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2003年6月30日

『マトリックス リローデッド』レビュー

 5年前に颯爽と登場し、最新鋭の CG 技術を駆使した派手なアクションで話題になった『マトリックス』の続編、『マトリックス リローデッド』の先行上映を観てきました。……5月 31 日に。最初は「正式上映前に結末を暴露しちゃうのもいかがなモンかニャ?」とか思って躊躇してたけど、これだけ空けば問題なかろうて! いくぜ!

 で。これだけは言わせてくれ! とりあえず今回の話は今回で一応完結させといて「もしかして続編を予定してるのかな?」って仄めかす作りならいいんですけど、まだ全然、話が終わってなくて謎が残りまくってる状態で最後に「次 回 完 結」は如何なものか! 反則だよ!

 ただ、映像に関しては恐ろしいほどのクオリティ。重力を無視したドラゴンボールばりの格闘シーンは一言で表すなら「サイバー・ジャッキーチェン」。まさに今の時代だからこそ実現した近未来アクション映画、みたいな。しかしストーリーの方は前作より遥かにややこしくなり、固有名詞もバリバリ出てきますんで、正直、置いてけぼり気味。常日頃『マトリックス』の世界観やストーリーについて熱いトークを交わしているファンならばまだしも、ちょっとした好奇心で観にきた人なんかは、多分、理解不可能。もちろん、前作を熟知していることが前提です。

 本作の見所は、全編に渡ってのアクション部分もそうですが、特に中盤のカーチェイスシーン。「一体どうやって撮ったんだよ」と唸らせるカメラワークの連発で、そんじょそこらのアクション映画じゃ全く太刀打ちできません。話によると、このシーンの舞台となった高速道路そのものから作ったらしく、一体いくらかかったのか考えたくない仕様となっております。

 とにかく前作以上にアクション部分に重きを置いた本作。ストーリーは未完のため評価のしようがありませんが、映像は一見の価値あり。……って、これってなんかに似てるなー、と思ってたら、最近の「映像重視の RPG」でした。よく見られる、「映像はスゴいんだけど、ゲーム性は?」というのがまさに当てはまり、個人的に「この風潮、マズいよな……」と思ってるんですが、ついに映画まで……。今にゲームでも、クライマックスで「次 回 完 結」とかやり出すのでは……と心配してたら、もうありました。PS2『THE 推理』とか。

 あ、あと今回のマトリックス、なんか無駄にエロかったです。観た人しか分からないけど、あのケーキとか。洞窟での宴は、途中から乱交パーティ? て感じで、ネオとトリニティはエレベーターのドアが閉まった瞬間にディープキス三昧という、どこのVシネマだよ的な微妙なエロ展開。何ヶ月か経ってテレビで放映されたとしても、親と子は一緒に観ない方がいいですよ!

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