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2001年7月28日

PS2『ファイナルファンタジー10』レビュー

パッケージ

 もうちょっと早くクリアできたはずなのですが、どうやら次がラストダンジョンだと分かると急にストーリーを進める気が失せ、恒例の「ラスボスより強い」隠しボスたちとの対戦に励んでいたわけで。しかも今回1体だけじゃなくて30体以上いやがりまして。しかも異常に強いし。ていうか、こっち即死だし。

 で、ちょっと放置してたらアッという間に1週間過ぎておりまして。というわけで急いでクリア。隠しボス用に鍛えに鍛えまくっていたので、ラスボス、2撃で終わったんですが、もしかしてすごい攻撃とか変身とかするんでしょうか。俺は貴重なモノを見逃しているのではないでしょうか。大丈夫ですか? 大丈夫ですか?

 てなわけで遅くなりましたが、レビューしてみたいと思います。プレイ時間は約60時間。やはりゲームという性質上、まったくやった事のない人が読むとちょっとわからない部分もあるでしょうが、ご勘弁を。

 『8』のスタッフということで少々心配だったものの、いざプレイしてみると、ここ最近のFFでは最も良作な気がしました。

 まず、特に懸念していたのはストーリー。FFは確実にストーリーが弱くなってきており、毎回期待すればするほど肩透かしを食らうのですが、今作は珍しく良くまとまっていた感が。偶然そこに集まったはずの仲間たちが実は子供の頃、みんな同じ孤児院にいたことをサッパリ忘れていたり、特に理由も無いのに中盤で主人公が急にヒロインの事を好きでたまらなくなっちゃったり、予告も無しに宇宙へ射出されたりといったこともなく、実に自然なカタチでストーリーは進みます。

 そして終盤、もしディスク4枚組とかだったら間違いなく3枚目のラストあたりで、色々な真実が明らかになるシーンは必見。盛り上がり方がFFじゃない。今回、妙に「覚悟」という単語が出てきて、開発スタッフは「覚悟のススメ」でも読んだのだろうかと余計な心配をしてしまいましたが、あのシーンの熱血ぶりを見るとやっぱり読んだのではないだろうかとか思ってしまいます。

 あと、登場人物たちの会話に使われる言葉が非常に柔らかく、この世界が身近に感じられたことも、今回のFFの見所かと。今までのゲームキャラの会話には無かった「自然さ」だと思います。シリーズでも珍しいほどに固有名詞が連発されますが、音声つきの会話や語りによって、ごく自然にこの世界に入り込めます。

 ただ、主人公・ティーダとヒロイン・ユウナによる会話は照れ臭くなるシーンが多いです。ていうか見てて恥ずかしい。特に中盤あたりで2人で海に向かって「笑顔の練習」をするシーンは、FFシリーズ屈指の恥ずかしイベントです。この時ほど「コンフィグで『音声オフ』っていう設定があればなぁ」と思ったことはなかった。

 しかし全体を通してみると、音声があるか無いかで随分とこのゲームのイメージが変わることも確か。音声をつけたこと自体には異議は無いのですが、やはり「オフ」設定は欲しかった気も。戦闘中、攻撃と共に「ハッ!」とか「たあッ!」とか程度のかけ声なら全然構わないんですが、戦闘後に「どんなもんだい!」とか言われても困ります。

 次に「たしかにグラフィックや演出はスゴいけど、何度も見てるとさすがに飽きる」と評判の召喚獣。『9』から取り込まれた「召喚獣ショートカット機能」のおかげで、ストレスを感じずにバンバン召喚できます。というか『8』とは対極で、今回、召喚獣使わないと進めなくなるんじゃないかと思えるほど使用頻度高め。ボス戦では大いなるとして非常に役立ちます。

 ただ、毎回無茶な攻撃方法でプレイヤーの目を楽しませてくれる「最後の召喚獣」は、昔のFFを知ってる人はニヤリとするのですが、肝心の攻撃方法は『7』からの「最後の召喚獣」では最もインパクトが弱く、少々残念でした。今回も宇宙へ飛ばしてくれると思ってたのに。

