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2018年12月 3日

『プレイステーション クラシック』レビュー

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 ついに訪れた12月3日……
 俺が予約できたのは二次出荷分っぽいのでまだ先なのだが、予定よりコソッと早めに発送されねーかなーと思って再度確認してみるも……

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 うん、知ってた……というわけで2週間後に……と思ったら、当日の明け方になって「発送しました」メールが来てビビる。届いたのが夜だったので出遅れたが、軽く『プレイステーション クラシック』のレビューをしておきたい。


 基本的に、すでに報道されている以上の情報はなく、本体は本当に小さい。メモリーカードスロットにあたる部分が、SD カードスロットくらいの小ささ。

 項目別に見ていくと……


●各ゲームの説明書はない
 公式で解説書の PDF ファイルを配信しているので、これらを落としてチェックするしかない。


●電力供給
 Amazon レビューで、ソフトが起動できなかったりフリーズしたりといった報告を見かけたので、「えええ、それはさすがに嘘でしょ……?」と焦ったが、知人が「PC の USB 端子から電源を取ったら、プレイステーション クラシックの電源ランプ自体が点灯せず、コンセントから取ったら普通に動いた」と言っていたので、ミニファミコンやミニスーファミよりも電力供給がシビアな可能性が高い。ゲーム中に安定動作させるためにも、電源はコンセントから取ったほうが良さそうだ。


●ロード時間
 特に気になるほどではない。実機よりは速い。
 ゲームアーカイブスの時点で「高速読み込み」機能があったので、あれを知っている人なら大して驚かないと思うが、PS1 最後の思い出が当時の実機という人は「速っ」と感じるかもしれない。
 各ソフト、初起動時は例の PS ロゴ画面からなので長く感じるが、1度起動した後はメモリーカードセーブと、どこでもセーブ機能を駆使することになると思うので、2回目以降の起動は時間短縮できるはず。

 ただ、これらの駆使はソフトリセットがないと、少々やりづらい。
 PS1 のソフトリセットは基本的にセレクト+スタート+L1+L2+R1+R2 同時押しだが、これが効かないソフトもあったり、微妙にコマンドが違ったりもする。各ソフト、自分なりにメモを作っておかないとなぁ……。たとえば『ワイルドアームズ』は上記のコマンドで普通にソフトリセット可能で、『バイオハザード』は「アイテム画面でセレクトボタンを長押し」だったりする。


●画質は、かなり残念
 前情報通り、結構ぼやけた感じになる。
 ゲームアーカイブスも、ディスク版起動と比べると微妙にぼやけるので、多分それと同じなんだろうなと思っていたのだが、比較してみると、ゲームアーカイブスよりひどいことが判明した。

 PS3 に PS1 のディスクを入れて起動した場合と、PS3 でゲームアーカイブスを起動した場合では画質に差が出ることは数年前に書いたが、『ワイルドアームズ』を例にして、「プレイステーションクラシック版」「PS3 のゲームアーカイブス版」「ディスク版を PS3 で起動したもの」の写真を並べてみよう。

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左「プレイステーション クラシック版」
真ん中「PS3 のゲームアーカイブス版」
右「ディスク版を PS3 で起動したもの」

 各画像はクリックで拡大。こうして見ると、その差が分かるはずだ。
 映像の黒レベルが若干濃すぎる感じ……と、映像自体も微妙に小さく、その分、より潰れた感じになっている。うーむ、なかなかの残念画質。逆に、元から結構粗い『サガフロンティア』などは意外と気にならなかった。


●どこでもセーブ機能の使い勝手は、可もなく不可もなく……
 ミニスーファミのような巻き戻し機能はない。セーブ箇所はもう少し欲しいところではあるが、まあ、この機能があるだけマシだろう。

 ミニファミコン・ミニスーファミのときもそうだったが、どこでもセーブの際に本体に手を伸ばす必要があるので、これを手元のコントローラ側でできたらな、とは感じた。


●入力遅延?
 Amazon レビューで入力遅延の話が出ていて、遅延と画質が原因で酷評しているレビューもあるのだが、個人的には「遅延がある」と断言できるほどの確信は得られなかった。収録されている格闘やシューティングを長年やり込んだ人なら、その差に気付けるのだろうか……。試しに『鉄拳3』のプラクティスモードで、十字キーを押したときとその挙動をよーく観察してみたが、キーを押すと同時にちゃんとキャラが動いているので、「わ、わからん……」という感じだった。

 ・ ・ ・

 数量限定ということで、買う側としては過去最高の緊張感に晒されたが、発売日に店頭で普通に買えたというニュースもあるので、転売を避けての入手はそこまで難しくはないかもしれない。とはいえ、数量限定と言っている以上、追加生産はしないだろうし、売り切れた時点で新品を探すのは困難になるのは間違いないので、いつか買う予定なら、早いほうがいいだろう。

 ……とか書いてたら、先程(※12/04 AM 01:20 頃)Amazon で普通に12月9日入荷予定分の予約を受け付けていて吹いた。数量限定の割に、発売日以降も入荷するのかよっていう。

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 クリスマスプレゼントに間に合うようになっているあたり、Amazon も仕入れをがんばっている感がある。「ホントに数量限定だろうな……?」という気もしてくるが、とりあえず、相当な量は用意されているようだ。(追記:12/04 20時現在、まだあるようだ)

 画質に関してはホントに残念だが、「グレーゾーンではない手段で、どこでもセーブ機能付きで収録20タイトルが遊べる」という点に、どれだけの価値が見い出せるか、だろう。正直、「HDMI 接続で、これ?」という衝撃は隠せないと思う。

 個人的には、画質についてはネオジオミニのときと違って事前に情報が出ていたので大してショックはなかったが、まさかゲームアーカイブス以下になるとは思っていなかったので、微ショック。でも、収録されている 20 タイトルに関しては、公式にどこでもセーブ機能を使って遊べる手段が生まれたわけで、手放せない。

 そんな俺みたいな人は、買っておいて損はないんじゃないかなーと思います。


■関連記事:『プレイステーション クラシック』収録タイトル予想

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