを調べた上での事と知って、脱帽した。
 実は次号ニジマガのコラム用に資料として読んだ1冊だったのだが、この姿勢だけは参考にさせてもらった。
 ……内容がエロだから、そういうとこくらいしか参考にできなかったんじゃないぞ。







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2011年9月19日

ドラゴンクエスト 25周年記念BOOK

表紙


 ソフトと同時発売だった、ドラクエ25周念記念ブック。
 Vジャンプの増刊的存在で、100ページの薄い雑誌のような感じの本。

 大半は『1』~『9』をダイジェストで振り返る、パラパラと立ち読みしたら速攻で記憶から消えそうな内容。
 ただ、付属しているDVDに「ファミコン神拳アーカイブス」として、当時のファミコン神拳の記事がPDF形式で収録されている。
 Vジャンプというと低年齢層向けというイメージがあるが、これは完全にオッサン向けの特典。
 気になるから買ってしまったじゃないか。

 PDFは、当時の週刊少年ジャンプに掲載された、ドラクエ『1』~『3』に関してのファミコン神拳のページをスキャンしたもの。
 画質はそんなに良くないし、量もそこまで大量というほどでもない。1タイトル30~40ページ前後。
 ただ、現在だと都合が悪いのか、何かしらの許可が下りなかったのか、内容を伏せられている部分も見受けられる。


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これは最もひどいページ。ほとんどが伏せられている


 ファミコン神拳アーカイブスが価値の大半を占めるような本ではあるが、『1』~『9』の公式イラストを拝めたり、当時の宣伝資料や関連グッズ、すぎやまこういちインタビューなども載っている。
 あまり目にすることがなかった公式イラストや宣伝資料に丸々1ページとか使ってくれると資料価値の高い本になった気もするのだが、小さめの掲載なのが、やや残念。
 書籍ではなく雑誌に近い本なので、そのうち書店からは消えると思うが、気になるマニアな方は今のうちに買っておくといいかもしれない。

 巻末の広告で「ダイの大冒険」の作者コンビによるマンガ「ドラゴンクエストIV 地獄の迷宮」が復刊されていることを知った。
 発行部数少なそうだし、書店の目に付く所に並ぶ確率も少なそうなので、これ見なかったら永遠に気付かなかった気がする。
 しかし「通常5~7日以内に発送」になってるということは、最初の在庫は売り切れたんかしら。

 この調子で「ドラクエ4コマ劇場」とか「アイテム物語」とか「知られざる伝説」とかも復刊してくれんものか……。







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2010年8月30日

メガドライブ大全

表紙


 メガドライブ大全(太田出版)。
 2004年発売で、当時、買ったはいいが流し読みしかしてなかった1冊。
 税抜き3,333円の豪華な本であることや、ちょっと手に持っているだけで裏表紙が手汗でフヤケて「げぇっ、豪華な本をしまったァッ!?」と焦らせてくれることなどから、
 気楽にパラパラと読むことをためらわせる本だったのだ。

 内容のほうは、ゲームごとに明らかに扱いが違う。
 画面写真だけで左1ページ使って右ページ丸々レビューという2ページ攻勢のゲームもあれば、
 写真とテキスト込みで半ページ、さらに3分の1ページなんてゲームもある。

 これ自体は別に間違いではない。「そんなにスペース割く必要ねぇな、このゲームは」ってのもあるし、
 全ソフトのレビューを、大人の都合で決定されたページ数に何が何でもブチ込まなきゃいけないんだから、編集もライターも頭を悩ませただろう。

 しかし、複数人のライターが主に無記名で手分けして書いているせいか、文体の違い、ですます調の違い、そして何よりクオリティの違いがモロに出ていて違和感を感じてしまうことが多い。
「大全」であるのが最大の存在理由である本なのに、読み進めていくほどに「そんなにも全ソフトをレビューしなければいけなかったのか!?」とか思っちゃう。

 先程言ったような「スペースを大きくとってあるタイプのゲーム」は、どのライターであろうとさすがに力が入っているのが分かるのだが、
 3分の1ページ扱いのゲームレビューの中には結構ひどいものも多い。
 奥付のライター陣を見ると、そうそうたるメンツなのだが、「やったことなかったから、とりあえず5分くらいプレイしてから書いたな」的なものも目に付く。

 そんなやっつけレビューの中にも、個人個人の「書き方」が出ていて面白い。
 少なすぎる文字数制限の中でも忠実にゲームのウリ部分を詰め込もうと努力している感が出ている……けど面白味は全くなかったり、
「もっと最低限、このゲームについてちゃんと書いたほうが……でも笑っちまったから俺の負けか」みたいな2パターンに分かれる。
 結論としては、ゲームのレビューを読むのも書くのも好きな人にとっては面白いサンプル。メガドラ限定とはいえ、300ページ近くレビュー三昧なんだから。
 でも調べてみたらコレ、プレミアついてるのな。元が高かったから、再販しようにも数見込めないと苦しそうだし……と思ったけど、iPadとかに電子書籍として配信したらいいんじゃないの。


 読み終わって感じるのは、俺はこの本を読む"資格"のようなものを得ていない気がする、ということだ。
 当時、特に意識はしていなかったが、分類するならば俺はファミコン派だった。
 派、というか家にファミコンしかなかったし、たとえ欲しいと願っても「2種類以上のゲーム機を所持する」なんて、富豪のやることだった頃だ。

 小学生の頃、唯一、メガドラを持っていた友人が居て、時々遊ばせて貰ったのだが、
 画面から得られる「ファミコンより遥かに性能が高い」という情報は、小学生である俺に「なんでファミコンのほうが普及してんだ?」という疑問を植え付けた。

 まあそれは一言で片付く問題でもないのだが、どうしても当時の俺が気になったのは、メガドラは本体が「実は中カラッポなんじゃないか?」というくらい異常に軽いことと、
 振ったらカラカラと音が鳴っていた
こと、それでいてファミコンを軽く上回る性能を持っていたという事実だ。
 ワケが分からなかった。スゴいのは分かるが、怪しすぎる。何なんだコイツは。

 しかも、その所持していた友人というのが、卒業アルバムの集合写真でスゲーカッコつけたポーズで不敵な笑みを輝かせるナイスガイだったので尚更だ。元気かなァ、T中君。







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