 次に、音楽面。今回は植松さんも いっぱいいっぱいだったらしく、全ての曲を植松さんが作曲しているわけではないようです。それが逆に功を奏したのか、FFらしくない曲もいっぱいで、いい意味で意外性があり、印象に残るメロディ・曲が多かったです。

 そして、ストーリー本編とは別の、「ゲーム」としての楽しさである、恒例の「ラスボスより強いヤツ」。最初に述べた通り、今回はなんとその数、30体以上。その中でも最強の敵のHPは推定一千万。やりがいがあるなんてもんじゃありません。しかし、それらに立ち向かうこちらにも ちょっとした救済策があり、もはや不文律となっていた「最大HPは9999」をブチ破り、最大で「99999」まで上昇させることが可能。ダメージも同じで、5桁次元のステキ時空での戦いが繰り広げられます。

 あと、エンディング。また賛否両論起こりそうな感じなのですが、内容はともかくとして、やっぱりムービーのクオリティの高さには驚くばかり。表情や仕草などがもう実際の人間のそれで、もはや「CG」という一言で済ませていいのかどうかというハイクオリティっぷり。それだけに、ポリゴン時のキャラに、ものすごい違和感がつきまとうのも事実なんですが。

 『5』あたりからFFはエンディングにやたら凝り出し、当時は「エンディングが30分もある」とかで、すでにクリアした友達などで話題になったりしてました。『8』では完璧にアイデア勝ちのエンディングムービーで、「あのエンディングを見るのと見ないのとじゃ、FFⅧの評価そのものが変わってくる」とまで言われるほどに。(あくまでムービー技術的なものであって、ストーリーの評価はあまり変わらないと思いますが。)

 ちなみに今回はエンディング、意外と短いです。あと、見れば見るほど主人公のティーダがジャニーズの誰かに見えてくるので、「今回のFFはむしろ女性ファン向けなのか?」とか思ったり。エンディング見ながら「キャー! タッキー! そんな女より私を見て~!」とか叫ぶ女性ファンとか? え、タッキー?

 最後になりましたが、CD-ROMになった時から散々言われている「読み込み時間」の問題は、かなり解消されており、戦闘に入るまでの時間の短さは『7』『8』『9』とやってきた人なら絶対に驚くはず。ハードディスクドライブを使わないでこれだけ速いんだから、使ったらどうなるのか興味津々です。ハードディスクの定価19,800円ってのはチト高い気もしますけど。ドリキャス2台買えるし。

 ……とまあ、今回、最近のFFにしては珍しく好評価。かなり。しかしやはりムービー時とポリゴン時のキャラの落差は、かなりあります。ここまで来ると、逆にムービーが凄過ぎるのがアダになってる気も。同じキャラでも時折、別人に見えることもありますし。

 ただ唯一、ほめられない点があるとすれば、ミニゲーム。
 数は多くないものの、ゲーム中にいくつかミニゲームがあるのですが、そのどれもが、ことごとく面白くない。ティーダがシュートを覚えるミニゲームはミニゲームと呼べるのかどうか疑問なものでしたし、チョコボレースはとにかくイライラが募るばかり。

 そして今回、ひとつの目玉となっている「ブリッツボール」(水中『キャプテン翼』みたいなものです)も、残念ながら、ハマるほどではなかったです。というか操作性が。コマンド入力しようと思ってボタン押したら、ボタン押してからしばらくは敵選手が近づいてくるし。その間、こっちは動けないし。だから、すぐ追いつかれます。せめてボタン押した瞬間に全員ピタッと停止してくれれば!

 ……そう考えてみると、『7』のスノボゲームはスゴい出来が良かったのかも。サルみたいに何回もやってたしなぁ。

 結論としましては、久しぶりに「普通にオススメできるFF」かな、と。個人的には戦闘の読み込みの速さが一番驚いた部分でした。やはりゲーム中、最も長時間を費やす部分ですしね。


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