« 『レトロビットジェネレーション』レビュー | メイン | 3DS『クリーピング・テラー』レビュー »

2017年1月22日

『仁王』が思いのほか『ダークソウル』だった件

 正直、完全にノーマークだったのだが、2月9日発売の『仁王』が和風『ダークソウル』らしいということを知り、早速、体験版をダウンロード。"最終体験版" と銘打たれたこのバージョンは、今日、22 日の 23 時 59 分を過ぎると遊べなくなるという仕様。ちょっとやっただけなら「おもしろい! もっとやりたい!」と思うかもしれないけど、長く遊びすぎると「やっぱ難しいな……買わないでおこう」となる可能性があるから、こんな方法にしたのだろうか。「やりたい! 買う! 早くやらせろ!」という人にとっても、発売は約3週間後なので、微妙に間が空くのも謎。何にしろ、気になる人は今のうちにドーゾ。

 やってみたところ、たしかに『ダークソウル』。開発者もそこを目標として目指したと言っているとかナントカなので、堂々としたパク……いやオマージュなのだろう。和風の世界観で『ダークソウル』とか、個人的にはむしろ大歓迎なので、どんどんやってほしい。


画面構成がもう『ダークソウル』っぽい

 なお、単純な『ダークソウル』オマージュではなく、ハクスラの要素も入っている。マップ上からは鍛冶屋に行けるのだが、そこで武器を合成することで、武器に付いている特殊効果を継承したり、すでに付いている効果の性能を上げたりと、『ディアブロ3』チックな強化ができる。


備前伝太刀の「強い攻撃の気力ダメージ」の左に変なマークがついているが、このマークが付いている能力が継承できる。ただし「愛用度」が MAX になっていないと継承できない。

『ダークソウル』と大きく異なる点は、全エリアが繋がっているわけではなく、ミッション形式になっていること。マップに点在するメインミッションやサブミッションを選択し、その場所で『ダークソウル』的な冒険をする。ボスを倒したりといったミッションの目的を達成すると、またマップ画面に戻る……という感じ。多分この形式のほうがエリアを狭く限定できるため、重くなりにくかったり、バグが起きにくいんじゃないかという気もする。このおかげかどうかは分からんけど、死んだ後のリトライもかなり速い。


マップ画面。体験版ではこのミッションと、あとは一騎打ちのサブミッションしか選べない。

 さて、『ダークソウル』シリーズは盾があったからこそ俺のようなポンコツ野郎でも凌いでこれたところがあったが、この『仁王』では、防御は武器によるガードしかない。

 問題は、武器ガード中は移動がほぼできないことと、敵の攻撃を1回防いだだけで気力(※ダークソウルの『スタミナ』)をゴッソリ削られること、一気に気力が切れると数秒間動けなくなること。これらのことから、武器ガードが有効な場面が思いつかない。

 敵はザコであっても2~3回連続で攻撃してくるので、初撃から武器ガードすると3回目の攻撃あたりでこっちのスタミナが切れてガードも回避もできなくなっているところをバッサリいかれる。このゲーム、ダメージ量がハンパないので、敵によっては、そのミス1回でこちらが即死することも。こうなってくるともう『ブシドーブレード』に近い。

 必然的に回避行動がメインとなり、『ダークソウル』でいうところの軽装 de 回避主体の戦いになる。つまり避け切らなければ大ダメージ、敵の動きを完全に見切ること前提の、相当な上級者プレイである。

 体験版にもボスがいて、とりあえずそいつを倒せば製品版に引き継げるおまけアイテムが貰えるのだが、このボスがまあ強い。「本当に最初のボスか?」と思えるほどで、これと戦った後だと、このゲームを買おうと思っていた人も「あ、やっぱ、やめときます……」ってなっちゃうんじゃないだろうか。めっちゃ死にまくってなんとか倒せたものの、『ダークソウル』シリーズ3作をクリアーしてきて、そこそこ自信がついた俺の天狗鼻が真っ二つになる程度にはムズい。せめてこっちの攻撃力がもうちょっとあったり、ボスの HP がもうちょい少なければ勝てていたであろう回もあったので、こっちのレベル不足の可能性は高い。ちなみに討伐時のレベルは9だった。

 フォローするわけではないが、社(※『ダークソウル』の篝火)を拝むことでザコが復活するので、根気さえあれば、レベルアップと武器防具強化を繰り返していつかはラクになるのでは……とも思ったり。ザコ敵が結構武器防具を落とすことや、他プレイヤーが死亡した跡(※『ダークソウル』でいう血痕)を調べるとそのプレイヤーと戦うことができ(※実際にそのプレイヤーが操作しているわけではない)、倒せば、そのプレイヤーが死亡時に装備していた装備のどれかを落とすので、武器防具集めは割とラク。

 結論としては、和風『ダークソウル』+『ディアブロ3』という俺の大好物コラボなので、Amazon でポチろうとする俺の右手を左手で抑えているところなのだが、そもそも積みゲーひどいし、昨年末に買った FF15 もまだしゃぶり尽くせていないし、『サガ スカーレットグレイス』に至っては、まだクリアーできていない。こんなにムズいなら、発売直後に値崩れするんじゃないか? とか思わないこともないので、ひとまず様子見……様子見……とか言いながら、やっぱり買いそう。

 最後に、ゲームの雰囲気を掴むために、中ボス的存在の鴉天狗との戦いを録画したものをドーゾ。PS4 で録画したものなので、解像度が 1280×720 になり、fpsも 30 になっている。実際は 60 fps のヌルヌル画面。大ボスのほうはリトライしすぎて、倒した直後に寝たので録画データがない……。

 武器ガードを封印した結果、「お前ホントに『ダークソウル3』クリアしたんか」という、何の工夫もない戦闘風景に。やってることがシンプルすぎるゆえに、その勝敗にハラハラしなくもないよね。

adbar
adbar
adbar
adbar