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2015年8月 2日

くりひろし『パソコン・レクチャー② Dr.Dとつぐ美の新パソコン・レクチャー(1)』

 マイコンBASICマガジンこと “ベーマガ” に連載されていたマンガ『Dr.Dとつぐ美の新パソコン・レクチャー』を、著者が自前で電子書籍としてまとめたもの。100 円という謎の低価格と、あまりの懐かしさに即買い。Kindle 用だけど、最近は Kindle for PC というのもあるから、Kindle を持っていなくても、買って読める。②なのは、これの連載前に、つぐ美ちゃんではなく影さんが出ていた①があったから……だったと思う。

 一昔前にはゴロゴロ見かけた、典型的な「ちょっとマニアックな男性向けホビーを分かりやすく&取っ付きやすく紹介するためにマスコット的な女性キャラをヒロインに据えた教育マンガ」。……我ながら、もっと良い言い方はなかったのかと思うけど。ベーマガ読者にはおなじみのマンガだが、毎回、題材にとても丁寧にアプローチしていて、1ページの密度が濃いのが特徴だった。


丁寧な解説と、唐突かつ疾走感のある「つづく」が名物。

 ただ、題材が日進月歩のコンピュータ関係ということもあり、現在では内容が古すぎて意味を成さないものもあるので、あくまで当時の読者が懐かしんで読む用……かな。最新鋭のデバイスとしてマウスが紹介されているのだが、「操作はカンタン、だれにでも使える入力装置だ!」とか書いてあって、「そ、そんな大昔のマンガだっけ……」と、読んでてうろたえる場面も。


今の主流でもある光学式マウスは、一応この当時から存在はしていたけど、マウスパッドに仕掛けがあったのね……。

 表紙から漂う素人電子書籍臭で損をしている気がするが、1回4ページ×18 回分収録しているので、これで 100 円は安い。現在、この作者さんはデジタル作画に移行中のようだが、アナログ時代にマンガ技術を修得した人は、無理にデジタルに対応する必要はないのでは……と思う。あの鳥山明ですらデジタルに移行する時代ではあるけど、過去のアナログ絵のほうが遥かに魅力がある。

 この作者さんは他にも『まんがDE入門MS-DOS』という本を出していて、これ見る限り、アナログでカラーやれる人なんだよなァ。こっちのが、よっぽど良いぞ。そしてこの本、約240ページあるのに 200 円という価格破壊。今 MS-DOS 学んでどーするんだと思われるかもしれないが、98 エミュの操作で地味に役立つという……。さすがにいろいろ忘れてるからなァ。

 ちなみに今年はベーマガ関連でいろいろ動きがあるようで、電子工作マガジンの1コーナーとしてベーマガが復活してたり、東京でトークイベントもあるらしい。前にも少し話した気がするけど、読者投稿の4コマ(? だったと思う)「堕天使・悪キューレ」の情報が、ググッても全然出てこない。ALL ABOUT ベーマガにもそれらしき記述がない。嗚呼、ヨンドラ……ヨンドラ……。

 トークイベント行った人は、悪キューレの話が出てたかどうかだけ教えてくれると幸いです……。

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