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2019年9月20日

『メガドライブミニ』所感

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 これまでに各所で紹介され尽くしている感もあるし、実際に触ってみて何か新発見があったわけではないのだが、一応、おさらい的に書いておきたい。

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ソートは「発売日順」「五十音順」「ジャンル」「プレイ人数」の4種類。Bボタンで背表紙ソートも可能。

 どこでもセーブ機能は1ゲームにつき4つ。ミニスーパーファミコンにあったような巻き戻し機能はない。ただ、コントローラの MODE ボタンがどこでもセーブ画面(システムメニュー画面)の呼び出しボタンになっているので、セーブとロードが手元で完結できるのは強い。

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システムメニュー画面。本体のリセットボタンを押しても、この画面になる。大事なセーブデータにはロックをかけておくこともできる。
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言語設定を英語に変えると、ソフトの中身も海外版に変わる仕様なので、日本版と海外版で差異があるソフトは両方楽しめるというのも太っ腹。画面中央上の表示も「SEGA GENESIS」になる。

 また、X・Y・Z の3つのボタンを押しながらスタートを押すとリセットをかけられる。システムメニュー画面からでもかけられるが、一応、手元の操作でも可能ということはおぼえておくと便利……かもしれない。

 ミニファミコンはコントローラのコードの短さが地獄だったが、メガドラミニのコントローラは長さも充分。軽く測ってみたら、180 センチくらいあった。ミニファミコンの倍くらいの長さ。

 触ってみた感じでは、パッドの十字キーがスゴく良い。これまでのミニハード系は、ファミコン、スーパーファミコン、プレイステーションと、どれも斜め入力に対する配慮が特にない十字キーだったので、余計にそう感じる。「こんな、サターンみたいな十字キーだったっけ……もっとプラスチックだったような……」と思ったが、記憶をほじくり返してみても、おそらく俺はメガドラは3ボタンパッドしか触ったことがないので、6ボタンパッドは元々こんな感じだったのかも。

 画面設定は「画面を横長にしてでもフルに引き伸ばす」か、「4:3を維持」かの2種類とシンプル。これら2つに対して「CRT フィルター」も設定可能だが、今の時代の感覚だと単純にスゲー見づらいのと、「当時でも、ここまでひどくはなかったような……」と思ってしまう。実際どうなんだろう。

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右が CRT フィルター。ブラウン管の記憶がもうおぼろげになりつつある……。

 ミニファミコンと同様、各ソフトの説明書は公式サイトから PDF ファイルをダウンロードする方式。メガドラミニは貴重なタイトルが多いので、実際の説明書をそのまま見れるのは嬉しい。

 実はアジア版も購入したので、ついでに紹介しておきたい。

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もっと怪しげな文字が乱舞するパッケージかと思ったら、普通に日本語。アジア版かどうかは左下のマークや、左上に小さく書かれた「ASIA EDITION」で判別できる。

 play-asia.com で購入。日本のメガドラミニとは違って『W』しかなく、送料が 2,500 円くらいかかるので、かかる費用は合計で 12,000 円ほど。発送方法が「Express」だったからか、予約していたからかは分からんけど、昨日に発送のメールが来て、今日届いた。play-asia.com って、香港だった気がするんだが……ハェー

 最初に言語選択があるが、日本語で起動すれば、何の問題もなく「収録タイトルの異なる日本版」として遊べる。

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『アウトラン 2019』確認。お前のために買ったんだよ!

 日本版にはなくてアジア版にあるタイトルは、『アウトラン 2019』『ヴァーミリオン』『ワンダーボーイV モンスターワールドIII』『ストライダー飛竜』『アイラブミッキーマウス ふしぎのお城大冒険』『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』『ぷよぷよ』『シャイニング・フォースII 古えの封印』『エイリアンソルジャー』の9本。この内、『ワンダーボーイV モンスターワールドIII』『ストライダー飛竜』『アイラブミッキーマウス ふしぎのお城大冒険』『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』『ぷよぷよ』の5本は北米・欧州版にも収録されている。アジア版でしか遊べないタイトルは、『アウトラン 2019』『ヴァーミリオン』『シャイニング・フォースII 古えの封印』『エイリアンソルジャー』の4本となる。

 以前に作った、各バージョンの一覧表をもう一度載せておこう。

一覧表

※クリックして拡大後に左上のマークをクリックすると、さらに拡大します。

 俺は主に『アウトラン 2019』のために買ったが、欲しい人は早めに買っておいたほうがいいかもしれない。海外ゲームをよく買う人なら分かると思うが、なぜか北米・欧州よりも近場のはずのアジア版が真っ先に手に入りづらくなることが多い。

 ちなみに、アジア版の公式サイトで日本語の説明書 PDF も落とせる。北米版の説明書 PDF は英語なので、北米版に収録されているタイトルの説明書の日本語バージョンは入手できなさそうだ。


 ・ ・ ・

 これまでのミニハード系を振り返ってみると、まず「品薄」という記憶が強い。次に、ソフトラインナップの不満だろうか。

 メガドラミニの場合、大規模な延期をしてまでしっかりと準備しただけあって、これらの問題はほぼなかった。欲しい人はまず確実に買えているだろう、と言い切れるくらいには生産量は確かなようだし、ソフトラインナップについても、この動画を見る限りでは、とりあえず許諾を取りに行きまくったうえでの選別らしいので、「今できることは全部やった」感が伝わってくる。「なんであれが入っていないんだ」に対して「試みたけど無理だったんだよ!」と堂々と言える感というか。

 収録本数も 42 本と、ミニハード系の中では最多。この数のおかげもあって、定番からちょっと濃いめまで、比較的多くの人が納得できるラインナップになったんじゃなかろうか。総合的に見て、ミニハード系では頭ひとつ抜けた完成度を誇っている印象だ。

 収録タイトル発表時、個人的には『バンパイアキラー』と『魂斗羅 ザ・ハードコア』が目玉だったのだが、両方とも本家コナミの『アニバーサリーコレクション』が先に出たため、そちらで堪能してしまったのが惜しい。とりあえず『ロードモナーク とことん戦闘伝説』と『魔導物語Ⅰ』はクリアまでやりたい。

『コミックスゾーン』や『モンスターワールドⅣ』もレアかつ珠玉の1品なのだが、PS3 / Xbox360 時代に復刻されていて、そのときにプレイ済み。「そうか……そういやこれもメガドラだったな」という感じで、当時メガドライバーではなかった俺も、いつの間にかメガドラタイトルに結構触れていたんだな……と気付かされる。

 逆に、これらのソフトを1度も遊んだことがないという人にとっては宝の山だと思うので、このメガドラミニ、メガドラ世代でなくともオススメしておきたい。改めて「ドット絵ってスゲェ」と唸ることになると思う。

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